CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

21-037「プラットフォーム」(スペイン)

2021年02月18日 23時16分35秒 | スペイン映画
パンナコッタは伝言だ
 中央に大きな長方形の穴が開いた部屋で目覚めたゴレン。同じフロアには老人が一人いて、ここが48階層だと告げる。穴からのぞくと、上にも下にも階層がどこまでも続いているのが見て取れた。
 老人はこの建物の中の3つのルールを明かす。1つは階層が1ヵ月ごとに入れ替わること。2つ目は何か一つだけ建物内に持ち込めること。そして3つ目は食事が摂れるのは食べ物を乗せた“プラットフォーム”と呼ばれる巨大な台座が自分のフロアにある間だけというもの。しかし上から降りてくるプラットフォームに乗っていたのは見るも無残な残飯だけだった。
 最初はとても口にする気にならないゴレンだったが。(「allcinema」より)


 縦に長い建物の一フロアに閉じ込められる形となったゴレン。
 48階層であることが判り、同じフロアにはトリマカシという名の老人が一緒にいる。

 そしてフロアの真ん中にある穴を通って上から食糧が下りてくるのだが、それは上層の階の者たちが食べ残したもの。

 果たして下は何階層まであるのか判らないが、下層の者には食事は行き渡らない。

 何とか生き延びようとするゴレンたちであるが、下層になった時に、思わぬ事態に巻き込まれることになる。

 誰が、何のためにそんな施設を作ったのかは判らないのだが、ゴレンは自ら希望して入ったよう。

 一月ごとに階層が変わるようだが、全ては食糧が摂れるかどうかにかかっているようで、食事が残らない下層の者たちが生き残る方法は、かなり残酷なもの。

 果たして、ゴレンは生き延びて、この建物の外へ逃れることが出来るのか。

 この建物は、社会の縮図のようで、上層階の者は好きなだけ食事を摂り、下層の者のことなど考えない。
 食事が摂れない下層の者たちは生き残るために、人として道を外れた行動を取らざるを得なくなる。

 食事を取り分けるように訴える者もいるが、なかなか耳を貸そうとしない。

 ミハルという女性がプラットフォームに乗って降りてくるが、その目的は息子を見つけるため。
 彼女の存在にはどういう意味があったのだろうな。

 そんな中で、ゴレンは決断をする。

 面白い設定の作品で、話がいったいどこへ行き着くのか読めずに、気になる展開であった。

 社会問題を取り上げた作品だったが、スリラーとしても面白い作品であった。

/5

監督:ガルダー・ガステル=ウルティア
出演:イバン・マサゲ、アントニア・サン・フアン
   ソリオン・エギリレオル、エミリオ・ブアレ、アレクサンドラ・マサンカイ
於:新宿バルト9

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