
平松洋子のエッセイは「夜中にジャムを煮る」「おとなの味」など何冊も読んだ。
気取らない文章が好き。
料理すること、食べることをこよなく愛し、その中でもいいもの、生活にあったものを書いているのがいい。
料理研究家とも違うのは、新しさより基本を大切にしたシンプルな良さを全面に出していることだ。
道具は理学部出身らしく、乳鉢、ビーカーなども使っているという。
メモのような小さなこの文庫本は、調味料やだしのこと、道具のことなど知っていることばかり。
ただ、シンプルな料理のレシピがたくさん載っていたので、ついぱらぱらと見ていた。
里芋の買い置きがあったので、レシピにあった「蒸すだけ」これなら今すぐできる!

【里芋のアンチョビ風味】
里芋は皮ごと圧力鍋で蒸す。蒸すことによって栄養が逃げず、ぎゅっとうまみが閉じこめられる。
アンチョビとニンニクは細かく刻んで、オリーブオイルと塩は多め、
レモン汁をたらして粗く混ぜればできあがり。
ねっとりとからみつく舌触りに、里芋の新しい一面を教わる。
蒸したばかりのあつあつの里芋に、塩味の効いたアンチョビがよいアクセントになっていい味!
写真を撮るのを忘れてぱくぱく食べてしまった!