野村陽子植物細密画工房

標高1000メートルの清里高原に住み
描きたいものを描きたいように描く。
楽しい絵を楽しんで描く。

ヤブツバキ イノシシと遭遇

2021-02-05 00:00:00 | ボタニカルアート
寒さに体が慣れて来たとは言え
2月に入り
立春を過ぎると
春を感じたくなる

山梨県は小さいながら
寒冷地から
温暖な気候まで体感できる

身延から南部へ抜ける
富士川沿いへ出かけた

ポツポツ咲いている椿を見ながら
お弁当をパクついていると

突然

「危ない!」

と夫の声

指差す方を見ると
猪がこちらに向かって走って来る

どうしたらいいか
オロオロしていると

道路の壁が途切れたところから
急斜面を一気に
駆け上って山の中へ

ホッとするのも束の間

その後から
猟犬らしき犬が
同じように追いかけて行き
一件落着

猟犬に追いかけられて
逃げて来たらしい

椿の花を見ると
思い出す
イノシシとお弁当

この季節
春を感じに
椿を見に行きたいけど

イノシシは怖いなぁ










スミレ バイオレットの謎

2021-01-02 00:00:00 | ボタニカルアート
スミレは私の好きな花のひとつ

小学4年生の遠足で
薄紫色の
タチツボスミレを持ち帰り
庭に植えて
母に笑われた思い出がある


私の中では
小学4年生の
あの薄紫色のタチツボスミレが
スミレのこと

それなのに

スミレは英語でバイオレット
そして
バイオレットは紫色のこと
なぜか・・・?
不思議でした


植物細密画を始めた頃
『清里高原のスミレ』をテーマに
20種類ほど描いた


お恥ずかしい話だが
45歳にして
初めて
本物のスミレを見た

スミレ=バイオレットの

謎がやっと解けた


絵を描かなかったら
いまだに
謎は謎のままだった









カタクリ これ山菜?

2020-12-02 00:00:00 | ボタニカルアート
新潟と山形の県境に
群生地があると聞き出かけた

海岸沿いから山道へ
行けども行けども見当たらない

もう帰ろうかと
Uターンする場所を見つけに
更に奥へ
少し開けた場所を見つけ
方向を変えた時

崖の上にピンク色の霞?
目を凝らすと花らしい
急いで崖を登ると

あった!

本当に群生している
大袈裟に言えば
山全体に
カタクリの花が咲いている

これを見たら
カタクリは『山菜』に納得


数年後
花人からお食事のお誘い

「今日は
 素敵なものが手に入りました」

最初に出てきたのは
蓋付きの器

蓋を開けると
温泉卵の白身の上に
今 咲いています
とばかりに飾られた
赤紫色のカタクリの花

こういう装いかたが・・・!

茹でたお浸しを
ガツガツ食べるんじゃないんだ~

ガサツな我が身を振り返り赤面もの

愛でる気持ちを
思い知らされる出来事だった









レース状の枯葉 心に届く絵

2020-11-02 21:00:00 | ボタニカルアート
レース状の枯葉は
冬の植物画シリーズのひとつ

野村陽子の絵は
ボタニカルアートではない
と言われることがあります

私はこれはほめ言葉と思っています

私の理想は
江戸時代の画家
伊藤若冲の言葉
『描きたいものを
 描きたいように描く』
です

ヨーロッパの大航海時代に
植物を説明することから始まった
ボタニカルアート
私は
説明するだけではなく
臨場感のある
人の心に届く絵を目指したい
と思っています

日々の暮らしの中で
光や風を感じながら
小さな動きを
捉えていきたい

今後も精進いたします








アザミ綿毛 地道な作業

2020-10-02 12:00:00 | ボタニカルアート
冬の植物画に夢中になっていた頃

柔らかなフワフワの綿毛は
どうしたら表現できるのか

細い筆を使うのは
当然のことながら
筆先に付けた
絵の具の量がポイント

慣れないうちは
ティッシュで絵の具を吸い取り
カサカサの状態に

絵の具を取り過ぎて
かすれて描けなくなったり

描く絵の具の量より
吸い取る絵の具の方が多い?
となることも度々・・・

長年続けていても
その場その場で
新たな疑問が湧いてくる

見なくても描ける
なんてことはありえません

地道に
一筆一筆描き続けることが
前に進む近道かもしれません