山陰海岸ジオパーク ナチュラリストクラブ(2012年11月24日(土)~25日(日)の記録より)
山陰海岸ジオパークは、山陰海岸国立公園を中心として、東は京都府京丹後市の経ヶ岬から、西は鳥取県鳥取市の白兎海岸 まで、京都府(京丹後市)、兵庫県(豊岡市、香美町、新温泉町)、鳥取県(岩美町、鳥取市)の1府2県3市3町にまたがり、東西約110km、南北最大 30kmに渡って広がっています。ジオパークエリア内には、約6,000万年前の日本列島がユーラシア大陸の一部だった時代から現在に至るまでの経過を確認できる貴重な地質や地形が数多く残されており、まさに「地形・地質の博物館」といえます。 <日本ジオパークネットワークホームページより>
今回は丹後半島を中心に1泊2日の活動を行いました。
今回のジオパークの見どころは パンフレットより
ホームページには豊富な資料やパンフレットが掲載され、現地での観察の資料としては十分
ジオパークを堪能できるほか、食べたり体験したりとワークショップ型の観光ができる。
これらを参考にコースを案内。
ブラタモリがマニアには注目され始める前、どれだけ地形地質に興味を持っていただけるか、すこし心配なけいかくでしたが、参加された皆さんには喜んでいただけました。
以下 ナチュラリストクラブの山陰海岸ジオパーク観察会のあらましです。(ナチュラリストクラブのホームページから加筆)
昨年に引き続き山陰ジオパークを訪ねました。今回訪れたのは下の地図の赤枠で囲まれた地域です。
行程
<一日目>
久美浜の兜山~夕日ヶ浦~五色浜~郷村断層
<二日目>
琴引浜~丹後松島~経ヶ岬灯台~伊根
- 1日目 2012年11月24日(土)
久美浜~夕日ヶ浦~五色浜~郷村断層~野田川ユースセンター(泊)
乗用車2台に分乗して出発・・・が、天気予報は午前中雨、昨年度の旅行も台風の影響をまともに受け、鳥取砂丘では傘の骨を折る人が続出。今年はいったいどうなるんでしょうか。
途中パーキングエリアでの休憩を挟み、12時ちょうどに久美浜の兜山公園に到着。ここからは久美浜湾が一望できます。水面には久美浜名産のカキの養殖筏がたくさん並んでいました。あずまやで雨宿りしながらお昼ご飯。
食事が終わる頃になると雨がやんできました。早速かぶと山の頂上を目指して出発。この辺りは水晶の鉱脈があり、うまくいけば水晶が見つかるかも?石を拾ってはじっくり観察、Tさんが水晶発見!実物は3mmぐらいの大きさです。頂上までは約30分の道のり。
山頂の展望台に到着。ここからは久美浜湾を一望できます。下は小天橋(しょうてんきょう)。日本海と久美浜湾を分ける7kmの砂州で、天橋立の風景と似ているのですが、少し控えめに「小さな天の橋立」の意味で「小天橋」となったと言われています。
夕日ヶ浦に到着。ここは夕陽が美しいことからこの名前が付けられました。今日は曇りで残念!夕日ヶ浦海岸から久美浜小天橋までの海岸は砂浜(ビーチ)で連なっており、山陰屈指のロングビーチを構成しているそうです。この海岸は広い遠浅で家族連れにもお勧めのビーチです。冬の荒波の中ではたくさんのサーファーがサーフィンを楽しんでいました。
五色浜海岸。ここは砂浜はなく、日本海の荒波に浸食された岩や石だけの海岸で海水浴はできませんが、岩の上には多数のポットホールがあり、磯の生き物の観察にぴったりの場所です。
郷村断層。昭和2年3月7日に発生した北丹後地震(M7.3)で動いた断層の一つ。活断層という言葉が初めてこの地震で使われました。左の写真でずれがよく分かります。右の写真は断層が保存されている建物。
4時過ぎに野田川ユースセンターに到着。左の建物は音楽ホールで演奏会、パーティ、披露宴などにも利用されているそうです。晩御飯はとても1680円とは思えない豪華なお食事でした。
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- 2日目 11月25日(日)
琴引浜(鳴き砂文化館)~経ヶ崎~伊根
早朝のお散歩に出ると・・・今日は素晴らしいお天気になりそうな予感!晴れて冷え込んだのか葉っぱに霜がびっしり降りていました。
まずは琴引浜へ。夕日ヶ浦と同じように、ここにもたくさんのサーファーの姿が。ここは鳴き砂で有名ですが砂が鳴くのは乾いているときとか。昨日の雨のせいか今日は残念ながらあまり鳴きませんでした。また春はよく鳴くそうなので、この時期にぜひ訪ねてみてください。
砂が音を出す原因は砂に含まれている石英。写真の中にある透明なつぶがそうです。きれいな水と空気に触れて磨かれた石英がこすれあって音を出すそうです。砂浜にはきれいな貝が打ち上げられてたのでみんなで貝拾い。
砂浜の向こう側には岩場が広がっていました。ここでも早速観察開始。塩が引いた後に貝がたくさん取り残されていました。ウニも発見!
鳴き砂文化館で鳴き砂体験。鳴き砂を木の棒で押すと「クッ、クッ」と大きな音がでました。少し斜めからグイッと押すのがコツ。石英以外の石が崩れて粉になって石が汚れてくると鳴かなくなるそうです。砂漠や砂丘で砂が崩れる時に出る大きな音(ブーミング)も体験。
ここは微小貝の観察コーナー。砂の中にとても小さい貝が混じっているのでそれをつまようじと虫眼鏡で捜しますが・・・どれぐらい小さいかというと、下の写真横に置いた100円玉と比べてみてください。でも立派な貝の形をしていますね。
経ヶ岬近辺からの眺め
経ヶ岬灯台の駐車場に到着。ここから15分ほど歩くと灯台に着きます。ここは1989年(明治31年)に建設されました。真っ白な灯台が現在でも船の安全航海に役立っています。今日は天気がよかったので遠く白山や立山連峰まで見ることができました。
1時半、伊根に到着。海岸線に沿って海にせり出すように立っているのが舟屋。ここには230軒余りの舟屋が立ち並び、1階は舟揚場・作業場、2回から上が生活の場として使われているそうです。道の駅のレストランで遅い昼食。
個数限定のブリのアラ煮定食です。アラ煮といっても身の付いている部分の分厚いこと!ブリ丼、煮魚定食も美味でした。
この後天橋立ワイナリーに立ち寄ってから帰路に着きました。