皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。昨年埼玉県で行われた、マラソン大会で、六十代の優勝者が実はショートカットしていたという件ですが。詳しく聞くと、この男性は途中にお腹が痛くなり、コースをはずれ、トイレに行き、このまま棄権してもいい、という気持ちで荷物を置いてあるスタート地点に戻ったと。すると、そこはゴール地点でもあるため、皆から祝福されたため、「棄権者です」と言うに言えず、ついつい嬉しくなって受け入れてしまったそうです。もし、スタートとゴールが別の場所なら、こういうことは無かったでしょうけど。続きは明日。では本題へ。
世界人口のうち毎年600万人がタバコによる病気で死亡しています。
このまま喫煙率が下がらなければ2030年までに毎年800万人の死者が出ると予測されています。
死者の多くは発展途上国の人々です。
しかし、最近期待できる動きが世界でありました。
世界の喫煙者の1/3が住む国、中国での新たな動きです。
約一年前に公共の場での喫煙を禁止しました。
中国の官僚の人々は勤務中禁煙となりました。
期待したい動きです。
世界的に喫煙率がなかなか下がらない理由としての第一の要因は、タバコ会社の活動です。
タバコ会社による社会への圧力と隠ぺい工作を描いた映画「インサイダー」(マイケル・マン監督、アル・パチーノ、ラッセル・クロウ主演、1999年公開)は現実の話の映画化でした。
「ライト」「スリム」「ミント」などのブランド戦略でタバコの営業を行っていますが、健康への害は同じです。
世界的に喫煙率がなかなか下がらない第ニの要因は喫煙者の行動変容の難しさです。
市民教育に加えて、禁煙外来などの禁煙サポートの増進が重要です。
喫煙はニコチン依存症という疾患である、という理解が必須です。
公共の場には、もう分煙を超えて、全面禁煙ルールを導入することが重要です。
日本国内のほとんどの空港やカフェ、レストランは分煙を導入していますが、欧米諸国並みに全面禁煙を導入することが望まれます。
そのためには、禁煙サポートを充実させることが先決ですね。
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