25-023「パーフェクトキル 完全犯罪計画」（イギリス）

このシカが父さんかも

　暴力的な男ダンの息子ヘンリー、ジョン、ヴィンスは、母の命を奪った虐待の連鎖を断ち切るべく、父の殺害を企てる。狩猟中に父を殺害して森に埋めたものの、数日後、その遺体が消えていることが判明。

　3兄弟の心に恐怖と互いへの疑念が生まれるなか、隠されていた真実が次々と明らかになり、彼らの運命は予測不能な結末へと突き進んでいく。（「作品資料」より）

 

　父親を殺した３兄弟が、破滅への道へと進む様を描くサスペンス・スリラー。

　冒頭、森の中での狩りの最中、ヘンリーら３兄弟は父親のドンを殺害し埋める。

　どうやらドンは暴力的で家族を虐待しており、母親もそのため亡くなったよう。

　解放されたかと思われたヘンリーたちであったが、あるミスが発覚し、埋めた父親を掘り返すことになる。

　しかし、そこには父の遺体はなく、代わりにシカの死体が横たわっていた。

　果たして父の死体はどこへいったのか。

　大きな謎から始まり、やがてヘンリーはジョンとヴィンスを疑い出す。

　ヴィンスは少し様子がおかしく、何かをしたような感じは受ける。

　お互い疑心暗鬼となっている中、彼らを銃弾が襲う。

　３兄弟以外にも誰かがいるよう。

　消えた父親の死体、正体不明の襲撃者。

　更に母親の死にも何か別の真相があるようなことが示唆されたりする。

　果たして３兄弟の運命はどうなるのか。

　襲撃者の正体が明らかになると、その後は心理戦的な要素を見せ始める。

　大きな謎を提起して繰り広げられる展開から、終盤は心理戦とサバイバル。

　興味深い１本であった。

/５

監督：ロジャー・グリフィス

出演：ポール・ヒギンズ、ブライアン・ヴァーネル、ダニエル・ポートマン、カラム・ロス、アニタ・ヴェテス、ジェームズ・ハークネス、ジョアン・トムソン

於：ヒューマントラストシネマ渋谷