My ordinary days

ようこそいらっしゃいました!
ふと思い立ち第2のキャリアを始めてしまった、流されがちなひとの日々を綴るブログです

2作続けて・・・高橋克彦「蒼い記憶」

2010-02-25 10:45:25 | 読書
12あるお話のタイトルすべてに「記憶」という言葉を持つ短編集。
「記憶」シリーズの3作目、とのことですが前2作は未読です。

ホラー風味のもの、ミステリ仕立てのものとありますが
人の記憶の正確さまたは不確かさ、そして「今」見つめ返す、戻らない時間の切なさ。
それらが作中に織り込まれたお話。なにげなく手にとった本でしたが、それぞれの話に引き込まれました。

中でも「水の記憶」が良かった。
SFがちょこっと入っているかな? 単に主人公の内部で記憶の再構築が行われただけかもしれませんが、数十年抱えていた胸のつかえを浄化させるプロセス・・・設定としてそう目新しいものではないけれど、うまい!
ぐっときました。

短編・伊坂幸太郎「合コンの話」

2010-02-25 10:39:28 | 読書
新潮社ストーリーセラー編集部編「Story seller 2」の中から、一編。

変わった構成のお話。
ーあらすじ、
ー肉付けをしたあらすじ、
ー肉付けヲしたあらすじ(氏名は省略し、性別+アルファベットとする)、
(↑小見出し・・?)

・・・と、細部にはいっていくのですが、コノカタのお話ははずれがないなぁ。
 
とある合コンのお話で
あらすじに書いてある通りに まんまに お話は進み、
はっとする出会いがあるものの、人生は変わらないし、世界も変わらない。

けれど、意外なオチがやってくる。


この方のお話は読み終えた後の余韻がいい。また、会話部分や独白部分が好き。

今回のお話にはそうエキセントリックな人物は出てきませんが、伊坂作品はクセのある人物でもなんだか愛嬌があるといいますか、好きなんですよねーーー


ところで このアンソロジーの顔ぶれですが

沢木耕太郎
近藤史恵
有川浩
米澤穂信
佐藤友哉
本多孝好
(・・ここに沢木耕太郎??)

沢木耕太郎(と伊坂幸太郎)以外は読んだことなかったのだけど、何人か読みたいヒトを発見。またいつかご紹介。