皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。
台風一過の沖縄地方は北寄りの風が吹き込み、六月から続いていた連続真夏日も途切れました。しかし、今年の夏は、30℃ってこんなに涼しかったかなと思わせるほどの暑さでしたね。でもまだ今月いっぱいは30℃以上の日が続きます。熱中症にはお気をつけ下さい。では、本題へ。
がん検診でみつかったがん患者の5年生存率が、「症状が出てみつかった」患者の5年生存率よりも高くなることは、よく知られたバイアスです。
がん検診でみつかるようながんは「成長のスローながん」「悪性度の低いがん」の割合が多いので、がん検診でみつかったがん患者の5年生存率が自然に「良く見える」ことになります。
しかしながら、米国の医師向けの調査の結果、約8割もの医師は、そのバイアスを知っていませんでした。
がん検診でみつかったがん患者の5年生存率が、「症状が出てみつかった」患者の5年生存率よりも高いことは、検診への受診で寿命が伸びることを意味する、と認識している医師が多かったのです。
このような調査は日本では行われていないと思いますが、おそらく同様な傾向であると思います。
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