野生生物を調査研究する会活動記録

特定非営利活動法人 野生生物を調査研究する会の会員による活動記録です。

2005年丹波巨木を訪ねて

2018-10-30 | 野生生物を調査研究する会歴史
2005年 9月17日(土) 丹波の巨木をたずねて
今年のエコバスツアーは丹波地方に残る数々の巨木をたずねました。又、降った雨が日本海と太平洋側に分かれる境目の分水界で一番低いところに位置する「水分(みわか)れ公園」を訪ねました。お天気に恵まれ木から活力をもらった一日でした。
 
寸原のケヤキ  ケヤキ(ニレ科)
樹高 15m  幹周り 8.5m  推定樹齢 約300年
県指定の郷土史記念物
ケヤキは樹形が箒形になるのが普通ですが、このケヤキは、雲竜型になっています。
宮田のゴヨウマツ  ヒメコマツ(マツ科)
樹高 5m  幹周り1.5m  推定樹齢 不明 (300~400年?)
篠山市指定の天然記念物。
ヒメコマツの成長は遅いので、相当年月が経っていると思います。ゴヨウマツは盆栽などでよく見かけますがそれがこんなに大きくなるのですね。
追手神社の夫婦イチョウ  イチョウ(イチョウ科)
樹高 30m  幹周り 3.8m  推定樹齢 300年未満
雄と雌の並んだ夫婦イチョウです。
追手神社の千年モミ  モミ(マツ科)
樹高 34m  幹周り 7.8m 推定樹齢 300~1000年
国の天然記念物
落雷で、先端部分は傷んでいます。そばに立つ人と比べるとその大きさがよくわかりますね。
他に写真はありませんがムクの大木もあります。
木の根橋のケヤキ  ケヤキ(ニレ科)
樹高 30m  幹周り 8m  推定樹齢 600年以上
県指定の天然記念物
根の部分が柏原川をまたぎ、橋のようになっています。赤い欄干の下の部分が木の根ですが判るでしょうか。
丹波の森公苑
ここで昼食をとりました。苑内には里山歩きコースがあり、いろいろな植物や生き物を観察できます。今回は里山歩きをする時間が無く、広場の周りを少し歩きました。写真は池のそばにある炭焼き小屋。
水分(みわか)れ公園
その名のとおり、降った雨が日本海側と瀬戸内海側に分かれて流れる中央分水界。ここに降った雨は一方は由良川を経て日本海へ、もう一方は加古川を経て瀬戸内海に注ぎます。さらに、ここは標高95mと日本で一番低いところにある分水界です。ここで水分れ資料館を見学。この公園のイソベ神社には夫婦ヒノキの巨木があります。
兵主神社 鎮守の森
面積1ha。スギ・オガタマノキ・ムクノキ・ケヤキ・ツガ・クスノキなどの樹林を観察。
オガタマの木(モクレン科)
樹高35m  幹周り 3.1m  推定樹齢 300年
丹波市指定の天然記念物
 
鴨神社
イヌマキ・クロガネモチ・イチョウの巨木があります。イチョウは2004年の台風23号による被害を受け、樹木医による手当てを実施中。
被害を受ける前のイチョウの木のデータ:
樹高25m  幹周り 6m 推定樹齢 1500年 雄株
丹波市指定の天然記念物

兵庫県立丹波年輪の里
ここは木とのふれあいを目的として作られた文化活動・スポーツ・レクレーション活動のための施設です。木彫り教室や木工講座なども開かれています
(ナチュラリストクラブHPより)

ノササゲ

2018-10-29 | フィールドガイド--植物編--
ノササゲ(マメ科)
10月下旬、濃紫色に熟すマメのさやが目につきます。
さやはやや細長く長さ5cmほどです。
晩秋に裂開して黒紫色の径5mmほどの球形の種子を出します。ノササゲの実です。
花は淡黄色でガクが目立たない花。
野に生育するササゲから命名されました。ササゲは北アフリカ原産といわれるマメ科の一年生の野菜でアズキより種実が割れないので赤飯にたきこんだりする。
よく似た葉には
ノササゲ、ツルマメ、ヤブマメ、ヤブツルアズキ、トキリマメやタンキリマメ
がある。
花や実で見分けることができます

クルミのなかま

2018-10-27 | フィールドガイド--植物編--
クルミの仲間
日本に自生するクルミの仲間は、ノグルミ、オニグルミ、サワグルミの3種類です。
残念ながら、果実を食べられるのは、オニグルミだけです。
ノグルミ(クルミ科)
日当たりのよい林に生え、葉は十数枚の小葉が一組となって1枚の葉(羽状複葉といいます)を作ります。果実は小さいマツカサのような形で、冬、葉が落ちても枝先に残っているので、よくわかります。
オニグルミ(クルミ科)
十数枚の小葉が一組で1枚の葉です(羽状複葉といいます)。葉や葉の軸にはネバネバする毛が生えています。果実はピンポン球の大きさで、ブドウの房のようにつきます。果実のなかの硬い部分は核と呼ばれ、ナッツとして食べるのは、核のなかにある子葉(しよう)です。冬、葉が落ちたあとのつけ根は、ヒツジやサルの顔のように見えます。
サワグルミ(クルミ科)
ノグルミ、オニグルミと同じように、葉は羽状複葉ですが、ネバネバしません。果実もノグルミ、オニグルミとはまったく違い、小さい果実がたくさんついて垂れ下がり、ネックレスのようになります。この果実は食べられません。
 

2009年 ミニバスツアー『由良川・大江山』

2018-10-26 | 野生生物を調査研究する会歴史
「生きてる由良川」が完成したので、どのような場所なのか紹介のエコツアー
 
 
2009年11月15日(日) ミニバスツアー『由良川・大江山』
 
今回は「野生生物を調査研究する会先の生方が調査した由良川と大江山を実際に歩くことになった。午前7時JR宝塚駅前集合。20名を乗たマイクロバスは一路大江山へ。福知山地方では雲海の中を通る。この地の雲海は有名でこれを見に来るツアーもあるほど。 今日訪れる大江町は平成18年福知山市と合併、大江山・由良川などの豊かな自然に恵まれ。酒呑童子伝説を生かして「鬼の里」をアピールしている。
左の写真は由良川の自然堤防。右は新しく作られた堤防。下流は農地が多く、新しい堤防を作ることで農地が失われるのでいまだ自然堤防のままのところが多いという。
元伊勢内宮に到着。「元伊勢」という名称を持つものは全国に20数ヵ所ある。三重県伊勢市の伊勢神宮が現在地へ遷る以前に祭られたという伝承を持つ神社・場所をいい、ここは2度目に遷座してできた「吉佐宮(よさのみや)に当たるといわれている。
岩戸山。きれいなピラミッド型をした山。標高が380mと低いにもかかわらず、暖温帯から怜温帯への移行帯に属する極めて豊富な植物相を持ち、群落組成上特に優れた状態を保持した極相林となっている。山全体がご神体となっている。
 
二瀬川渓流。大小さまざまな奇岩がいたるところに積み重なる美しい渓谷。酒呑童子にまつわる伝説から命名された名前が付けられている岩がたくさんある。
右は天岩戸神社。ここまで急な階段を下りる。御社は神々が座して天下ったという巨大な御坐石の上にあり、上がるには鎖を持ちながら急な坂を登らなければいけない。
 
 
日本の鬼の交流博物館に到着。ここは1993年4月に開館した。。今日は入館料が無料になっていてラッキー!外では高さ5m物巨大な鬼瓦がお出迎え
江戸時代の錦絵展が開かれていた。源の頼光と四天王の鬼退治の絵が多数展示されていた。
館内は鬼のお面や版画、屏風など鬼にまつわるものが多数展示されている。飛鳥時代から現代までの鬼瓦(実物・複製)の展示もある。また町の中にはあちこちにさりげなく鬼(と言っても愛嬌のある)の像が建てられており、鬼を起爆剤に町おこしに取り組む様子が伺える。
昼食後、大江山への登山口となっている鬼嶽稲荷神社に向かう。車一台がやっと通れるくらいの細い道だが、そこからの景色はすばらしい。
ブナ・ミズナラの原生林を歩く。ほとんどの木は葉を落とし、秋の光が枝を通して落ちてきて明るく気持ちがよい。
 
大江山山頂(833m)に到着。と言っても8合目からの登山で、なだらかな上り坂で30分ほどで到着する。
子供をおんぶして犬をつれて登る人も見かけたほど。お天気に恵まれ、秋の澄んだ空気を満喫できたバスツアーだった。

2007年六甲森林植物園での野鳥の観察

2018-10-25 | 野生生物を調査研究する会歴史
ずいぶん朝夕が寒く感じるこの頃
山は少しづつ紅葉が
今年は台風の影響で、ぱっとしないが、すでにケヤキなどでは紅葉が見られる。
今回は 11月に行った野鳥の観察から
 
2007年11月11日(日) 六甲森林植物園での野鳥の観察
そろそろ冬鳥のやって来る季節になりました。そこで今回は講師に川村先生をお招きして、六甲森林植物園で野鳥の観察を行いました。
 10時森林公園入り口に集合。紅葉のシーズンでもあり、多くの人が訪れていました。野鳥観察も数組の観察会が行われているらしく、ポイントで鉢合わせすることもたびたびでした。森林展示館の前で先生に説明を受け、出発!
高い木の枝に止まっているモズ。フィールドスコープで覗くとどうやらメスらしい。写真ではシルエットにしか写らず残念。モズ、ジョウビタキ、ルリビタキなどは冬でも縄張りを作るので秋口に鳴いている場所を見つけておくと冬の間中そこで観察できるということでした。
枝に止まって木の実をついばんでいるジョウビタキのメス。この鳥もこのポイントを覚えておけば冬の間観察できますね。ミヤマホオジロも観察しましたが写真には撮れませんでした。
エナガ中心のカラ群がにぎやかに木の間を移動していました。エナガ、ヤマガラ、シジュウカラなどのカラ群は異種の群れで行動し、メジロ、ホオジロなどが混ざることもあるそうです。よく動くのでこれも写真には取れませんでした。
 地面でえさをついばんでいるヤマガラ。地面と木の枝を何度も往復しています。地面に落ちた実を拾って、木の枝にとまり、肢に挟み、割って食べているのではと言うことでした。
 午前中はよい天気でした。人が多く、鳥をじっくり見るにはちょっと不利な状況でしたが、アオジ、ルリビタキ、シロハラ、ヒガラ、ヒヨドリなどの声も聞けました。冬、落葉してしまうと鳥の姿をもっと見やすくなるとのことでした。
 イロハモミジの紅葉。暖かいせいか、まだ色づいていない木もありました。また紅葉せずに枯れている葉も見受けられました。
 長谷池の周りはハナノキ、イロハモミジなどの紅葉が見事。大勢のカメラマンが秋を写しに来ていました。
(ナチュラリストクラブHPより)

カルガモ

2018-10-25 | フィールドガイド--野鳥--

カルガモ (ガンカモ科)
全長60cm。カモのなかまはオスとメスとでは姿がちがうが、カルガモは同じすがたをしている。くちばしは黒く、先端部は黄色。
日本全国で繁殖して冬ごしし、池や川にすむ。
水草や草の実を食べる。
6~7月ごろにひなをつれて歩くすがたがニュースになる。
「グェッ、グェッ」とにごった声で鳴く。
これは、池ではなく川、 20羽ぐらいが秋の夕方に集まっていた。


アケボノソウ

2018-10-24 | フィールドガイド--植物編--
アケボノソウ(リンドウ科)
湿り気のあるところに生える。2年草で、1年目はオオバコに似た葉だけ、2年目に花をつける。花は9月から10月。
秋、白いクリーム色の花が咲く。リンドウ科なので、合弁花。斑点があるのが特徴。この斑点が夜明け前に輝く星にみたててアケボノソウ。