今年の春は「青」に惹かれて吉野の山に登ります。
これまで何度も機会を逸していたので、今回は金峰山寺の蔵王権現像が開帳されるのを機会に山を登ることにしました。
今回は近鉄奈良線、又は大阪難波→橿原神宮前乗換え→吉野→吉野山となります。今の時期は「さくら特急」が走っています。
◆吉野山駅から中千本公園まではバスで。ロープウエイもありますがとても混雑しています。もっとも土曜日ですからいたしかたありません。
20分ほどで公園バス停に到着。小雨模様の曇天なので有名な吉野の桜(ヤマザクラ)は霞んでよく見えません。
しばらくして、雲の間から陽光が僅かに差すとヤマザクラの薄紅色がとても映えます。
ようやくにして吉野の桜を見た気がします。
それに道々にはみやげ物店ばかりが目立ちます。まるで桜見物をする人はどこにいるのでしょう。「花より団子」もしかたないかもしれません。
帰路は、ロープウェイで下ります。
◆今回、仁王門改修勧進の特別開帳されている「秘仏本尊・金剛蔵王権現」は7メートル余の立像で量感もあり、異様でもあります。
残念なのは、その造形がやや稚拙でもあることから、国宝に指定されていないことも理解できます。
※蔵王堂は過去6回の焼失記録があり、現在の建物は天正20年頃の再建。重層入母屋造り、桧皮葺き、高さ34メートル、四方36メートルという巨大な木造の建物であり、檜皮葺の建物としては世界一の大きさを誇る第一級の国宝建造物に指定されています。
巨体の三像には戒壇下からライトアップされているので、実体より少し青味が強くなっています。実際の色彩は、トップの写真のほうに近いです。
※トップの写真は昔(2010年開帳時の)のポスターから。本写真は今回のパンフレットから複写したものです。ライトアップされている情景はそのままです。
◆ご存知のとおり、
金峯山寺は、奈良県吉野郡吉野町にある金峰山修験本宗の本山で、本尊は蔵王権現、開基は役小角と伝えられています。
◆修験道は中世末期以降、「本山派」と「当山派」の2つに大きく分かれ、本山派は天台宗系で、の円珍を開祖とします。
主に熊野で活動し、総本山は天台宗寺門派の(菓子・八橋で有名な)聖護院です。
当山派は真言宗系で、聖宝が開祖。吉野を主な活動地とし、総本山は醍醐寺三宝院です。 金峯山寺は山上・山下に多くの子院をもち、多くの僧兵を抱え、その勢力は興福寺や延暦寺の僧兵などにも劣らないといわれ、後醍醐天皇が吉野に行幸したのも、こうした軍事的背景があったと言われます。
近世に入って、徳川家康の命により、天台宗の天海が金峯山寺の学頭になり、金峯山は天台宗の傘下に置かれることになりました。
◆今回特別開帳された、金剛蔵王権現とは権(仮り)に現世に現われるという意味で、本地仏の釈迦如来(過去世)、千手観音(現在世)、弥勒菩薩(未来世)が権化されて、過去・現在・未来の三世にわたる衆生の救済を誓願して出現されました。また金剛蔵王とは、金剛界と胎蔵界を統べるという意味も表しています。
今回は蔵王堂の裏手の堂では、本地仏三体と開山の役小角尊像も拝観できます。又、併設されていた写真展では吉野の修験の山並みを展示しています。
【点描】
↓有名な「吉野の葛」です。
これまで何度も機会を逸していたので、今回は金峰山寺の蔵王権現像が開帳されるのを機会に山を登ることにしました。
今回は近鉄奈良線、又は大阪難波→橿原神宮前乗換え→吉野→吉野山となります。今の時期は「さくら特急」が走っています。
◆吉野山駅から中千本公園まではバスで。ロープウエイもありますがとても混雑しています。もっとも土曜日ですからいたしかたありません。
20分ほどで公園バス停に到着。小雨模様の曇天なので有名な吉野の桜(ヤマザクラ)は霞んでよく見えません。
しばらくして、雲の間から陽光が僅かに差すとヤマザクラの薄紅色がとても映えます。
ようやくにして吉野の桜を見た気がします。
それに道々にはみやげ物店ばかりが目立ちます。まるで桜見物をする人はどこにいるのでしょう。「花より団子」もしかたないかもしれません。
帰路は、ロープウェイで下ります。
◆今回、仁王門改修勧進の特別開帳されている「秘仏本尊・金剛蔵王権現」は7メートル余の立像で量感もあり、異様でもあります。
残念なのは、その造形がやや稚拙でもあることから、国宝に指定されていないことも理解できます。
※蔵王堂は過去6回の焼失記録があり、現在の建物は天正20年頃の再建。重層入母屋造り、桧皮葺き、高さ34メートル、四方36メートルという巨大な木造の建物であり、檜皮葺の建物としては世界一の大きさを誇る第一級の国宝建造物に指定されています。
巨体の三像には戒壇下からライトアップされているので、実体より少し青味が強くなっています。実際の色彩は、トップの写真のほうに近いです。
※トップの写真は昔(2010年開帳時の)のポスターから。本写真は今回のパンフレットから複写したものです。ライトアップされている情景はそのままです。
◆ご存知のとおり、
金峯山寺は、奈良県吉野郡吉野町にある金峰山修験本宗の本山で、本尊は蔵王権現、開基は役小角と伝えられています。
◆修験道は中世末期以降、「本山派」と「当山派」の2つに大きく分かれ、本山派は天台宗系で、の円珍を開祖とします。
主に熊野で活動し、総本山は天台宗寺門派の(菓子・八橋で有名な)聖護院です。
当山派は真言宗系で、聖宝が開祖。吉野を主な活動地とし、総本山は醍醐寺三宝院です。 金峯山寺は山上・山下に多くの子院をもち、多くの僧兵を抱え、その勢力は興福寺や延暦寺の僧兵などにも劣らないといわれ、後醍醐天皇が吉野に行幸したのも、こうした軍事的背景があったと言われます。
近世に入って、徳川家康の命により、天台宗の天海が金峯山寺の学頭になり、金峯山は天台宗の傘下に置かれることになりました。
◆今回特別開帳された、金剛蔵王権現とは権(仮り)に現世に現われるという意味で、本地仏の釈迦如来(過去世)、千手観音(現在世)、弥勒菩薩(未来世)が権化されて、過去・現在・未来の三世にわたる衆生の救済を誓願して出現されました。また金剛蔵王とは、金剛界と胎蔵界を統べるという意味も表しています。
今回は蔵王堂の裏手の堂では、本地仏三体と開山の役小角尊像も拝観できます。又、併設されていた写真展では吉野の修験の山並みを展示しています。
【点描】
↓有名な「吉野の葛」です。