並木たより

写真付き日記

十字架  The Cross

2007-03-14 09:32:35 | インポート

われ史をひもときて、国は興(お)きてまた亡(ほろ)び、民はさかえてまた衰うるを読む。ただ見る一物の、時代の敗壊の中にありて、毅然(きぜん)として天に向かって聳(そび)ゆるあるを。

キリストの十字架これなり。世は移り人は変わるとも、十字架はその光輝をはなちてやまず。万物ことごとく零砕(れいさい)に帰する時に、これのみはひとりのこりて世を照らさん。

十字架は歴史の中枢なり。人生のよって立つ磐石(ばんじゃく)なり。これによるあらざれば強固(きょうこ)なることあるなし。永生あるなし。

十字架を除いて他はみなことごとく蜉蝣(ふゆう)なり。キリストのみが極まりなくたもつ者なり。 (内村鑑三)


告別式 A funeral service

2007-03-14 00:30:55 | インポート

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「棺を蓋(おお)いて事(こと)定まる」と晋書劉毅伝にある。

来世が無ければ、人の一生は葬儀をもって終わり、その生涯の評価は、棺を蓋った時に最終結果が出されることになる。

「ご冥福をお祈りします」という。冥福とは「来世での幸せ」のことである。すなわち、この世の生涯が終わった後に、墓の向こうに別の生活があって、そこでも幸不幸があるというのである。

さすれば、棺を蓋っても事は定まらない。来世では、財産・地位・健康というこの世の財産は繰越が効かず、信・望・愛という繰越可能な天国貯金の寡多が評価されるからである。