知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

ホウレンソウなど出荷規制へ。

2011年03月21日 | 国家論
21日午後7時の枝野官房長官の会見。

「ホウレンソウ及び同様の形態の葉栽類であるかき菜について、茨城県、栃木県、群馬県、そしてここはモニタリングできておりませんが、これらより福島第一原子力発電所に近い福島県に対し、各県内全域について、当分の間、出荷を差し控えるよう指示をいたしました。原乳については、福島県に対し、県内全域について当分の間、出荷を差し控えるよう指示をいたしました。今回の出荷制限の対象品目を摂取し続けたからといって、直ちに影響を及ぼすものではありません。万一に備えて、今から出荷規制をかけておくので、ぜひその点は誤解のないように頂きたい」
http://news.tv-asahi.co.jp/news/web/html/210321043.html
テレ朝ニュースより。


このブログでも早い段階で触れましたが、健康被害の恐れがある以上、
半径30キロ以内の生産物の出荷規制はやむを得ないと思います。

ただ、やり方がずさん。

茨城、栃木などについては、どういう根拠で出荷規制をかけているのかがよく分かりません。
距離?

しかも、
 直ちに影響を及ぼすものではありません。
と言いながら、やたら広範囲で、しかも対象物がよく分からない。

これだと、風評被害が広がる恐れが高いと思います。

何が安全で何はリスクがあるのかを明示しないと、
 リスクのないものまで、福島県産、茨城県産、栃木県産、群馬県産であるという理由で売れなくなる
危険性があります。

そうなってくると、復興を目指す住民の生活の糧もなくなり、県の税収が落ち、さらに追い込まれることになるはずです。

おそらく、今後、この出荷規制で釈明、釈明という感じで、ごたごたすると思います。
 これらは安心です。十分な説明がなくて申し訳ありませんでした。などなど。


放射性物質も蓄積されて初めて、健康被害が出るものです。
そうなると、よく洗って、放射性物質を落として摂取すれば、仮に大気中に放射性物質が含まれていて、
それが農作物に付着していたとしても、摂取量もごくわずかなはず。

チェルノブイリのように汚染がひどい場合はともかく、現状であれば、
数十キロ範囲はともかく、茨城、栃木、群馬までは出荷規制をかけるまではないのではないかと思われます。
専門家の意見を聞いたうえでの判断なのか、政権内部の判断なのか・・・

おそらく、風評被害が問題となるはずです。

ホウレンソウの風評被害は、過去にテレ朝報道のダイオキシン問題で、裁判になりました。
公益目的、主要部分が事実であることなどを理由に、農家の損害賠償請求は棄却されました。

おそらく、今回も似たような経緯をたどることになると思われます。

いつも、無責任な発言の被害を受けるのは、権限を持たない人であるということです。
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被害の全貌は?

2011年03月21日 | 国家論
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110317/chn11031707040002-n1.htm
中国、日本の秩序や防災対策を称賛

http://sankei.jp.msn.com/world/news/110314/amr11031418530007-n1.htm
「国民の強靱さ」称賛 ルース米大使


産経の記事なので、割り引いて考えても、
 世界各国が被災地の方の対応を驚きの目で見ている
ことは確かです。

中学、高校生のボランティアが物資を配ったりしているのを目にすると、
 この国の若い世代に希望が持てる
と思います。

また、全国でボランティアや義援金の活動をされている方を目にすると、
 温かい気分になる
と思います。


その反面、政府は、もう少しうまい対応が取れないのかと、もどかしい気分にもなります。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110321/dst11032113290044-n1.htm
福島原発、作業員1人の被ばく量150ミリシーベルト超える。


 嵐の中にいると、自分がどのような状況にいるのか分からない。
これは、震災でも、バブル崩壊(リーマンショック)のような経済状況でも同じだと思います。

あとから、振り返って、
 あの時は、こういう原因でこういうことが起こって、
 その後はこうなっているんだな
と分かるというもので、
 その時には、何が起こっているのか全く分からない
わけです。

ただ、そんな状況でも、クールに対応する知的な人物もいます。
そういう人から多くを学んで、成長していく。

リーマンショックやバブル崩壊の直前に売り抜けた投資家や、
原発の問題が初期の段階で避難した住民。

危機を乗り越える能力においては、似たものを感じます。

ここから学べることは、
 危険を察知する
ということだと思います。

「中庸」(四書のうちの一つ)だったと思いますが、
 前兆を見逃さない
ことの重要性に関するものがあったと思います。


被害の全貌がようやく見え始めていますが、核の点はまだどうなるか、わかりません。
離れていたとしても、
 注意を怠らないようにする
とよいということだと思います。

今後、冷却がうまくいけば、使用済み核燃料を処理するように、
コンクリートで固めて地中へ埋めるのだと思います。

あまりにも大きな災害で、まだ、全貌すら見えていないですが、
仮に、これを機に、太陽光発電などクリーンエネルギーへの切り替えや、防災の国際的な条約等、
 未来につながる国際的な動き
が生まれれば、
 日本が世界で尊重される国家になれる
かもしれません。

のどもとをすぎて、多くの人が忘れ去ってしまったら、
 何兆円の損害と1万人以上の被害者を出して、何も学べていない
ことになってしまいます。

ここで、多くを学んで、例えば他の原発事故を防いだり、
 隣国で大地震が起こった時に、失われるはずだった命を救えることができれば、
 大きな犠牲を払って、学んだことが生きる
わけです。


個人でも、悲惨な出来事やつらい経験があった場合、
 そこから何が学べるか
を考えることで、
 知的に成長することができる
と思います。

そこで、学んで、次のさらに悲惨な出来事を防ぐことができれば、
 前の悲惨な出来事が生きた
ことになります。

株で100万円を損をしても、そこで学べば、
 先物取引での1000万円の損を防ぐ
ことができる。


国家という単位で考えた場合、
 この悲惨な出来事
から
 知的とは言えない対応をとってしまった原因
と、
 知的な対応をとるためのシステムづくり
を検討して初めて、
 国家の成長につながる
のだと思います。
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