野村陽子植物細密画工房

標高1000メートルの清里高原に住み
描きたいものを描きたいように描く。
楽しい絵を楽しんで描く。

安政柑 無農薬で安心マーマレード

2021-03-30 00:00:00 | 絵日記
安政柑は日本原産の柑橘類
晩白柚(バンペイユ)に次いで大きな
ブンタン類の一種

安政年間に
広島県因島の
岡野末吉氏の園地に
かれた種より生まれた品種と
いわれている

これは岩城島在住の
宮本さんの無農薬の安政柑

無農薬の実には
表面に黒い斑点がある
雨に当たると出る黒点病だが
人体への影響は確認されていない
昔は『無農薬の証拠』で当り前だった
無農薬だから
安心して皮を使った
マーマレードを作れる

ポイントは
外皮に付いている白い部分は
苦いので削ぐ
3回茹でこぼして
さらに5時間ほど水にさらす
固いのが気になるときは
その後水を替えて柔らかく煮る

時々食べて苦味を確認
苦すぎても
味が抜けすぎてもダメ
何回か作ると自分の好みが分かる
作り立てのほろ苦さは
時間と共にうま味に変わる


同じ料理を何度か作っていると
自分で書いたレシピでも変わる
分量やタイミングは
あくまでも目安に過ぎない
そこに書いてあるレシピは
参考で最高ではない

料理もまた積み重ねで
何度も作るうちに上達し
徐々に完成に近づく
だから
料理は奥深くて面白い



これから先は作り方です
昨年のレシピを改訂しました
【参考】にして下さい


安政柑のマーマレード

《材料》
・安政柑  3個 1.5キロ
   (種・薄皮・白皮を除いたもの)

・グラニュー糖  500グラム

・果汁      500cc
  果肉から出る汁と合わせた合計で
  たりないときに足す 
  レモン汁+水
  又はオレンジ果汁
    (砂糖は控え目にする)

・安政柑や文旦の種(ペクチンの代り)


《皮のむき方》
実の上下を切り落とし
側面4~6カ所に切れ込みを入れる
白皮と果肉の間に親指を入れ
外側に剥ぐようにむしり取る

《皮の準備》
皮に付いている白皮は
苦味があるのでそぎ落とす

皮を2ミリ巾に切り
ナベに水と皮を入れ
沸騰したら5分位煮て湯を切り
水の中で揉むように洗い苦味をとる

これを3回繰り返し
さらに5時間位水にさらす

《果肉の準備》
果肉は薄皮と種をとり
グラニュー糖(1/4位)をまぶしておく
果汁がでる

《種の準備》
ボールに種と水を入れ一晩置く
汁がねっとりしたら種を除く

ねっとりした液はペクチンを含む



《作り方》

1)ホーローの鍋に
  下準備した皮を軽く絞り
  果肉・果汁を入れ火にかける
2)味をみて
  残りのグラニュー糖を入れる
  種の汁(ペクチン)を入れる
  中火の弱火で
  かき回しながら煮詰める
  
3)木ベラからポッタリ
  落ちるようになったら出来上がり

くれぐれも
煮詰め過ぎないこと!
ゆるいのは直せるが
固くなったものは直せない

煮詰めるのには時間がかかるが
焦らずに中火で煮る
豆を煮るのと同様
砂糖は少しづつ様子を見ながら入れる
初めての時は特に!




ロマネスコ 幾何学的 

2021-03-25 00:00:00 | 絵日記
野菜売場で見かけた
幾何学的な形の野菜
ブロッコリー?
それとも
カリフラワー?

カリブロッコリー?
別名 ロマネスコ!
この方が私好み

アブラナ科アブラナ属で
カリフラワーの一種
見た目はブロッコリー
味はカリフラワーに近い
軽く茹でて
『サラダ』や『つけ合わせ』に


発祥はイタリアかドイツ
(私的にはイタリア)
16世紀頃から栽培されていたが
(知らなかったけど前からあったらしい)
1990年頃
フランスのブルターニュ地方で
大規模に栽培され
一気に世界に広まった

小さな粒が集まった三角錐
小さな突起は
ひとつひとつが花の蕾

美しく整った形にするのには
高い技術が必要で
栽培は中級者向きとある

今回のは少しイビツだなと思ったら
どうりで
ワケありのコーナーに
置いてあった理由だ


小さな蕾を描くのに手こずり
咲きが進んで白っぽく
カリフラワーのようになってしまった

早速
長めに茹でて
サラダで食した

ご馳走様でした










土佐文旦 土佐の水菓子

2021-03-20 00:00:00 | 絵日記
大阪の阪本さんから文旦を頂いた

文旦は東南アジア原産
国内生産の90%近くを高知県が占める
高知県の特産品


パンフレットには
『土佐の水菓子』のタイトル

水菓子と聞くと
ゼリーや水羊羹を思い浮かべがちだが
古くは食事と食事の間に食べるもの
全般のことを言っていた

江戸時代に
人が手を加えて作ったものを『和菓子』
果物のことを『水菓子』
と区別するようになった

現在も懐石料理の最後は
季節の水菓子ということで
果物が出てくる

この水菓子
驚いたことに
収穫してすぐには食べられない
採りたてはすごく酸っぱい
しばらく貯蔵してから出荷する
といっても
長いものでは数ヶ月とか・・・
やはり
果物ではなく水菓子だ


最近は
美しい日本語
美しい言葉が失われて
何語か分からないこともある

姿勢を正し
美しい日本語を使えるよう
気を付けたい
目指すは
美しい国『日本』

『水菓子』のことばに
触発されて
姿勢をただそうと思った
しかし
食いしん坊の私は
頭ではなく
腹で物事を判断する
頭では理解しても
腹まで納得するまでには
時間がかかるらしい











桜島大根の花 世界最大種

2021-03-15 00:00:00 | 絵日記
鹿児島県国分に住む藤山さんから
大きい荷物が届いた

縦に細長い箱
生花?
送り状を見ると
桜・島・大・根

早速開けると
大きな大きな桜島大根が
葉付き花付き丸ごと入っている


同封の
『桜島大根フェア』の案内によると

桜島大根は鹿児島県の伝統野菜
2003年にギネスブックに認証された
世界最大種の大根
世界一は
重さ31.3キロ
胴回り119センチ

最近
桜島大根には
『トリゴネリン』という成分が
たくさん含まれていることが分かった
トリゴネリンは
血管を柔らかくして
血液をサラサラ流れるようにする

トリゴネリンは
根だけではなく葉にも含まれる
生でも
茹でたり
蒸したり
揚げたり
冷凍したり
レトルト加工しても失われない

血管が硬くなると
血液が流れにくくなり
色々トラブルが起きる
1日に170グラム
野球のボール程度を食べると
人の血管機能が
向上することを実証された

(以上の文責は加治屋勝子氏
 鹿児島大学農学部による)


贈り主は
携帯電話・パソコン無し
固定電話はあっても
ほとんど繋がらない
連絡はハガキか手紙

植彩絵日記『桜島大根の花』
ブログの情報は
ハガキにてお知らせした


さて大きな大根
どうやっていただこうか
大根というより蕪の感じ

みそ汁
煮付け
漬物
かぶら蒸しもいいかな

新しい食材にワクワクドキドキ
楽しみをいただいた
ありがとうございます







岩城島の柑橘 マドンナの名前

2021-03-10 00:00:00 | 絵日記
岩城島に2年程暮らしてみて
柑橘の美味しさを知った
11月から3月、4月まで
半年もの間
楽しめる

愛媛県では
夏目漱石の『坊ちゃん』
登場するマドンナにちなみ
柑橘には女性の名前を付ける
と聞いたことがある
一度食べたきりでは
覚えきれないほど種類が多い


『たまみ』は
清見とウイルキングの交配種
両方のいいとこ取り

外見は温州みかんに似ているが
橙色でなめらかな表面
皮はむきやすく甘みが強い
オレンジ系のいい香りがする
種は少しあるが気にはならない


『はるか』は
日向夏の自然交雑実生

果皮がゴツゴツしていて
お尻に
リング状のくぼみができるのが特徴
黄緑がかった見た目から
酸っぱいと思われがちだが
上品でさわやかな味
親の日向夏に似ている

とそれぞれ個性的

『たまみ』と『はるか』は
誰のマドンナなんだろう