ゆっくり食べれば、必要な量も減る
名門校に赴任してきた栄養学の教師ノヴァクは、「意識的な食事」と呼ばれる最新の健康法を生徒たちに教える。それは「少食は健康的であり、社会の束縛から自分を解放することができる」というもので、無垢な生徒たちは早速実践を開始する。
ノヴァクの教えに感化された生徒たちは「食べないこと」に多幸感や高揚感を抱くようになり、その言動は次第にエスカレート。
両親たちが異変に気づいた時にはすでに手遅れで、生徒たちはノヴァクとともに「クラブゼロ」と呼ばれる謎のクラブに参加することになる。(「作品資料」より)
名門校に赴任してきた栄養学の教師が、生徒たちにある食事法を教えたことから引き起こされる事態を描いたスリラー。
ノヴァク先生が教える食事法は、究極的には何も食べないということ。
最初は必要量だけを摂取することを教える。
環境やら何やらを説くことに関しては、一理あるとも思わされる。
しかし、匂いだけ嗅ぐ、少量だけ口にして残りは捨てるというのはいかがなものかとは思うな。
両親と離れて暮らしていることに淋しさを抱え、糖尿病でもあるフレッド。
摂食障害のエルサなどノヴァク先生の授業を受けた生徒たちは、やがて先生の説くことに心酔していく。
洗脳のような感じもするが、ノヴァク先生は純粋に自分が信じていることを生徒たちに教えているだけで、それがまた怖いものがあったな。
両親たちが気付いた時には生徒たちは完全にノヴァク先生の言うことに心酔していて、何を言っても聞かない。
果たして、この話の顛末はどうなるのか。
何か子供たちを不穏な世界に誘うような話で興味深かったし、食事についても少し考える話であったな。
ラスト・シーンからエンドロールの映像は、最後の晩餐のようだった。
人数が少ないか。
/5
監督:ジェシカ・ハウスナー
出演:ミア・ワシコウスカ、クセニア・デブリン、ルーク・バーカー、フローレンス・ベイカー、サミュエル・D・アンダーソン、グウェン・カラント、シセ・バベット・クヌッセン
於:ヒューマントラストシネマ渋谷
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