空観方程式

「色」と「空」の一体化によって可視化され、相互作用で共感・共鳴が生じ、新たなる思いや生命力が実体化される。

桜は散るから美しい

2023年03月20日 | 読書・TV感想
散ればこそ いとど桜は めでたけれ
憂き世になにか 久しかるべき

伊勢物語

散るからこそ、いっそう桜は美しく
素晴らしい
憂い世に、いつまでも変わらぬ
永遠なものはない

 
桜散るという現実と
桜咲くという
美しきめでたきロマンとが
一体となって、
心にはいっそうの愛着が生まれる


2020年5月23日(土)放送の
「静かに咲く 弘前公園の名桜」
NHK BS4K
コロナ対策で閉鎖された無人の公園で、
閉鎖となった弘前公園の桜の様子。
変わらず咲き誇る桜を愛でる。
2023年3月20日再放送より




夜があるから朝が来る
色即是空があるから
空即是色が現れる

夜は寝るためにある
歌は歌うためにある
朝はもう一度生きるためにある
(辻仁成のことば)
だから夜から朝へつながることで
いっそう
朝のありがたさがかみしめられる。





諸行無常の憂い多き世においてさえ
ロマンと現実とが一体となることで
かえって美しさが現れて
乗り越えられる。

やがては散りゆく桜とむしろ
折り合うことができる。




スポーツでの勝ちと負けにおいても
同じであって、
競技で勝つことだけが楽しみではないはずだ。
勝ったり負けたりすることで成長できる
ことが楽しいのであって、
勝つことだけが楽しみになってしまった
指導者は、
競技中でのペッパーミルのしぐさを
禁止してしまう


勝つことが目的となってしまっては、
乗り越えることが困難であるし、
負けることと折り合うことができない。
勝つことと、負けることがあって
お互いを気遣う心が生まれるものだし、
自分の得意なものを発揮するとの方から
諦めない心が生まれ、かえって
一生懸命になって継続できるものだ。




 
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