野村陽子植物細密画工房

標高1000メートルの清里高原に住み
描きたいものを描きたいように描く。
楽しい絵を楽しんで描く。

美生柑 品種名の由来

2020-07-05 00:00:00 | 植彩絵日記
この愛媛県産の柑橘は
美生柑(みしょうかん)と
呼ばれています

元は河内晩柑(かわちばんかん)といい
熊本県河内町(かわち)の民家で
偶然発見され河内の地名と
遅い時期に熟す晩生(おくて)
であることから河内晩柑と命名
全国で栽培されているので
同じ柑橘なのに
名前も産地によりまちまちです


山梨県植物研究会の観察会でのこと

山梨県南部地域は温暖な気候で
茶の栽培が盛んです
この時は静岡県茶研究所の方も参加
茶畑で『藪北茶』の由来を聞きました

苗木を条件の違う場所に植え
味の良いものを探すことに

各々には植えた場所の名前をつけておく

小屋の東で『コヤヒガシ』
小屋の西で『コヤニシ』
藪の北で『ヤブキタ』
藪の南で『ヤブミナミ』

実用一点張りの名前です

結果は藪の北側で採れたお茶が
香り・味とよかったので
藪北(ヤブキタ)
そのまま名付けたということです

お茶を飲むとこの話を思い出し
美味しいお茶なのに
名前の由来が現実そのまますぎて・・・
もっとよさそうなのがなかったのかなぁ
と藪の北側を想像してしまい
苦笑ものです


バライチゴ ブランコ毛虫大発生

2020-06-30 00:00:00 | 植彩絵日記
次の題材は と
バライチゴの花を部屋に持ち込み
構図を・・・

何やら葉っぱが動くので
裏を見ると いました ブランコ毛虫

ブランコ毛虫(通称)は
マイマイガの幼虫で
糸を吐き出してぶら下がり
風に揺られて移動します

何年かに一度大発生するとかで
今年はそれに当たりました

幼虫が食べる葉は
サクラ・リンゴ・クヌギ・ツツジなど
100種類以上と好き嫌いなし?

そういえば池の脇の桜は
元気がなくブランコ毛虫の攻撃に
あってしまったらしい

他の毛虫の話ですが

朝 庭を眺めていたら
パラッパラッと雨のような音
空を見上げても雨の気配はなく
おかしいな?
音のする方へ近づいてみると
緑色の太い毛虫が葉っぱを食べ
そして黒いフンをパラッパラッ

その年はクリケムシの大発生
クリケムシはクスサンという蛾の幼虫で
栗の木は見事に丸裸にされました

この記事を仕上げている時

吉本敬(よしもとたかし)さんの
素敵なお仕事作品がアップされ
都会の洗練された彼の世界にウットリ

私は・・・といえば
虫食いの葉っぱについた
ブランコ毛虫のスケッチかよ~

我ながらそのギャップに
苦笑いです




ハチク(淡竹)  見立て外れ

2020-06-25 00:00:00 | 植彩絵日記
毎年6月は
垣根に植えた120本の山椒薔薇の花を
友人と一緒に楽しみます

ところが今年は暖かったせいで
6月4日には満開に
私の見立てが外れ
当日はチョボチョボ咲いているだけに
なってしまいました

予定を決める時
山椒薔薇は一日花ということを
すっかり忘れ
昨年のカレンダーに17日とあるので
単純に同じ日に決定してしまったのが
間違いでした
花見の予測の難しさを実感しました


その日の献立には
17~8年前に
国人の女性から教わった
『鴨肉とハチクのスープ』を作りました

《材料》
鴨肉    1枚
ハチク 7~8本(穂先の部分のみ)
塩   小サジ1
酒   大サジ2 

《作り方》
1 カモ肉は1センチの削ぎ切り
2 ハチクは斜めに大きく切る
3 大きめの土鍋に水2リットル・ハチク
  塩・酒を入れ火にかける
  沸騰したら鴨肉を入れアクを取り
  1.5~2時間 中火の弱火で煮る
  フタはしない
4 仕上げは味をみてから
  塩・コショウ・だしの素で整える

教わった当時
ハチクをアク抜きなしで使うのは
初めての経験で半信半疑でしたが
出来上がったスープは
鴨の脂とハチクの相性がバツグンで
美味しくて感激したのを覚えています

ハチクの季節になると
作ってみたくなる味のひとつです


シロバナノヘビイチゴとヘビイチゴ

2020-06-20 07:23:00 | 植彩絵日記
白花の蛇苺(シロバナノヘビイチゴ)
名前を聞いただけでは
姿・形が恐そうで毒もありそうな・・・
実際は
白いかわいい花が咲き
赤く熟した実は
香り高く甘い美味しいイチゴです

このイチゴをいっぱい使った
ショートケーキを作るのが夢です


蛇苺(ヘビイチゴ)は
黄色の花で実は食べられません

以前
この実を焼酎に漬けたものは
虫刺されに効くと言われ
作ったことがありました
使った記憶はありません
赤い実なのに漬けても汁は
赤くなかったことは覚えています

多分作ったものの
ヘビの名前に気持ちが悪くて
捨ててしまったのではないかと・・・

バライチゴ
二ガイチゴ
クマイチゴ
クロイチゴ
我が家の庭はまだまだ続きます


フキ  キャラブキの作り方

2020-06-15 00:00:00 | 植彩絵日記
この作り方は38年前
隣のおばさんから教わった煮方です

山蕗は半日陰にある
太く柔らかいものを選び採取する

《準備》
根元の赤い部分を切り落とし
4センチくらいに切る
短いものや細いものは
見栄えが悪くなるので捨てる

タライに入れてもみ洗いする
茎にはうす茶色の毛がついているので
2~3回水を取り替えてよく洗う

《煮方》
フキは大きめの鍋に入れて
同量の水と酒をヒタヒタになる位入れて
中火で1~2時間フタをして
柔らかくなるまで煮る
時々様子をみる

柔らかくなったら醤油を入れ中火で煮る
水分をとばすためフタはしない
この時鷹の爪を3本入れる

醤油の色が付いてきたら
砂糖を3回に分けて入れ中火で煮る

この味付けは醤油と砂糖は同量
《私はお玉杓子で量ります》

水気が少なくなってきたら
鍋をゆすり返しながら
何度も味を絡ませて仕上げる

最後の仕上げは焦らず根気仕事

煮上がったら蓋はせず冷ます

2~3日経つと味が馴染んで落ち着く
保存は冷蔵庫で!


《注意》
慣れないうちはその時々に味見をする
し過ぎることはない

鍋を返すのは
水分が本当に少なくなってから
多い時にすると辺りに汁が飛び散り
大変な事になります


分量は?と聞かれますが
フキ 5キロ
醤油 700cc
砂糖 700g

これでは参考にならないかも・・です
これの煮上がりは2.5キロでした