艦コレ

2014年09月08日 23時29分33秒 | Weblog
船に乗ってました
かなり大きい船
客船なのか軍艦なのかよく解らない
甲板に出て夜風に吹かれていました
誰かと一緒に

突然誰かが叫びました

「パターン青!」

その瞬間周囲の人達が悲鳴を挙げ半ばパニック同然で我先にと海の飛込み船から逃げ始めました
僕らも周囲に流されるままに海に飛び込み急いで船から離れました
ひとしきり泳ぎ船の方を見返すと僕らの乗っていた大きな船は船首を天に向かって持ち上げたかと思うと
事もあろうに真っ青で素っ裸の巨人にみるみる姿を変え
逃げ遅れた人を次々と襲いはじめました
月明かりの中不気味に照らされ暴れる巨人を見てまた誰かが言いました

「艦コレだ・・・」

噂には聞いていましたが目にするのは初めてでした
ましてや自分たちが襲われるなんて夢にも思っていませんでした
とにかく必死で逃げました
逃げて逃げて逃げて気が付けば陸に上がり森を越え田圃の畦道を息を切らせながら走っていました

走っていると誰かが耳音でささやきました

「何か用事は有りませんか」

子供のような女性のようなそんな声
一緒にいた誰かが言いました
「何もありませんって答えてっ!それ以外言っちゃぁだめ!振り返らないで!憑りつかれる!」
何度も何度も耳元で
「何か用事は有りませんか」
と囁かれる
そのたびに
「何もありません!!」
って答えて逃げる
息が切れて走るのも辛くなる
ずっとずっと耳元で囁かれる
「何もありません」
と答えるのも辛くなってきた
息苦しくて声が出ない
うふふ・・・うふふ・・・と笑い声も聞こえる

「何か用事は有りませんかぁ?」

我慢できなくなった僕は足を止め振り返り

「さっきから何も無いっつってんだろうがぁ!!」

と叫んでしまいました
振り向いた先には大きなウサギとカエルとバッタがいました
そしてその瞬間


「うるせぇっ!!!」


隣のベッドで寝ていたカミさんに怒鳴られてしまいました。
昨日の夜中のことでした

そういえばウサギは

うちのペネ吉さんにそっくりでした