今年も2月がやってきているわけなんですが、ボクら長岡市民にとって2月は「シュークリームを食べる月」です。…と言うのは、長岡駅前の大手通に店舗を構える「美松」という洋菓子店が、2月にはシュークリームを1個39円で販売(10個入りの1箱390円・税別での販売)するのです。これが長岡名物の「美松のサンキューまつり」です。多くの市民がシュークリームを何箱も箱買いし、家族や職場、ご近所さんに配ります。2月は毎日「美松」の店の前には長蛇の列ができ、シュークリームを買う人の列整理のために警備員が配置されるのです。
この「美松のサンキューまつり」は、少なくともボクが高校生の頃には行われていましたから、歴史は古いですよ。なのでボクら長岡市民にとって、「2月はシュークリームを食べる月」なのです。長岡市民にとって、「シュークリーム」は「2月の季語」と言っても過言ではありません。
今年もわが家は、近所のHさん宅から美松のシュークリームを1箱(10個入り)をもらいました。Hさんの息子とわが家の息子が小中学校の同級生で(Hさんの息子は地元に就職、わが家の息子は埼玉)、「息子がシュークリームを買ってきたんで八百政さんちにもお裾分け」と言って、毎年もってきてくれるんです。11月にHさんが大根や白菜を、大晦日にボクが手打ち蕎麦を、2月にHさんがシュークリームを、5月にボクがタケノコをと、まるで物々交換のようにHさん宅とわが家の間では物が行き交うのが、毎年の風物詩なのですよ。
まぁだけど、1箱の中にはシュークリームが10個入っていますからね。妻と2人暮らしのわが家では、1人5個ずつ食べることになります。すぐに太りがちなボクは、妻に「1つ200キロカロリーだからね!」って念を押されながら、消費期限を少しオーバーして3日間で完食しました。本当は5個くらい一気に食べられるんですけどね。
以前は「職場への差し入れのついでにわが家の分も買ってきたよ」なんてこともよくあり、1か月間に何箱もシュークリームを食べたものですが、さすがに最近は「今年も2月に美松のシュークリームを食べれてよかったね」と、節分に豆まきをするのと同じ感覚になっています。シュークリームを食べることは、季節の風物詩なんですね。たった1軒の洋菓子店の取組が市民の文化になるなんて、ある意味すごいな…と思います。