速さが求められる仕事
以前の仕事場で、仲良くなった人に街でばったり会いました。
彼女は今は駅向こうのスーパーのレジで働いていました。
私もその時、別のスーパーで働いていました。
彼女「この間、スーパーのレジの大会があったのよ。全店舗からのレジの人が選出されて集められて、どのぐらいの時間でできるのか、大会があったのね。」
私「へえ、そんな大会があるのね。」
「それでね、私、凄く頑張ったのよ。大会に出られることも嬉しかったし、全店舗の人が競うわけでしょ?」
「そうね。やりがいがあるわよね。」
「そう思うでしょ?誰だってそういう大会に臨めるわけではないし、がんばろうって、おもったわよ。」
「ふーん、それで?」
「それでね。私一位になったの!」
「わあ、凄いね。一位になったの?おめでとう!」
「ありがとう。でもね。がっかりよ。」
「どうして?一位なのに?」
「私も、凄く嬉しくて、この年だし、やったーって思ったわよ。もっと若い子が半分以上だったから」
「わあ、わかるわ、それ。でもどうして?」
「うん。実はね、私その後凄く期待したのよ。お給料が少しあがるかな?って」
「そうよね。それで?」
「一月たっても二月たっても、何にもなかったの。」
「え?大会の時に金一封は?」
「そんなの無かったのよ!あれば私も給料に少しでも還元されるかなって期待しなかったよ。お小遣い程度でもね。あればうれしいでしょ?」
「フーン、そうだったの。それはがっかりね。」
「それで、私、あそこのスーパー辞めたわよ。」
「そうだったの、じゃあ今は別の仕事さがしているの?」
「今は、何もしていないよ。」
彼女はとても正直な人でしたし、曲がったことの嫌いな人でした。
ですから、このような大会が行われたのに、従業員を競わせるだけで、何もそれに対する対価もないというのは、
士気を消沈させることになります。
働く人への大きな損失ではないでしょうか。
partタイム労働者、派遣労働者が増えたことで、企業のトップの給料が爆発的に増えています。
毎年のボーナスもない、労働者に対する扱いもひどいですね。
日本社会は、持てるものと持たざるものに、分割が進められてきたのです。
しかも国民を奴隷にして!