細密画を始めたころは
冬になっても青々した葉や花を探す
無駄な努力をしていました
ある時
ふと気がつきました
冬には冬にしかない物があると
足元にあるものは近すぎて
時には見落としてしまいます
枯れたものにも旬があります
長いあいだ風雨にさらされていると
色があせ
黒いカビが生え
汚くなってしまいます
晩秋の野山の散策や
出かけた先で
絵になりそうな
枯れ葉や実を持ち帰り描きます
枯れたものは
壊れやすいので
扱いには気を遣います
せっかく持ち帰っても
開けてみたらボロボロになっている
そんなことも度々です
ホオズキは
冬枯れの植物を描いた最初の作品
展覧会の会場へ通う途中で見つけました
会期終了を待てずに
夢中で描いたことを覚えています
気に入ってる作品なので
一部を名刺に使っています