小さな出来事が
幾重にも重なり合って
その ひとつのページに
あなたの 吐息
生きていく道すがら
わたしの前を横切る誰かを
チェックして
心残りは ページに記憶
誰かにとって
なんでもないことでも
わたしにとって
重要な事件といえることもある
きがかりな あなたが
胸に錘を抱いたように
視線をおとして 通り過ぎるなら
わたしのページには 朱が入り
付箋メモがつき
春先の ぼんやりした午後に
付箋を 曳いて 朱にたどり着き
あなたの 胸の錘を
取り除く術を 模索するにちがいない
たとえ あなたが気付かなくとも
そこに 赤い縁の糸が
張り巡らされているかぎり・・
ソヨゴ
花言葉 先見の明