あらすじ:
天狗様に「果無しお洞」で馬を立派にしてもらった傳兵衛さんは、
みるみるうちに大金持ちになった。
怠け者の権助は、自分も真似をしてもうけてやろうと、馬を買って
「果無しお洞」に無理やり押しこんだ。
第1話 第2話 第3話 第4話
**********
第5話 ・・・・・ 願い
何日かたったある日、権作はいつもと同じようにほらあなへ
やってきて、いつもと同じように、ほらあなの奥に向かって
さけんだ。
<o:p></o:p>
じゃが何も聞こえてこなかった。
<o:p></o:p>
権作はとうとうがまんができなくなった。
<o:p></o:p>
「やい、天狗、きこえるか。
<o:p></o:p>
おらの馬、取ってしまったのか。じょうだんじゃあないぞ。
おらの馬だ、かえしてくれ。おらが金を出して買った馬だ。
<o:p></o:p>
また町さ行って売りさばいてくれば金になる。」
<o:p></o:p>
と、どなると、馬をとりもどそうとして、とうとうほらあな
の中に入っていってしもうた。
<o:p></o:p>
そこは「果て無しお洞」じゃ。一度入ってまようと、二度と
もどってはこれんということは、権作はよーくわかってはい
た。
<o:p></o:p>
が、もう頭に血がのぼっていてな、われをわすれてしもうた
んじゃ。
<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>
なん日かすぎても、権作はほらあなから出てこなかった。
<o:p></o:p>
傳兵衛さんや村の衆は
<o:p></o:p>
「天狗さまは馬だけじゃのうて、ひょっとしたら、権作もえ
え人間にしてもどしてくれるかもしれん。」
<o:p></o:p>
と、権作の無事をいのり、権作がもどってくるのを願った。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>
しかし、それっきり権作がもどって来たという話は聞かん。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>
<o:p></o:p>
おわり。<o:p></o:p>
<o:p> </o:p>
<o:p> </o:p>
いつもポチッと ありがとう
あなたので がんばれる
にほんブログ村