2015年(平成27年)5月25日(月)~26日(火)、
坂井市議会総合交通対策特別委員会にて長野県千曲市と長野市を訪問し、
「しなの鉄道運営の現状と課題について」(千曲市)、「しなの鉄道北しなの線について」(長野市)に行政視察した折に、
しなの鉄道(戸倉駅から長野駅間)に体験乗車してきました。
しなの鉄道は、1998年長野オリンピックの開催に合わせて整備開業された北陸新幹線(高崎駅-長野駅間)の開業に伴い、
JR東日本に代わって経営する会社として1997年設立された第三セクター鉄道事業者です。
福井県内の北陸新幹線開業時の在来線の在り方として参考にするための先進事例調査でした。
経営状況としては、開業当初から赤字決算が続いていましたが、平成14年度から経営改革に着手し、
長野県からの公的支援などを受けて、平成17年度に開業後初めての黒字決算となり、以降も黒字経営を続けている状況でした。
善光寺の長野駅と避暑地の軽井沢駅を結ぶ「しなの鉄道」であり、結構条件は良さそうなのですが、
少子化問題・人口減少問題などの影響により輸送人口の減少状況にあり、
生活路線としてのサービス向上や魅力ある駅づくり「まちのステーション」としての駅の活性化など対策が必要とのことでした。
北陸新幹線は2015年(平成27年)3月14日、金沢駅まで開業し、2022年度末に敦賀駅開業を目指して、現在工事中です。
坂井市においても、在来線の第三セクター化問題など、利用者の視点での対策を講じていくことが求められます。
戸倉駅にて観光列車「ろくもん」に乗車でした。
真田の御門が目印の「六文銭まんぢう」が限定販売されていました。
観光列車「ろくもん」の外観。
観光列車「ろくもん」の内部。
約25分間の乗車でした。
この半円筒形の場所はキッズコーナーで、木のボールプールだったような気がします。
千曲市は人口約6万人(H30.4)で、面積約120k㎡の市です。
主要な観光は、戸倉上山田温泉、あんずの里、姨捨棚田(国指定:重要文化的景観)があります。
その一つのあんずは、長野県内有数のあんず栽培地域となっており、花が咲く4月上旬にはあんず祭りが開催されます。
2020年(令和2年)は中止だったようです。
https://www.city.chikuma.lg.jp/docs/2013071900221/
千曲市HPより
この森地区であんずの栽培が始まった経緯は、
一説によれば、天和年間(1681~1683年)元禄時代、
伊予宇和島藩主伊達宗利侯の息女豊姫が、松代藩主真田幸道侯に興し入れの際、
故郷の風情を偲ぶよすがにと、国許よりアンズの苗木を取り寄せ、松代東条地区に植え付け、
それを森・倉科地区へ配布したのが始まりと言われているそうです。
姨捨棚田(国指定:重要文化的景観)では、
「名月の里 おばすて 千曲市棚田貸します制度」があります。
棚田のオーナーとなり、春の田植えから秋の稲刈り・脱穀までの行事に参加して汗を流し、
収穫したお米を食べることにより棚田の保全にも協力できる制度です。
北陸(長野)新幹線ができたことにより、棚田のオーナーも関東圏は日帰り可能となって、
お泊り客が減少したようなことも言ってましたね。
高速交通網が整備されると、思わぬところに余波がありそうです。
https://www.city.chikuma.lg.jp/docs/2015060500023/
https://www.city.chikuma.lg.jp/docs/2013031500256/
あんず祭りと姨捨の棚田、一度、行ってみたいですね。
武勇伝は
https://blog.kys-honpo.com/entry/2019/06/05/shinano-railway-2
に詳しいです。杉野正さん自身の暑苦しさの割に、杉野正さんの経営手法は地道なバントの積み重ねです。ただし、バットではなく、真剣使ってのバント。
冬季の雪対策を決める上でも、「しなの鉄道」さんは、参考になると思います。
貴重なアドバイスありがとうございます。
参考にさせて頂きます。<(_ _)>