CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

23-182「悪魔の世代」(リトアニア)

2023年07月26日 02時04分13秒 | リトアニア映画
強いやつは殺してもいいの?
 引退間際の警察局長ギンタスは、市長選挙への出馬を決意する。
 そんな中、ギンタスのかつての仲間であるソ連時代の元秘密活動員たちが次々と変死。ギンタスは正義感あふれる若き捜査官シモナスとともに捜査に乗り出すが、価値観の違いから衝突ばかりしてしまう。
 やがて、地元の政治家たちによって隠蔽されていた過去の恐ろしい事件が浮かびあがる。(「作品資料」より)


 舞台はリトアニアのある街ということのよう。

 警察局長のギンタスは、誕生日パーティで、市長選への出馬を表明する。

 しかし、その夜、彼の仲間でもある検事が遺体で発見される。

 ライフルで頭を吹き飛ばされており、自殺だと断定するギンタス。

 ギンタスは、検事の妻と不倫しており、その証拠を隠滅することにするが、それが彼を窮地に陥れる。

 ギンタスは容疑者とされ、浮気も発覚してしまう。

 そんな事件と並行して、1991年、リトアニアがソ連から独立しようとする年、ソ連がリトアニアにスパイを潜入させている証拠を巡って起こる出来事が描かれる。

 最初はこれが現在の事件とどう繋がるのか判らなかったが、やがて検事は毒蛇を飲まされ、内臓を食い荒らされたことが死因だと判り、更に今度は神父が、凄惨な遺体で発見される。

 やがて、犠牲者の繋がりと1991年に起こったこととの繋がりが明らかになっていく。

 それは、リトアニアへのスパイ潜入という社会的な問題と、それを隠蔽しようとした者たちが犯したことが、現在の事件に繋がり、復讐の標的になっていると思われる。

 次の犠牲者が出た後、ギンタスは自分も狙われていると悟り、同じく標的になっていると思われる市長のラサと共に何とか犯人の魔手から逃れ、逆に見つけ出して捕らえようとする。

 クライマックス、1991年に起こった事件に隠されていた事実が明らかになり、ギンタスたちを狙う犯人も意外な人物であることが判明する。

 その決着は、冒頭からの映像、更に途中描かれること、そしてクライマックス時にも描かれたことから予測できるものとなる。

 凄惨な連続殺人を描きながら、過去にあった事件を絡め、興味深い社会派サスペンスであった。

/5

監督:エミリス・ヴェリーヴィス
出演:インゲボルガ・ダプクーナイテ、ヴィータウタス・カニュショニス
   ヴァイドタス・マルティナイティス、トマ・ヴァシケヴィチューテ、アイニス・ストルピリシティス
於:新宿シネマカリテ

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 23-181「DASHCAM ダ... | トップ | 23-183「マッド・ハイジ」(... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

リトアニア映画」カテゴリの最新記事