前回のブログ記事「冬の竹林の惨状(in 雪国)」で、ボクが抱いている竹に対する困り感を述べたわけですが、竹が「マイナス要因だけか?」って問われたら「いやぁそうでもないんですよ」って答えると思います。ボクら竹林を所有するいわゆる「竹もち」は、その恩恵にも間違いなく与(あずか)っています。では、そのプラスの側面を少し紹介しますね。
まずはなんと言っても、春のタケノコです。
これはわが家の孟宗竹のタケノコですが、こんなのがシーズンには毎朝ニョキニョキ出てきます。(画像は2~3年前のものです)
この季節は、毎日の食事がタケノコ三昧になります。「タケノコごはん」「タケノコの味噌汁」「タケノコの天ぷら」「タケノコと身欠きニシンの煮付け」など、祖母の代から受け継いだ定番料理の他にも、「青椒肉絲(チンジャオロースー)」や「酢豚」などの中華の食材に使ったり、最近の妻の得意料理なんですけど「タケノコハンバーグ」も歯ごたえが独特で美味いですよ。BBQ好きのボクには、ワイルドな「タケノコの姿焼き」っていう得意技もあります。
それでもシーズン中のとても食べきれないタケノコは、ご近所さんや職場の同僚へのお裾分けとなります。コンテナいっぱいのタケノコを職場に持っていき、「朝採りタケノコを好きなだけ持っていって」という、毎年のボクの言葉を楽しみに待っている同僚が何人もいます。転勤の挨拶で「八百政さんからタケノコをもらえなくなるのが名残惜しいです」なんて言って職場を去っていった後輩もいました。「子どもを連れてタケノコ掘りにい行ってもいいですか?」なんて言ってくる知人もいます。
それでもシーズンの終盤には、「大きくなりすぎたタケノコを何本も蹴り倒す」というのがボクの毎朝の日課になるんですよ。放っておくと竹が増えすぎてエラいことになっちゃいますからね。
あとね。竹林の周りには山菜が自生します。タケノコのシーズンは山菜のシーズンでもありますからね。
これは山菜の王様と言われる「タラの芽」ですが、わが家の場合には、他にも竹林の周りに「ウド(独活)」がウジャウジャと生えてきます。あと山菜ではないけど、和製スパイスの「山椒(サンショウ)」も竹林の中に自生しています。初夏に収穫した山椒で「ちりめん山椒」を作ったり、秋に真っ赤に熟した山椒の実をペッパーミルで挽いて自家製スパイスとして使ったり、竹林の副産物としてボクらの生活を豊かにしてくれているのですよ。
まぁ竹林には、そんなプラスの側面もあるんですよ。…ってことで、続きは次回へ。