野村陽子植物細密画工房

標高1000メートルの清里高原に住み
描きたいものを描きたいように描く。
楽しい絵を楽しんで描く。

赤ジソと青ジソ 紫蘇と大葉

2020-09-30 00:00:00 | 絵日記
紫蘇は
シソ科シソ属の総称で
一般的には赤ジソと青ジソのこと

大葉は
青ジソの葉の部分を指す商品名

赤ジソは
ショウガや梅干しの着色や
乾燥してふりかけにする
紫蘇ジュースは色がとっても綺麗

青ジソは
香味野菜で刺し身のつま(花も)
天ぷら
素麺や豆腐の薬味に使う

刺し身のつまに付いている花は
醤油の中にしごき入れて
刺し身と一緒に頂きます

変わったところで
私のお気に入りは
トマトの青ジソサラダ

これは私の大好きな作家
向田邦子さんの
『向田邦子の手料理』のアレンジ

輪切りトマトを皿に並べ
塩コショウ
ワインビネガー
オリーブオイル
青ジソの千切りを散らす

このままでも美味しいけど

トーストした食パンに
クリームチーズを塗り
このトマトを乗せる
簡単なカナッペ
ビールやワインのおつまみ

イタリア野菜のバジルはシソ科
だから青ジソもトマトに合う・・・
と勝手に思っている

花は
赤ジソはピンク
青ジソは白
ガクにはびっしり毛が生えている

絵を描かなかったら
ずーっと気が付かなかったかも
観察は基本中の基本です



落花生 落ちた花が生きる?

2020-09-25 00:00:00 | 絵日記
ラッカセイは漢字で落花生

花が咲き終わると
子房柄が下に伸びる
(子房柄は花の中にある豆になる部分)

先が針のように尖り

地面に突き刺さり
(黒いビニールのマルチにも刺さる)

土の中へもぐりふくらんで
豆になることから
落花生の名前になりました
(暗くなるだけでもいいのか)
(実験したところ)
(豆にはならなかった)
(矢張り土に潜らないとダメです)

原産地は南アメリカ
ブラジルの山地からボリビア高地

日本へは18世紀初めに
中国から渡来しましたが
この時は普及しませんでした

明治になって
アメリカから導入され
栽培されるようになりました

南大東島に住んでいた時のこと
島の食料品店の棚に
生の落花生とタピオカの粉末が
並んでいました

何を作るのか不思議に思い
お店の方に聞いてみると
「ジーマミ豆腐を作ります」
「エー!」
「簡単ですよ」といい
分量や手順を話してくれました

ジーマミ豆腐のとろみは
タピオカを入れるらしいと・・・

残念ながら作り方は
覚えて来ませんでした
せっかくのチャンスを逃し
惜しいことをしました

ジーマミ豆腐は落花生で作ります

ラッカセイは
重い食物アレルギーを起こす食品
として知られています

沖縄料理を食べる時には
皆さんもご注意下さい



花豆 煮方のコツ

2020-09-20 00:00:00 | 絵日記
38年前
隣のおばさんに頂いて
初めて食べました

まずは豆の大きさにビックリ
大きいのにふっくらと柔らかく
品のいい甘さにうっとり

煮豆が大好きな私は
この大きな豆の虜になってしまいました
早速
美味しい煮方を教わりました

何度も作るうちに
自分好みの味になりました


(材料)
花豆  500グラム

氷砂糖 200グラムd
三温糖  50グラム
黒砂糖  50グラム  計300グラム

塩   小さじ 1

作り方は至って単純
1)豆を水に浸す
2)柔らかくなるまで煮る
3)砂糖を入れて仕上げる

豆が大きい分時間をかけて
ゆっくり進めます
この煮方の注意点を上げてみると


(作り方)

1)花豆を水に浸す

形の悪いものは捨てる
よく「豆は一晩水に浸す」と
書いてありますが
豆の乾燥状態によって違うので
豆がパンパンに膨らむまで  
時々水を替え日数をかけて戻します
慌てると柔らかくならず失敗します

2)豆を煮る

煮汁が透き通るまで5~6回茹でこぼす
水を替え沸騰したら5分煮る
水を替え沸騰したら5分煮る
繰り返し  
豆の顔が出ないよう時々水を足す
煮汁が透き通ったら弱火で煮る
1~2日かかるが豆によって違う
茹でこぼし3回目から
塩一つまみを入れる
皮が破けないようにするため
皮が破けると汁が濁り艶がなくなる

3)豆が柔らかくなったら砂糖を入れる

豆はのろまに煮らせろと言います
固いより柔らか過ぎの方がよいのです
一旦砂糖を入れたら
いくら長く煮ても柔らかくはならない

柔らかくなったら
火を止めて氷砂糖を入れ一晩待つ
紙で蓋を作り
三温糖と黒砂糖と塩を入れ
中火の弱火で煮る

4)煮汁が豆ギリギリになったら
中火の強火で煮詰める
10~15分絶対に目を離さないこと
汁にとろみがつけばいい  

5)豆の顔が少し出る位になったら
火を止めて蓋をして冷ます

6)冷蔵庫に入れて味がしみるのを待つ
2日目位から美味しくなる

砂糖が少なく傷み易いので
早めに食べきるか冷凍する

慌てると失敗するので
時間に余裕のある時に煮る

圧力鍋という手もあるけれど
私の性には合わない
とにかく
手間をかけること
時間のかかることが好きなんです





黄金桃 欲との戦い

2020-09-15 00:00:00 | 絵日記
桃の枝が折れてる!

2週間後に収穫できると思ったのに!

夕方
木の近くを通りかかると
太い枝が折れて無惨な姿に

どうやら欲をかいて成らせすぎたらしい

以前
大きな農園で桃と葡萄を
作っている友人との会話を
思い出しました

そこのブドウや桃は
飛び切り美味しいので

「ここのはすごく美味しいけど
何かコツってあるの?」と私

「・・・」

「いい薬とか
 やり方があるんじゃない?
 秘密の方法があるんでしょ?」

と重ねて聞くと
口の重い友人はボソッと

「ヨクトノタタカイだよ」

「ヨ・ク・ト・ノ・何?」

「ひとつの枝に10個成らせるか
 7個成らせるか
 形は変わらないけど
 味が全然違うんだよ

 だけどお客さんから
 ここのはうまいって言われるのが
 うれしいからね
 だから欲との戦いさね」

「ふ~ん!
 欲との戦いかぁ~
 だからここのは美味しいんだね」

この話を聞いて納得しました

美味しいものを作るコツは
自分との戦い
欲との戦いなのです


我が家の桃は果肉が黄色の
黄金桃(おうごんとう)です

ルーツは
川中島白桃から偶然生まれた品種で
白桃に近い食感
ややしっかりしています
でも
缶詰に使われている黄桃とは
まったく違います

折れた枝に成っていた桃は
もったいないので
どうなるか試しに取っておきました

10日位経つと
色は綺麗な黄色になりましたが
追熟はしたものの若干のエグミが残り
そのままでは今イチなので
ピーチパイに利用しました

その後
枝をよく見ると
虫に食われた穴があり
茶色になっていました

成らせすぎただけでなく
虫にもやられて
今年は踏んだり蹴ったりです




イタリアントマト スペインのトマト煮

2020-09-10 00:00:00 | 絵日記
私はトマトが大好きです

生食もいいけど
調理したものはもっと好きです

スペインで暮らした時のこと
初産なのに
言葉も出来ない外国で・・・
長男を出産しました

スペインはカトリックの国で
誰でもお産の面倒を見てくれる
病院がありました
しかも無料で・・・

Casa de la Madre
カサ・デ・ラ・マドレ(母の家)

陣痛が始まり
入院してから一晩中痛くて痛くて
翌日の夕方やっと誕生

もうお腹はペコペコ!
ギリギリ夕飯に間に合いました

メニューは
豚肉のトマト煮とパン
他のメニューは忘れましたが
あの味は忘れられません
美味しかった~!

この時からトマト煮が
大好きになりました

日本へ帰ってから
何度もトマト煮を作りましたが
美味しいんだけど
何か今イチあの味になりません
香辛料だけの問題ではない
何かが違うなと思っていました

10年位前から
畑で農作物を作り始め
ある年の春先 
苗売場にイタリアントマトの苗が
全種類一株ごと買い求め
どんなトマトが出来るか
ワクワク!ドキドキ!

今まで
見たことも食べたこともないトマト
出来たてをサラダに入れて・・・
とっても楽しみにしていたのに
水気がなく今イチピンときません

がっかりして
次はあまり期待せずトマト煮に挑戦

これが信じられないくらい
美味しい!
香辛料がなくても
あのスペインの病院で食べた
トマト煮の味!

日本では
トマトは殆どが生食のサラダ用
煮ても今イチパッとしません
逆に
イタリアントマトは
生で食べるより
調理すると断然美味しくなります

残念なことに
トマトを煮る習慣の少ない日本では
イタリアントマトの苗は
なかなか手に入りません

ちなみに
私の好きなトマト煮は
鶏や豚もいいけれど
やっぱり一番好きなのは
鯖ムニエルのトマトソース添え

冗談みたいだけど
サバとトマトは相性バツグンです