鑿の柄付け職人の日常 !!

手道具存続の為に頑張ります。

鑿柄 ツバキ編

2021-01-31 19:50:07 | 大工道具
初めてツバキ?って聞いたのは台屋さんの堀場さんからでした。

製材所にツバキが入ったという事でカンナ台用に仕入れられたようです。

「硬くていいで!」とはお聞きしてました。


4年ほど前に山師さんから「樫取りにおいで!」と連絡を頂き行ってみますと、そこに錦順一さんがおられました。

錦龍の雅夫さんの弟さんで、清水さんのお兄さんです。

お家の近くの山で椎茸を育てておられとようです。



柄付けをした事がありましたので面識がありました。

そこで言われたのは「この山はツバキが多いで~。柄にしたらいいわ!」と。



まだ柄付けは数えるほどしかしてません。

ツバキの芯持ちを丸めた物です。




独特の模様で凄く綺麗です。

肌触りがいいんです。


ツバキ科なのでサカキと似てます。

以前、金物まつりで預かって柄付けした事がありましたが、感想を聞くのを忘れました。


数年前、うちに出入りされて方のお連れさん本突きを依頼され、取りに来られ見られた時の顔が忘れられません。

凄く喜んで頂けました。

長いと木目がよく判りますので。

武田さんも「ツバキはええやろな~!」と言われてましたのが印象的です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鑿柄 ウバメガシ編

2021-01-29 12:48:45 | 大工道具
姥目樫と言うと八尾の武田さんがお気に入りの材です。

若かりし頃は農業関係の学校を出られてますので、木の事に関しては詳しい方でもあります。

20年くらい前から三木によく来られてるようで、同業さんでは廃業された久斗さんの所によく出入りされてました。

久斗さんは垢ぬけた仕事をされる方で、自分も刺激を受けてました。


先日、若い世代の方と山に行かれたそうです。

ウバメは素性が悪い物や枝は駄目らしいです。





慣れないとどの木がそうか判らないようですね~。目が肥えてくると判るそうですけど。



丸めてみました。





木肌を比べてみます。上から樫の芯持ち、ウバメの芯持ち・樫の芯サリ(白樫)。





少し色があり油分が多そうです。生だからそうなのか判りませんが。

全部同じ条件ですが、つるつるしてます。太さが合うと筋も消えます。


お聞きしたところでは口金の所で折れなく、よく効く!と。

太めの中尾の鑿にはいいかもしれませんね。



今回の中にヒイラギの芯持ちがありました。

















コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

土間鏝

2021-01-23 12:42:56 | 日記
土間鏝に使われる中尾は鉄が多いですね~。

実はこの鏝の中尾は鋼なんです。





一番初めにした物が曲げた時に折れました。

判りにくいですが左付け根あたりに亀裂が入ってます。

これは見本品に使われてますけど。





名工と言われていた故宮脇正孝さんに対処方法を聞きに行きましたら「バーナーで焼き!」と。そんな事時間的にも出来ません。

ので、かる~く曲げて。





研磨で熱を持たせて叩いて曲げるとって事をやってます。この方法だと折れません。





研磨で整形して完成です。





でも、かさが高くて重いです。





途中2本割れました。





中尾の太い所を研磨して黒染めしました。

これだと抜いても判らないと思います。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鑿の柄 サカキ編

2021-01-21 23:30:25 | 大工道具
昨年、お世話になってる大工さんから画像が送られてきました。

30年くらい前の太土牛の玄能に入ってた紙。




アップです。





これを見てサカキ?って思われたそうです。

お爺さん・お婆さんと年配の方は知っておられたんですね。粘りのある木を。





横の衝撃に強い木・縦の強い木で用途も決まるみたいですね~。

うちでは口金や輪を入れる時はグミ柄・仕込む時はサカキ柄と使い分けています。


何故かグミ柄はこまでしか入らないでも、サカキ柄では綺麗に沿います。

頭が重たいからかよくしなってます。ので、仕込む時はずっとサカキ柄の槌です。

穴が緩ければここまで苦労はしないのでしょうけど・・・。









肝心の鑿柄をお聞きしますと、「ケヤキの大材やってて節に当たり刃が欠けた!と。響きの無く柄も何ともない」とお聞きしました。

その後、三木刃物クラブで知り合った大工さんからも情報が来ました。





やっさん!「鑿叩いた時に普通コンコンという音がするのに、サカキの柄はカンカンって音がするで~」

「樫の芯持ちなら少しビビるけどサカキビビらん」3回叩かくところ2回で仕事が終わった!と。

もっと色々な感想を聞きましたが・・・。

なんかべた褒めでしたね~。玄翁の柄がいいのか鑿柄がいいのか実験してみて下さい。

使ってみないとと良さが判らとの事でした。


皆さんいろんな知識をお持ようで樫の芯持ちもどうすればより良くなるかを知っておられました。

また同じ銘の鑿に色んな柄付けて叩き比べると、違いが判る!とのアイデアもいただきました。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

貿易物

2021-01-17 21:37:18 | 大工道具
15日正月も終え。

小豆粥やどんど焼き。







貿易物もゴールが見えました。








これだけあるとカシメや磨り合わせするだけでも結構時間がかかってしまいます。



昨年から柄付けをするようになった鑿鍛冶さん。

「今まで何かあかぬけへんねん!」って持って来られてから右肩上がりで忙しくなってこられました。

見本に行く!ってのがすべて採用になったようでした。

商社さんもすごく喜んでおられるようでした。



この間に段取り出来ていない物があるので・・・、

気が休まりません。

この緊張感からでしょうかね!風邪ひきません。

寝込むと大変ですので。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする