「うんちの行方」 神舘和典 西川清史(著) 新潮社(発行)
先月に発行されたこの本の、タイトルに少し驚いた。
今や、日常生活で、水洗トイレ以外のトイレを見ることはなくなった。
用を済ませた後、レバーを引けば「ナニ」はサーと流れ去ってしまう。
私など、日ごろ、便器から流れた後のことなど考えたこともなく、知らんぷりしている。
本書は、そんな部分に踏み込んでいる。
多くの調査を踏まえ、私の「知りたかったこと」に対する答は多い。
時代を遡って昔のトイレ事情、最近の設備の技術進化などは興味深い内容である。
付け足しではあるが、ある城の廓あとに、水栓トイレらしい跡が残っているのを思いだした。
外から引き込んだ水で、そのまま汚物は流れて行ってしまう水洗構造のようだ。
確かにそれらしい形をしているが、残念だが、その真偽は私には判らない。