WILL5月号
九段靖之介 「財政破綻は待ったなし」の嘘 より転載です。
おーい、誰か教えてくれ。不景気に増税をすれば、景気は回復するのか。そんな経済理論があるなら教えてくれ。
・・インフレの折の増税ならともかく、デフレに増税は禁じ手のはずだ。学者によっては「いま増税をやれば、二度と日本の経済は立ち直れない。致命的なことになる」とまっとうな主張をいう者もいるが、一方で多くの学者が増税やむなしとしている。
財政赤字はもう限界だ。財政再建は待ったなしだ、という財務省の広報に乗せられている。
財務省のいうように、財政赤字はホントに待ったなしの状態なのか。
かつて他ならぬ財務省が何と言ったか。
02年、アメリカの格付け会社が日本国債をボツワナ並みとしたとき、財務省は数字を並べて、
「これ、このとおり、日本の財政は健全です」と世界に向けて喧伝した。
日本の国債の95%を日本国民が保有している。政府(親)が国民(子供)から借金しているわけで、経済全体からすれば巳後のポケットから左のポケットにカネが移っているにすぎない。日本は通貨発行権をもっている。いざとなれば、お札を刷り増して何とでもなる。自国通貨建ての国債のデフォルト(債務不履行)は、理論的にあり得ない。
さらに日本は貯蓄超過国で、超過分は1千4百8十8兆円もある。経常黒字は17兆円で、2百5十2兆円の対外債権を持ち、外貨準備は百兆円もある・・・そう主張したのは財務省ではなかったか。こんな金持ち国がどこにある?
野田首相は「いや、それは10年前の数字でして」というが、当時の財政赤字は7百兆円。それが8百4十兆円 になったからといって、増税を急ぐ理由にはならない。
・・・一口に8百4十兆円の赤字というが、埋蔵金の存在を世に知らしめた高橋洋一によれば、財務省は6百5十兆円の国民資産を隠している。
高橋は財務官僚として、国のバランスシート(貸借対照表)をはじめて作った男だ。資産がどこにどれだけ存在するか、精査なくしてシートはできない。余計なことをしやがると、高橋は追い出された。
・・・
WILL・・へええ こうゆう雑誌があったのかぁ
本当は渡部昇一さんの WILL4月号「原発興国論」が読みたくて本屋さんに行ったけど、4月号はなくて仕方なく5月号を買ってきたんです。
でも読んだらなかなか面白い。