山羊を殺した、七面鳥を呪った
人里離れた村で暮らす姉妹シャロータとタマラは、母親の虐待から逃れるため入り込んだ森の中で、恐ろしい事故に遭ってしまう。
20年後、消息を絶っていたシャロータは、ある出来事をきっかけに村に帰ってくるが、彼女を受け入れる者はいない。
夏至祭が近づくなか、過去のトラウマと対峙するシャロータに対して村人たちは疑念を募らせていき、やがて彼女を魔女と疑って迫害するようになる。(「作品資料」より)
人里離れた村で起こる出来事を描いたフォークホラー。
20年ぶりに村に戻ってきたシャーロッタ。
母親が亡くなり、その遺産相続の通知が届いたためである。
しかし、村の人々はシャーロッタに対しよそよそしいし、恐れもしているよう。
それは実家の近くに住んで、交流のあった女性、オティラのため。
彼女は奇怪な行動から魔女と疑われていたよう。
シャーロッタは母親の死や実家が焼けたこと、そして妹であるタマラの消息を尋ねようとするが、人々はそれを疎ましく思い、ことあるごとに彼女を魔女だと言う。
普通ならそんなことは受け流されそうであるが、村人は魔女の存在を信じ、恐怖心を掻き立てられていき、やがて事件が起こり、シャーロッタが狙われることになる。
現代の魔女裁判のような話である。
村人がシャーロッタを避ける中、リサという女性だけは、彼女と親しくする。
何となく彼女の正体は推し量れるものがあったな。
しかし、ぼやっとした話、展開も多く、ラストもあまりスッキリとはしなかったな。
その土地に根づいた信仰や伝承から沸き起こる恐怖と集団による狂気を描いている部分は興味深い作品だった。
/5
監督:テレサ・スヴォトヴァ
出演:ナタリア・ジェルマーニ、エヴァ・モーレス、エル・ツツォル、ジュリアナ・ブルトフスカ
於:シネマート新宿
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