おもむくままに・・・!

ゆったりと、流れのままに、拾いもしない、捨てもしない・・・。 おもむくままに・・・そして私がいる。

されど 彼は歌を知らず

2020-11-15 11:47:29 | Weblog






想いの袋を 背におって

歩く道は 遠く

若者の嬌声が聞こえてくると

腹立たしきものなり




聞く身にすれば

若者の域を卒業して

すでに 久しく




如何様にすれども

心浮き立つことなく

わびしさの勝る 日々なれば




空気の色の違う集いを

眺むれば 

足元から薄ら寒さを感じ




同じ想いを生きる雰囲気を

漂わせる人ならば

抗うことなく寄り添えるものを




同じ想いに たゆとう人を追って

日々を 無駄にすごすことの

哀しさ




こんな 年の瀬は 空しかろうと

背の山から 名も知らぬ鳥が訪れ

ひと時の 慰めを詠わんとす




されど 彼は歌を知らず

朽ち葉の落ち尽くした枝に

おきみあげの糞を 残して去る




今日の日は 斯様に

はしたなきことのみにて 暮れる。


(再掲)
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わたしは だれ

2020-11-14 11:50:07 | Weblog





わたしを 誰かが

なぞっていく

わたしの 言葉を

ひろっていく

わたしは だれで

私の心は だれのもの




わたしは 私で 

他の だれでもなく

一人きりで生きていると 

思いこんでいたのだけれど




それは おおきな間違いで

わたしを生かしているものは

私以外のだれか 或は 何かであると

思ってしまう日には




息を止めて 

周囲の人の振る舞いを

静かに 見守り

わたしは だれかの影かもしれないと




それとも だれかが 影で

わたしは 影を落としているだけの

実体のない風のような




あるいは 風に散った花びらのような

不確かな行く先のない

むなしさなのかも 知れないのだけれど




すべてが 定かでない時であればこそ

わたしを 今日も

誰かが なぞっていくなら

わたしは 実体のない

陽炎になって あなたのそばで 

たゆとうことをえらぶ


(再掲)
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地の果てのなお・・

2020-11-12 15:42:37 | Weblog

生石高原
生石高原は標高870mの生石ケ峰を最高点とする高原で、
約13ha(東京ドーム約3個分)のススキの大草原が広がります。
高原は毎年秋になると一面の銀世界になります。



⁂  ⁂  ⁂  ⁂  ⁂




人界の 巷よりはるか 逃れきて

    地の果てのなお かがやくを知る







2020年11月
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幸せの正体

2020-11-11 16:16:57 | Weblog






幸せな時

しあわせ と 言わない私を

いぶかるでしょうね



言葉にすれば

瞬く間に消えてしまいそうな

儚い思いを抱いて

幸せに出会ったら



いつまでも あるものとは

信じられないせいで



今すこし このままでと

願うばかりに

幸せだと 呟くことさえ

ためらうの



それほどまでに

たよりないものが

幸せの正体だとおもう



陽炎をつかもうとするような

無謀な挑戦は しないで



このまま、 

今すこし このまま

じっとしていたい



これが幸せというものだと

感じたときは


(再掲)
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肩の揺れが とても 哀しげで・・

2020-11-08 12:20:33 | Weblog






何気なく 歩いているのに

一歩先行く 友の肩の揺れが

とても 哀しげで

何処かで お茶する?と

引き止めてしまった




振り返った 友の表情に

哀しみは ない

悩みを 隠そうとする

つくろいも無い




数メートル先の バス停まで

友の後姿を見ながら歩くのが

苦痛だったのは

声を掛けた わたしだった




心が揺れて 哀しみの時限爆弾を

抱いているのは わたしだった




異郷の地へ 変化を求めて

まもなく 旅立つ友を

引き止めたい気持ちを

おさえて 笑顔をつくって

心の中は 嵐が吹き荒れていたわたし





もう 何年たつだろう

異郷を 故郷と定めて

年老いた母と 無二の友を

振り切って 姿を消した人を

思い浮かべては あの時こらえた

嵐の様な 涙を

少しずつ こぼして数年が過ぎた





わたしの胸の中に もう

さほど 彼女のための涙は

残っていないのだけれど


(再掲)
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二つの壷

2020-11-06 11:35:54 | Weblog






あなたの 過去の

記憶の中に 潜り込んで

パソコンのキーボードを叩くように

軽妙な タッチ音とともに

記憶の糸を 解きほぐすことができれば





あなたの 想いの最初の扉を

こっそり 覘くことができれば




あなたとの 縁(えにし)の糸が

絡まった あのころを

走馬灯のような 不思議な幻でもよい

今一度 見ることができれば




わたしの胸の内の

もう一つの 想いの壷を

惜しげもなく 差し出すでしょう





それは 何故かと

尋ねたりしないで・・





だれでも 胸に 二つの壷を持っていて

予備の壷の存在すら 

知らずにいることが多いのです





少女でいたころ 二つ目のそれを

真心の壷と 名づけたのは

わたしです。


(再掲)
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謎解き

2020-11-05 12:42:45 | Weblog






書き付けたものなどない

押印した記録などない

それ以上に 心に刻んだ約束は

重く すべてにのしかかり

生き方さえも 左右する





あ、と  い、と

し、と  て、と  る、と

五つの文字の間に

何が潜んでいるのだろう





人それぞれの 思いをこめた

五文字に 潜ませた真実は

見えないし 解らない





時が過ぎて 

変貌した思いの亡骸を

かき集めて 抱しめて

ほんとの涙をながす時に・・





或は 止せばいいのに 

あの時の気持ちは と

したり顔で 分析してみせる

あなたの目の奥に・・





いいえ、

解らなくても

嘆くことはない





解らないほど 深い意味があるのだと

胸の奥に 難解な答えが用意されているのを

気付いている わたし

謎解きマニアの わたし


(再掲)
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秋風の姿を見たと思ったとき

2020-11-04 13:03:54 | Weblog







そのとき あなたは

何を思うか

何を連想するか

あなたの 想いの片隅に

私が 存在するか





秋風が

まさしく 秋風が

桂の枯葉を 散らしていく時

足元の アザレアの小花も

終わりを迎え 枝を震わせている





そのとき

まさしく その時

秋風の姿を見たと思ったとき

あなたは 心の中の棘を

気にして 悩んでいたのではないか





私の 秋は 

もう終わるところです。




ツイードのコートを

取り出した 朝


(再掲)
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足音もなく愛ははじまる

2020-10-30 12:06:30 | Weblog





・・秋明菊によせて・・


小さな呟きも

繰り返し 耳にすると

何かしら 形を作り始め

そこから 離れがたい一本の

力強い 釣り糸のような引き寄せを

感じ始める




そのときは すでに

引寄せの法則が 私の周りに

波動を構成し 呟いただけだった願いが

なにかしらの姿を形成し

誰かが 聞き届けてくれたような 錯覚が

時ともなく 浮遊し始める




宇宙からの授かり物を

手のひらであたためながら

気持ちは 気持ちを高め

喜びは 喜びを呼び

宇宙の原理さながらに

いつのまにか 心の中に現在する




とおくで 静かにひそやかに

波動を起しては 

ただ待っているだけの心は

引寄せの恩恵を 受け取ってはいない




愛している 愛している 

愛している と 呟くたびに 

すこしずつ 愛が 形になり

おおきな 存在になり

ゆるぎない 望む姿で

目の前にたつ日が来る

秋明菊の花言葉のごとくに


(再掲)
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昼下がりの独り言

2020-10-29 11:48:20 | Weblog







・・・土手に広がるセイタカアワダチソウに・・・




気持ちが高揚して

世の中に 怖いものなどないなんて

粋がる想いの流れに

迷い込んでしまうと

足元を見なくなるし

周囲の思惑などは 二の次で

固執した想いを 通そうとする






あなたは 背が高くて

向こうのほうまで 

よく見えるだろうけれど

土手を 転がり落ちて水辺で

危うく とまった年配の人のことなど

かまうつもりは ないのだろうし






子供たちが 

アレルギーで苦しんでいるのは

あなたのせいだと 

思ってもいないのだろうね






道すがら あなたを手折って

古びた花瓶に 挿してみると

それなりの 風情が醸しだされ

ふと 頬が緩んでしまった





それすら 

あなたの 魔力だなんて

あるがままを 

愛おしんだ気持ちに

水を差すような 

解釈はして欲しくない





しあわせの色だと・・

強いパワーと輝きを放ち、

高みを目指す色 だと言われてるけど

あなたの 存在感とは

すこし 違っていると

わたしは 思う

(再掲)
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友よ いずこに

2020-10-28 11:34:58 | Weblog






歌を忘れた カナリヤは
後ろの山に すてましょか
いえいえ それはなりませぬ

歌を忘れた カナリヤは
背戸の小藪に うめましょか
いえいえ それはなりませぬ

歌を忘れた カナリヤは
柳のむちで ぶちましょか
いえいえ それはかわいそう

歌を忘れた カナリヤは
象牙の船に 銀の櫂
月夜の海に 浮かべれば
忘れた歌を 思い出す
- 西條八十 作詞 -

* * * * * * *




なぜか 心さみしくて

昼下がり しばし

ぼんやりしている




とつぜん

くちびるに 浮かんだ歌




子供のころ 

やりきれない 思いを抱いて

唄った歌




意味をかみしめて

なおさら 

哀しくなった記憶



時を経て 今

より切なき 過ぎし日の

幼き魂の 慟哭

語り合える 友よ いずこに

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あてどない物語

2020-10-27 14:56:01 | Weblog







あなたを起点に

始まった わたしのjourney

あてどない 物語は

今日も続く





哀しみにくれる日には

水辺の花によせて

零れる涙のしずくを

そのまま 水に浮かべる





あなたの唄う 恋歌綴り

誰を思って唄うのかと

??な 思いが派生





同様な景色が

広がる行く手には

不安が いとも簡単に

湧き上がる





フィナーレは

予測のつかない 色を帯び

名も無き草花を 道連れに

土埃の陰に 朽ちていく


(再掲)
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後遺症は・・

2020-10-21 14:12:20 | Weblog







闇を切り裂くように

けたたましい爆音をひびかせ

数台のオートバイが駆け抜けていく





山や川に囲まれた 田舎町にも

自己を表現する方法を知らない

エネルギーだけ有り余る 若者たちが

数名はいるということだろうか





青春は 誰でも一度は通過する

関所のようで

人真似で乗ってみたバイクの

解放感が

彼らを虜にしたのだろう





彼らにも 

戻る場所は あるはず





そのとき 

あなたは どうしたのだろう

自分との戦いに 

どう決着をつけたのだろう





わたしは 

ひたすら本を読み

架空の世界に身をおくことで

何人もの 

さまざまな人格を生きた





これだけは譲れない

ギリギリの線で

自己の姿の 平静を

保ってきたように 思える





夢見る少女を 生きることで

現実に立ち戻るチャンスを

手に入れることができた





夢見る少女の 後遺症は

今なお 私とともにある


(再掲)
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無心の愛を育てたい

2020-10-20 11:49:12 | Weblog







幸せが 何かもしらない幼子のころ

両親の愛を一身にあつめ

ただ にこにこしているだけで

周りが幸せを感じてくれる

満ち足りた 暮らしがあったのだけれど





哀しみは そこにあるのではなく

何処からともなく 湧くように現れて

とりついたら 容易に離れない

厄介な存在だと 知ったころには

裏切りの意味も悟り

背信の罪を憎むことも覚え

結構複雑な心を抱えた 厄介な人になっていた





厄介な心を隠し持って

生きていくことは 厳しい試練が付きまとう

愛を見つけたとしても

素直に許さない もう一人の自分がいる

愛されているのを 感じたとしても

信じてはいけないと だめ出しする声がする





純真な真心の愛には 

素直な心で こたえたい

できることなら 

真心の愛を持った人と

無心の愛を育てたい


(再掲)
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愛には 愛で・・

2020-10-18 11:51:15 | Weblog







楽しみは 少しずつがよい

悲しみは 足早いがよい

怒りは 小さいがよい

親しみは 多いがよい

別れは 遠いのがよい





愛は 静かなのがよい

涙は すこしでよい

掌は あたたかなのがよい

夢は 途方もないのがよい

物腰は 柔らかなのがよい





友達は 多いがよい

親友は 少なくてよい

知り合いは 多くても少なくても

気にしない





知り合いに 声かけられて

名前を 思い出せないとき

ばつの悪い 気まずさが

長引くようなら 

どうでも良かった人だと 

思い切れば 

消えてしまうから それでよい




自分中心に 生きていて

申し訳ないのは

愛されて 愛にこたえられないこと

愛には 愛でこたえたい

優しさには 優しさでこたえたい


(再掲)
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