クーリングオフといったら、特定商取引法などに定められた一定の取引において、所定の期間内であれば何ら理由を必要とせず、かつ無条件に申し込みを撤回し、または契約を解除できる制度のことですね。
今回は日本ではなく中国のお話です。
私は中国語の勉強をしていますが、その中で「離婚クーリングオフ」という制度が取り上げられていました。
中国では「民法典」が2021年1月1日から施行されました(今までは相続、婚姻、権利、抵当、契約などが個別の法律で運用されていた)。その中で「離婚クーリングオフ(离婚冷静期)」という制度ができたため離婚のハードルが上がったようです。
協議離婚の場合は、30日間の保留期間が設けられ、保留期間であればどちらか一方が同意しなければ離婚申請はすぐに撤回さてしまいます。30日が過ぎたら、双方が一緒に婚姻登記機関に離婚証を申請しなければなりません。離婚証の申請がなければ離婚の意思は撤回したとみなされるのです。
この制度を制定するにあたり、「簡単な離婚が多くなっているのだから、双方に冷静に考える時間を持たせるのはいいのではないか」という肯定意見や「離婚の自由が制限される」といった反対意見もあり物議をかもしたこともあったようです。
さて施行から間もなく1年が経とうとしていますが、運用の効果はどんなものか気になるところです。
ちなみに中国だけではなく、カナダ、アメリカ、韓国、イギリスなどにも「離婚クーリングオフ」の制度があるようです。
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