気楽に山歩き

山歩きもHPも気楽に楽しむ日々を綴ります。話題は主に山歩き関連です。

『シェア』 加藤秀行著 (文藝春秋)

2017年02月01日 | 
本を選ぶときは漠然と選ぶときがありますが、この本もそんな感じでした。
芥川賞候補になった作家で候補の本とは違いますが、どういう作家だろうと予備知識ないままに初めて手にしたのでした。

まず1983年生まれ、若いですね~と驚きました。
若いというのもまた魅力です。
戻らない年代ですからね(笑)
過ぎた時代とは違う、今の感覚を垣間見るのも新鮮です。

『シェア』と『サバイブ』2作品

同世代でもいろいろな人格、考え方の相違がありますが、年代が違うとこうもついていけないものかと思うのは致し方ありません(^^ゞ
それでも要所に響く言葉があり、頷いたりしてます。

『シェア』では、シンプルに考えないと本質を見落としやすいというのが納得だったりします。
それが難しいということも、それが実力値に収束するというのも。

全ての出発点は人を理解すること・・・人間的でいい。
そしていろいろ利害関係やら経済が回っていくんですけどね。


『サバイブ』はしばしば思考力が止まりがちなこの頃の私には、軽妙な文章で少し頭が活性化するような気がしました。
気がするだけですが^^;

何かをして(例えば柔道)、「終わりゆく時代を懐かしむ悲しみに隆起が武道館中に満ちていた」という感覚が、柔道でなくともありそうで分からないでもないです。

「戦争の本質は政治でもなく軍事でもない。経済が原因でない戦争などありえないのだ。」って、似たようなことを私も若いころ思ったな。
こんなにすっきりと分かりやすく言葉にしたわけでは無いけれど、漠然と経済が原因と思っていたことがあったっけ。
だから経済学部を選んだ生意気な10代でした(笑)これでも自分なりに選択して、結局中途でやめてしまいましたけど。
学生運動とは無縁ですよ(^^ゞ
結局続けていても何もできなかったでしょう、はたして何がしたかったのか・・・^^; 

「それでも家事をしていると集中して、その間他に何も考えなくてもよいのは今の自分にとってありがたい。人生に迷ってようが確信してようが、関係なく部屋に埃は積もっていくし下着は汚れていく。・・・」
若い時は日々追われている気がしましたが、日常が原点だと思えるようになりましたね。

若い日の回顧になりましたが、そんな時代もあった、少しずつ振り返る余裕も出てきたという事かもですね^^;

若い人の本を読むのもいいものです(^^ゞ
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