橋本治著「蝶のゆくえ」読みました。
短編集。
中でも「ふらんだーすの犬」は読んでいて気持ちが凍りついたようになってしまいまばたきも出来ずでやっと最後に涙がこぼれた。
小学一年の孝太郎が実母に虐待され死んでしまう話。
ちょっとだけ幸せだった祖母との生活、実母が結婚し孝太郎を生むまでや離婚して違う男と暮らし、虐待され瀕死で病院に運ばれるまでが割りと淡々と書かれてる。
物語の最後やせ細った孝太郎の体を看護婦たちが「手の温かい人いる?」と言って撫でてあげる場面は思い返すにも悲しすぎる。
それでも子供は母親が大好きだ。
たとえ世間から非難されるような人間でもだ。
だから孝太郎が温かな掌を母のものと感じながら死んでいったのが救いだ。
他の短編でも人がとる行動の訳を解説しながらすすんで行くような物語に我が身をふり返ると、はたから見れば自分のとった行動はこんなふうに解釈されるのかなと思った。
自分でも何であの時あんなことしてしまったかわからない、などということがあったりするがそれも他人には勝手に解釈されそれが誤解や齟齬につながったりもするのだと思うとなんとも人間関係は厄介で面白いものだと苦笑したくなる。
短編集。
中でも「ふらんだーすの犬」は読んでいて気持ちが凍りついたようになってしまいまばたきも出来ずでやっと最後に涙がこぼれた。
小学一年の孝太郎が実母に虐待され死んでしまう話。
ちょっとだけ幸せだった祖母との生活、実母が結婚し孝太郎を生むまでや離婚して違う男と暮らし、虐待され瀕死で病院に運ばれるまでが割りと淡々と書かれてる。
物語の最後やせ細った孝太郎の体を看護婦たちが「手の温かい人いる?」と言って撫でてあげる場面は思い返すにも悲しすぎる。
それでも子供は母親が大好きだ。
たとえ世間から非難されるような人間でもだ。
だから孝太郎が温かな掌を母のものと感じながら死んでいったのが救いだ。
他の短編でも人がとる行動の訳を解説しながらすすんで行くような物語に我が身をふり返ると、はたから見れば自分のとった行動はこんなふうに解釈されるのかなと思った。
自分でも何であの時あんなことしてしまったかわからない、などということがあったりするがそれも他人には勝手に解釈されそれが誤解や齟齬につながったりもするのだと思うとなんとも人間関係は厄介で面白いものだと苦笑したくなる。