CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

20-186「ブリング・ミー・ホーム 尋ね人」(韓国)

2020年11月14日 11時42分45秒 | 韓国映画
誰もあの子のことを気にしてなかっただろ
 ソウルの病院で看護師として働くジョンヨンは、6年前に当時7歳だった息子ユンスが公園で姿を消して以来、懸命にその行方を捜し続けていた。
 ある日、そんな彼女のもとに有力な目撃情報が寄せられる。その情報を頼りに郊外の漁村へ向かい、ユンスに似た少年ミンスがいるという“マンソン釣り場”を訪れたジョンヨン。
 しかし釣り場を営む一家も従業員も“ミンスなんて少年は知らない”と言い張るばかり、頼みの地元警察も不自然なまでに非協力的で、明らかに何かを隠していると直感するジョンヨンだったが。(「allcinema」より)


 イ・ヨンエの「親切なクムジャさん」以来の映画出演作にして主演となるサスペンス・ドラマ。

 看護師のジョンヨンは、6年前に7歳の息子が失踪し、それ以来夫と共に息子のユンスを捜している。

 すっかり疲弊してしまっている様子のジョンヨンに、更に追い打ちをかける事件が発生する。

 夫のミョングクが、いたずらメールによって向かった先で交通事故に遭い、亡くなってしまう。

 そんなジョンヨンの元に、ユンスに似た少年がマンソン釣り場にいるという情報が入り、彼女は釣り場に向かうが、そこにいる人々は怪しい人物ばかり。

 少年などいないと言い張る釣り場の面々に対し、何かがあると感じたジョンヨンは、ひそかに釣り場に忍び込む。
 危険な目に遭うジョンヨンであるが、息子に会いたいという強い気持ちで立ち向かっていく。

 あまりにも多い子供の失踪、そして失踪した子供の親たちに対する心無い悪戯。

 何とも気持ちのいいものでない状況の中、更に怪しく危険な人物たちが、ユンスを捜すジョンヨンの前に現れる。

 自分たちの本当の子供ではない子供を働かせ、しかも虐待をしている様子。

 更に警察のホン署長は釣り場のオーナーから金を上納させており、事態を見て見ぬふりをしている。

 あかさらさまに悪人たちという雰囲気であるが、どうやらまともに働き口の見つけられない前科者たちばかりが集まっているよう。
 
 社会の闇を表している設定、展開の話である。

 ユンスを捜し続け、疲弊、憔悴し切ったジョンヨンは命を絶つことさえ考える。

 しかし、マンソン釣り場を訪れ、そこにいる面々と会った時、息子を助け出すため、戦う意志を固める。

 果たして、ジョンヨンはユンスを見つけ出し、連れ帰ることが出来るのか。

 憔悴し切ったジョンヨンが、正に話の重さを体現している作品。
 必ずしも子供が失踪した親たちに対し、世間は優しくないなという感じを受けたな。

 クライマックスは悲劇に見舞われるが、ミスディレクションを誘うような展開でもあったな。

/5

監督:キム・スンウ
出演:イ・ヨンエ、ユ・ジェミョン、イ・ウォングン
   パク・ヘジュン、キム・イーキョン、パク・キョンヘ
於:新宿武蔵野館

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