全日本カート選手権が、目の前に迫っています。
今週の土曜日曜、7月15、16日です。
なにせ神戸スポーツサーキットで「全日本」
が観戦できるのは
「年に一度だけ」
すごい!!
本当にすごいイベントです。
それが、僕の住む神戸市の西区でやっている。
神戸市西区というのはねぇ、実はですね、……。
フフフ……。
あのね。
「海の見えない神戸」なのですよ。
ようするに
「ど田舎」なのです。
神戸というと「ハイカラ」で「お洒落」な港街
というイメージがあるのですが、西区の北寄り、および北区については
ほぼ、海が見えません。
これマジですよ。
神戸スポーツサーキットがある「神戸市西区伊川谷町」
というところは(僕が住んでいるところですが)むやみやたらと面積が広い。
そして山ばっかり。
あとは田畑が多いです。
そういえば、神戸ワインも西区で作られていますね。
***
さて、ぼくは今まで30年以上に渡る、モータースポーツファンです。そのレース観戦については、それなりのノウハウというか”悪知恵”があります。
みなさん、サーキットには、どの曜日に行きますか?
もちろん、F1やスーパーGTなどの超有名なレースは土曜、日曜に開催されます。サーキットは当然のごとく、ごった返す。
「ここは渋谷のスクランブル交差点か?!」
という混み具合。
そんなことは僕は熟知しております。
そこで、
僕はレースウィークの水曜、木曜、金曜日あたりをねらっていくのです。
おもしろいですよぉぉ~。
昨日、7月13日、木曜日、僕は神戸スポーツサーキットに行って来ました。
狙いはズバリ的中!!
ピットは割と空いています。
オフィシャルの皆さんは、場内整備で忙しそう。
ピットの屋根も増やしていました。
まずはレーシングチームへの取材。
沖縄から来られているチームが気になりますよね。
ワゴン車の中では、チーム監督らしき人が、パソコン画面を真剣な表情で見つめています。
カートは二、三台、待機しているようです。
すでに選手は練習走行中。
僕はすかさず、突撃取材を敢行!
「あのう、すいません、お話を聞かせてください」
フリーライターであること、ブログを書いていること、電子書籍で、カートの本を企画中であること、などを説明。
すると、監督さん、にこやかに対応してくれました。
「どうぞ、見て行ってください」
チーム名は
「スクーデリア沖縄」
一体、沖縄から、何時間かけて神戸に着いたんだろう?
「ああ、それね」と監督はニコニコ。
「先にトランスポーターを船便で送ったんです、僕たちは飛行機で来ました」
なるほど。全国を転戦する選手と監督。
移動だけで疲れてしまっては、本番のレースで、その実力が発揮できないこともあるでしょうね。
スポーツはやはり「体調管理」が基本です。
ワゴン車を改めて見てみます。
いろんなスポンサーさんがついている。
「監督さんにとって、スポンサーさんを集めるのって、ほんと、大変でしょうね」
と呟くようにいうと、
「ほんと、そうです。沖縄からまだ、全日本チャンピオンが出ていないんですが、今、ようやくチャンピオンを狙える若手が育って来たんですよ」
チームのエース格は
平良響選手、16歳。
全日本FS-125クラス、西地域で参戦しています。
ポイントは現在49ポイント獲得。
西地域3位につけています。
すごい!!
あらためて、いきなりすごいチームに取材しちゃった感じです。
「彼ね、他のカテゴリーでは、海外にも遠征したんですよ。ロータックスの全日本代表に選ばれたんです」
わわわっ!!
こりゃ、ほんとにすごいぞ!!
ロータックスについてはこちらからどうぞ
さらには、この数年、テレビの「スーパーGT番組」などで、ようやく「カートレース」が取り上げられるようになり、徐々に認知されて来ているとのこと。
僕もテレビ東京系列の「スーパーGT」は毎週見てます。
ところで、全日本の規則書を読んでいると、わからない点がいくつかありました。
それが「エンジンの封印」
具体的に、一体どんなことをするのでしょうか?
監督さん、気さくにも、その「封印された」エンジンを見せてくれました。
エンジンは、
IAME PALILLA X30
水冷2ストローク単気筒。確かイタリア製のはず。
車体から外され、木箱の中へ。
金属の細いワイヤーで縛られているのがオフィシャルによってなされる封印です。
つまりは『違法な改造は許しませんよ』ということです。
なお、エンジンのヘッドには「JPN」の刻印が。
う~ん、泣かせますね。
このエンジンで世界を転戦しましょうかね。
さて、シャシーについても質問。
「いろんなシャシー、フレームの『銘柄』がありますが、何が、どこが、どう違うんですか?」
と全くの素人質問。
それについても監督さん、それに平良選手まで一緒に、丁寧に解説してくれました。
「メーカーによって、フレームの性能、特性は、まるで違うんです」
だから、選手自身の好み、フィーリング、サーキットレイアウト、タイヤや、エンジンとの相性、等々を考えて、最適なフレームを選ぶそうです。
もう一つ質問。
「カートはワンメイクレースですよね。では、どこを、どのようにセッティングを変えるのですか?」
カートはF1やスーパーGTのように、「空力パーツ」や「サスペンション」すらありません。
監督が説明してくれました。
「カートのセッティングは、スタビライザーと車高調整をやるんですよ」
車高調整をやるだけでも、だいぶフィーリングは違うそうです。
いろんなことが聞けました。
お礼を言って次の取材へ。
***
さて、もうひとチームに取材。
こちらのワゴン車は福岡ナンバー。
40代ぐらいの男性にお話を聞きます。
「いつ福岡を発たれたんですか?」
「うん、今日ですよ」
「えっつ、マジですか? 何時間かかったんです?」
「う~ん、休憩含めて7時間ぐらいかな」
はぁぁ~、本当にご苦労様です。
それでもう、朝からカートの整備などをやっている、本当に頭が下がります。
このチームは、親子チーム。
そしてドライバーは、なんと
中学三年生の
女子中学生レーサー
坂上真海(まみ)さん。15歳。チームはAKILAND RACINGに所属。
FP-Jrクラスに参戦しています。
前回、中山サーキット戦で15ポイント獲得しています。ただいまジュニアカート選手権 西地域ランキングで8位!
これはすごいぞ!!
ベストテンに入ってる。
これまた、すごい選手に声をかけちゃったなぁ~、という感じ。
だから言ったでしょ。
「サーキットは”平日”が美味しいのです」
真海さんに直接お話を聞きます。
「カートを始めたきっかけは?」
「10歳の時にレンタルカートに乗って、それからです」
そのとき、男の子たちに抜かれて、とても悔しかったらしいのです。
お父さん曰く、真海さんは
「超がつくほどの負けず嫌い」とのこと。
「学校では、カートレースについて、何か言われたりしますか?」
「クラスでは、先生が、私がカートレースをやっていることを、みんなに話してくれたんです。だから、そんなに偏見はないですね。ただ、カートを始めた頃は『アイツ、遊園地のゴーカートに乗ってるらしいぞ』なんて、思われてました」
所属するチーム「AKILAND RACING」はあの、スーパーGTで活躍する”道上龍さん”率いるチームなのです。
今や、カート界のスーパーヒーロー、阪口晴南くんも所属しているチーム。
こりゃ、マジですごいぞ!!
もうワクワクです。
真海さん、今回のレース
「神戸スポーツサーキットはまだ2回目です。早くコースに慣れて、いいタイムを出したいです」
練習走行のデータをノートに書き写す姿が、なんともいいですね。
取材の終わりに真海さん
「もっと女性レーサーが増えて欲しいし、女子だって”ここまで出来るんだぞ”ってところを見せたいです」とキリッとした表情で、話されてました。
しっかりした中学三年生だなぁ~。
僕がこの年頃の時は、鼻水垂らしてたもんなぁ~、なんておもいつつ、記念写真をパチリ。
う~ん、全日本選手の風格。
いいね!!
レース頑張ってね!!
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今週の土曜日曜、7月15、16日です。
なにせ神戸スポーツサーキットで「全日本」
が観戦できるのは
「年に一度だけ」
すごい!!
本当にすごいイベントです。
それが、僕の住む神戸市の西区でやっている。
神戸市西区というのはねぇ、実はですね、……。
フフフ……。
あのね。
「海の見えない神戸」なのですよ。
ようするに
「ど田舎」なのです。
神戸というと「ハイカラ」で「お洒落」な港街
というイメージがあるのですが、西区の北寄り、および北区については
ほぼ、海が見えません。
これマジですよ。
神戸スポーツサーキットがある「神戸市西区伊川谷町」
というところは(僕が住んでいるところですが)むやみやたらと面積が広い。
そして山ばっかり。
あとは田畑が多いです。
そういえば、神戸ワインも西区で作られていますね。
***
さて、ぼくは今まで30年以上に渡る、モータースポーツファンです。そのレース観戦については、それなりのノウハウというか”悪知恵”があります。
みなさん、サーキットには、どの曜日に行きますか?
もちろん、F1やスーパーGTなどの超有名なレースは土曜、日曜に開催されます。サーキットは当然のごとく、ごった返す。
「ここは渋谷のスクランブル交差点か?!」
という混み具合。
そんなことは僕は熟知しております。
そこで、
僕はレースウィークの水曜、木曜、金曜日あたりをねらっていくのです。
おもしろいですよぉぉ~。
昨日、7月13日、木曜日、僕は神戸スポーツサーキットに行って来ました。
狙いはズバリ的中!!
ピットは割と空いています。
オフィシャルの皆さんは、場内整備で忙しそう。
ピットの屋根も増やしていました。
まずはレーシングチームへの取材。
沖縄から来られているチームが気になりますよね。
ワゴン車の中では、チーム監督らしき人が、パソコン画面を真剣な表情で見つめています。
カートは二、三台、待機しているようです。
すでに選手は練習走行中。
僕はすかさず、突撃取材を敢行!
「あのう、すいません、お話を聞かせてください」
フリーライターであること、ブログを書いていること、電子書籍で、カートの本を企画中であること、などを説明。
すると、監督さん、にこやかに対応してくれました。
「どうぞ、見て行ってください」
チーム名は
「スクーデリア沖縄」
一体、沖縄から、何時間かけて神戸に着いたんだろう?
「ああ、それね」と監督はニコニコ。
「先にトランスポーターを船便で送ったんです、僕たちは飛行機で来ました」
なるほど。全国を転戦する選手と監督。
移動だけで疲れてしまっては、本番のレースで、その実力が発揮できないこともあるでしょうね。
スポーツはやはり「体調管理」が基本です。
ワゴン車を改めて見てみます。
いろんなスポンサーさんがついている。
「監督さんにとって、スポンサーさんを集めるのって、ほんと、大変でしょうね」
と呟くようにいうと、
「ほんと、そうです。沖縄からまだ、全日本チャンピオンが出ていないんですが、今、ようやくチャンピオンを狙える若手が育って来たんですよ」
チームのエース格は
平良響選手、16歳。
全日本FS-125クラス、西地域で参戦しています。
ポイントは現在49ポイント獲得。
西地域3位につけています。
すごい!!
あらためて、いきなりすごいチームに取材しちゃった感じです。
「彼ね、他のカテゴリーでは、海外にも遠征したんですよ。ロータックスの全日本代表に選ばれたんです」
わわわっ!!
こりゃ、ほんとにすごいぞ!!
ロータックスについてはこちらからどうぞ
さらには、この数年、テレビの「スーパーGT番組」などで、ようやく「カートレース」が取り上げられるようになり、徐々に認知されて来ているとのこと。
僕もテレビ東京系列の「スーパーGT」は毎週見てます。
ところで、全日本の規則書を読んでいると、わからない点がいくつかありました。
それが「エンジンの封印」
具体的に、一体どんなことをするのでしょうか?
監督さん、気さくにも、その「封印された」エンジンを見せてくれました。
エンジンは、
IAME PALILLA X30
水冷2ストローク単気筒。確かイタリア製のはず。
車体から外され、木箱の中へ。
金属の細いワイヤーで縛られているのがオフィシャルによってなされる封印です。
つまりは『違法な改造は許しませんよ』ということです。
なお、エンジンのヘッドには「JPN」の刻印が。
う~ん、泣かせますね。
このエンジンで世界を転戦しましょうかね。
さて、シャシーについても質問。
「いろんなシャシー、フレームの『銘柄』がありますが、何が、どこが、どう違うんですか?」
と全くの素人質問。
それについても監督さん、それに平良選手まで一緒に、丁寧に解説してくれました。
「メーカーによって、フレームの性能、特性は、まるで違うんです」
だから、選手自身の好み、フィーリング、サーキットレイアウト、タイヤや、エンジンとの相性、等々を考えて、最適なフレームを選ぶそうです。
もう一つ質問。
「カートはワンメイクレースですよね。では、どこを、どのようにセッティングを変えるのですか?」
カートはF1やスーパーGTのように、「空力パーツ」や「サスペンション」すらありません。
監督が説明してくれました。
「カートのセッティングは、スタビライザーと車高調整をやるんですよ」
車高調整をやるだけでも、だいぶフィーリングは違うそうです。
いろんなことが聞けました。
お礼を言って次の取材へ。
***
さて、もうひとチームに取材。
こちらのワゴン車は福岡ナンバー。
40代ぐらいの男性にお話を聞きます。
「いつ福岡を発たれたんですか?」
「うん、今日ですよ」
「えっつ、マジですか? 何時間かかったんです?」
「う~ん、休憩含めて7時間ぐらいかな」
はぁぁ~、本当にご苦労様です。
それでもう、朝からカートの整備などをやっている、本当に頭が下がります。
このチームは、親子チーム。
そしてドライバーは、なんと
中学三年生の
女子中学生レーサー
坂上真海(まみ)さん。15歳。チームはAKILAND RACINGに所属。
FP-Jrクラスに参戦しています。
前回、中山サーキット戦で15ポイント獲得しています。ただいまジュニアカート選手権 西地域ランキングで8位!
これはすごいぞ!!
ベストテンに入ってる。
これまた、すごい選手に声をかけちゃったなぁ~、という感じ。
だから言ったでしょ。
「サーキットは”平日”が美味しいのです」
真海さんに直接お話を聞きます。
「カートを始めたきっかけは?」
「10歳の時にレンタルカートに乗って、それからです」
そのとき、男の子たちに抜かれて、とても悔しかったらしいのです。
お父さん曰く、真海さんは
「超がつくほどの負けず嫌い」とのこと。
「学校では、カートレースについて、何か言われたりしますか?」
「クラスでは、先生が、私がカートレースをやっていることを、みんなに話してくれたんです。だから、そんなに偏見はないですね。ただ、カートを始めた頃は『アイツ、遊園地のゴーカートに乗ってるらしいぞ』なんて、思われてました」
所属するチーム「AKILAND RACING」はあの、スーパーGTで活躍する”道上龍さん”率いるチームなのです。
今や、カート界のスーパーヒーロー、阪口晴南くんも所属しているチーム。
こりゃ、マジですごいぞ!!
もうワクワクです。
真海さん、今回のレース
「神戸スポーツサーキットはまだ2回目です。早くコースに慣れて、いいタイムを出したいです」
練習走行のデータをノートに書き写す姿が、なんともいいですね。
取材の終わりに真海さん
「もっと女性レーサーが増えて欲しいし、女子だって”ここまで出来るんだぞ”ってところを見せたいです」とキリッとした表情で、話されてました。
しっかりした中学三年生だなぁ~。
僕がこの年頃の時は、鼻水垂らしてたもんなぁ~、なんておもいつつ、記念写真をパチリ。
う~ん、全日本選手の風格。
いいね!!
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