CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

17-356「ノクターナル・アニマルズ」(アメリカ)

2017年12月26日 00時34分15秒 | アメリカ映画
正義が遂行されるのを見たいか
 アート・ディーラーとして成功を収めながらも夫との結婚生活は冷え切り、満たされない日々を送るスーザン。
 ある日そんな彼女のもとに、20年前に離婚した元夫エドワードから彼の著作『夜の獣たち(ノクターナル・アニマルズ)』が送られてくる。作品が彼女に捧げられていることに困惑しつつも、早速読み始めたスーザン。そこに綴られていたのは、車で移動中の家族が暴漢グループの襲撃に遭い、妻と娘が殺され、夫は刑事と共に犯人たちを追い詰めていくという壮絶な復讐の物語だった。
 そのあまりに暴力的な内容と完成度の高さに衝撃を受けながらも、これを彼女に捧げたエドワードの意図をはかりかねるスーザンだったが。(「allcinema」より)


 オープニングの映像はきつかったな。
 先の話が心配になるような感じ。


 アート・ディーラーとして成功しながらも、夫との関係も冷え切り満たされない生活を送っているスーザンの下に、20年前に別れた元夫のエドワードから小説が送られてくる。

 その作品は彼女の知っているエドワードが書いたとは思えぬほど暴力的な内容の作品。
 困惑しつつも読み始めると、どんどん惹き込まれていく。


 物語は、小説を読み進めるスーザンの日常生活と揺れ動く心情を描きながら、エドワードが書いた小説のストーリーが並行して描かれる。

 「夜の獣たち」と名付けられた小説の内容は、妻と娘を殺された男の復讐譚。

 暴力的な内容にあまり気分は良くない感じではあるが、主人公と刑事の犯人捜しの行方と顛末が興味深く、オーソドックスな復讐譚でありながら、この話だけでも惹き込まれるものがあったな。

 その結末も壮絶なもの。

 対して、現実の世界であるスーザンの物語は、彼女の心情を映し出すもので、時にエドワードと出会った頃、そして彼を見切ってしまうまでが、回想で描かれる。

 こちらは移りゆくスーザンの心を映し出し、それを推し量るような感じであったな。

 エドワードの小説を読んで、彼に会いたくなるスーザン。

 果たして、この結末はエドワードの復讐があったのだろうか。


 現実世界の話は心情を映し出すもので、推測しなければいけない部分もあったが、小説の話はなかなか緊迫感のあるストーリーで惹き込まれ、ある意味うまくバランスをとったかなという印象の作品だったな。

/5

監督:トム・フォード
出演:エイミー・アダムス、ジェイク・ギレンホール、マイケル・シャノン、アーロン・テイラー=ジョンソン
    アイラ・フィッシャー、アーミー・ハマー、ローラ・リニー、アンドレア・ライズブロー、マイケル・シーン
於:シネマート新宿

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