ザゼンソウ
大学受験がいまがピーク。
これは 中学入試問題、ザゼンソウの出題がある。
2021年 西武学園文理中学校入試問題にザセンソウが出ている
(問題)生き物と温度の関係に興味をもった文太君は、動物と温度、植物と温度、おもしろいと思った生き物についてまとめました。次のまとめを読み、以下の問いに答えなさい。
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(文太君のまとめ)
【動物と温度】
恒温動物……気温などまわりの温度が変化しても体温は一定の動物
変温動物……気温などまわりの温度が変化すると体温が変化する動物
ヒトの場合、さまざまな器官で生じる熱が体温に使われる。
【植物と温度】
植物の発芽には、空気・水・適度な温度が必要となる。
【おもしろいと思った生き物】
生き物の名前「ザゼンソウ」
生育場所:北海道や本州の山間の湿地(しっち)や夏でもすずしい谷地に生育する。
開花時期:早春(1〜3月)の雪解けのころ
開花の特徴(とくちょう):
受粉の方法……ヘチマ・アブラナ・ヒマワリ・カボチャと同じ
開花のときに花のまわりが25℃近くまで発熱し、肉が腐(くさ)ったようなにおいの物質を作る。
ルース・スタイルス・ガネットが書いた『エルマーの冒険(ぼうけん)』に出てくる“りゅう” の食べ物の1つとして登場する。
(質問)下線部について、ある研究によると「ザゼンソウが発熱することは効率よく受粉するために必要だ」と言われています。文太君が調べた生育場所・開花時期・開花の特徴を根拠(こんきょ)として、この理由を答えなさい。
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どう答えますか。

ザセンソウについて調べてみると
英名は「クカンクキャベツ」開花時には花序が発熱し独特のにおいをだすため、また、傷がつくとさらに臭いにおいを放つ。
ザゼンソウはサトイモ科の多年草です。サトイモ科というとあたたかい地域の植物のなかまが多いです。
花の作りは独特で、花びらのように見えないけど、中身をつつみこむ紫褐色のおおいが苞(仏炎苞(ぶつえんほう))といいます。中にあるのが本当の花(肉穂花序)になります。
名の由来は、僧侶が座禅を組む姿に似ているところから。1月から3月にかけて花を咲かせます。(雪解けのころがヒントになるようです。)
開花する際に発熱(25℃まで上昇)し,この発熱の時に悪臭がでます。
またその熱が花粉を運ぶ昆虫をおびき寄せると考えられています。
ザゼンソウの開花のころ、まだ雪が残っているところが多いようです。
その生育場所は最低気温は氷点下にまでなることもあるでしょう。
そんな低温のなかで、花(肉穂花序)が温度を20°C 以上に維持し、受粉できるような仕組みをつくっているのです。
中学校入試問題の解答がみえてきましたか。
今回は滋賀県高島市今津町弘川のザセンソウを見にいった観察会からです
今津のザゼンソウの群生地は滋賀県高島市今津町弘川にあります。JR近江今津駅10時集合。
ざぜん草の里行きのバスがあるのですが、その時刻を考えないで集合時間を決めてしまい、次のバスは10時50分と言うことで、歩いてざぜん草の里に行くことになりました。
約30分歩いてざせん草の里に到着。
今年は寒さも厳しかったので雪があるのではと思いましたが、雪は全く無く沢山のザゼンソウが顔をのぞかせていました。雪のなかでザゼンソウの花の周辺だけ黒い土が見える写真をよく見かけますが、ザセンソウは花が発熱し20℃ぐらいを保っているんだそうです。だから花の回りだけ雪が溶けるんですね。
観察コースを歩きザゼンソウを堪能!ざぜん草の里休憩所に向かいました。ここはザゼンソウの保全活動に使われています。
休憩所で、ザゼンソウの一年、保全の様子等画像を観ながら説明を聞きました。その後はここの有志の方が作られている、「炊き込みご飯、お味噌汁、小鉢」の定食をみんな揃っていただきました。
その後、往路とは違った復路で、皆さん琵琶湖の産物を売っているお店をのぞきながら近江今津の駅まで歩きました。左の写真は高島市(旧今津町)のマンホールのフタです。今日見た「ザゼンソウ」と町の鳥「ヒバリ」が描かれています。
ザセンソウのサイトはこちら 今が盛りです。
ザゼンソウ群生地 | びわ湖高島観光ガイド (takashima-kanko.jp)