CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

17-184「ある決闘 セントヘレナの掟」(アメリカ)

2017年06月11日 19時57分42秒 | アメリカ映画
お前を生んだのは俺だ、だから俺が殺す
 1980年代後半、アメリカ。
 メキシコとの国境線となるリオ・グランデ川に連日メキシコ人の死体が大量に流れ着いていた。この不可解な事件を解明するため、州知事はテキサス・レンジャーのデヴィッド・キングストンに上流の町マウント・ハーモンでの潜入捜査を命じる。
 こうしてメキシコ人妻とともに上流へと向かったデヴィッドは、やがて奇跡を見せて人心を掌握し、町を支配する説教師のエイブラハム・ブラントと対峙することに。
 そしてそんな2人の過去には、さらなる大きな因縁が潜んでいたのだったが。(「allcinema」より)


 19世紀末、メキシコ国境近くの町で起こった事件解明のために派遣されたレンジャーが経験する壮絶な運命を描いたウェスタン・ノワール。

 〝ヘレナ流決闘〟というのが、互いの左手を布でつなぎ合わせ、右手に持ったナイフでどちらかが死ぬまで闘うというもの。

 そのヘレナ流決闘で父親を亡くしたデヴィッド・キングストン。

 それから約20年が経ち、テキサス・レンジャーとなったデヴィッドは知事からメキシコ国境にあるマウント・ハーモンという町での潜入捜査を依頼される。

 その町を支配しているのが、エイブラハム・ブラントという説教師であったが、それはデヴィッドの父親を決闘で殺した男であった。

 メキシコ人の妻、マリソルを連れてマウント・ハーモンへ向かったデヴィッド。
 町に着き、ついにエイブラハムと対峙することになる。

 
 決闘で父親を殺された男が、その相手に復讐するような物語かと思ったが、ただそれだけの単純な話ではなかったな。

 デヴィッドがやって来た町は、最初から不穏な感じで、何かしら秘密を隠している雰囲気がふんぷん。

 そして、町を支配するエイブラハム。
 説教師として町の人々を掌握しているが、発する言葉の裏には、何か恐ろしげなものが感じられる。

 そのエイブラハムの言葉にのめり込むようになるのが、マリソル。
 マリソルがデヴィッドの妻となった経緯のためか、どこか心に悩みを持っていたマリソルは、エイブラハムと出会ったことにより、心が乱れていく。

 そしてデヴィッドが町にやって来た真の目的である、事件の真相。

 ことの真相が明らかになった時、ついにヘレナ流の決闘が行われるが、予想していたような対決ではなかったな。

 その後に本当の対決が待っているという展開。

 
 いわゆる閉鎖された町の謎と、事件の真相を探るミステリーが合わさり、激しい決闘とガン・ファイトが繰り広げられ、なかなか面白いウェスタン・ノワールであった。


 ヘレナ流の決闘は、どちらも血を流さずにはおれない決闘で、観ていても痛々しい。
 どちらかが左利きだったらどうなるんだろうと少し気になりながらも、その決闘シーンは緊張感があったな。

/5

監督:キーラン・ダーシー=スミス
出演:ウディ・ハレルソン、リアム・ヘムズワース、アリシー・ブラガ
    エモリー・コーエン、フェリシティ・プライス、ホセ・ズニーガ、ウィリアム・サドラー
於:新宿バルト9

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