CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

21-060「ファーストラヴ」(日本)

2021年04月03日 00時06分36秒 | 日本映画
父の目が怖かったんです
 アナウンサー志望の女子大生・聖山環菜が、父親を刺殺した容疑で逮捕される。事件はメディアでも大きく取り上げられ、取り調べで環菜が語った“動機はそちらで見つけてください”という挑発的な言葉も注目を集めることに。
 そんな中、公認心理師の真壁由紀が、この事件のルポルタージュを依頼され取材に乗り出す。一方、国選弁護人として環菜の弁護に当たるのは、由紀の夫・我聞の弟で、由紀の大学時代の同級生でもある庵野迦葉だった。
 由紀は迦葉と協力して本当の動機を突き止めるべく、環菜との面会を重ねていくのだったが。(「allcinema」より)


 父親を刺殺した容疑で逮捕された女子大生の聖山環菜を取材することになった公認心理士の真壁由紀。

 弁護士の庵野迦葉と共に本当の動機を突き止めるべく由紀との面会を重ねていくが、やがて由紀の過去に触れていくにあたり、自らの過去にも直面することとなる。


 果たして、環菜が本当に父親を殺したのかということを調べていく話ではない。

 環菜が刺したことは事実のようであるが、何故彼女がそうしたのかということに焦点を当てたサスペンス・ミステリー。

 最初は心を閉ざしていると言うか、何を考えているのか判らない環菜。
 〝動機はそちらで見つけてください〟と噓ぶったりする。

 そんな環菜と接見し、彼女の過去を調べるうちに、彼女が抱えていた苦しみが明らかになるという展開。

 同時に、由紀が抱えていた過去も明らかになり、更に由紀と義弟である迦葉の過去も明らかになっていく。

 環菜の過去が徐々に明らかになっていくにつれ、置かれた環境の異様さ、そして驚きが露わになっていく。

 由紀の過去も含めて、ドロドロした話ではあるが、結末は綺麗に終わったなという印象。

 そして、父親という存在を除き、悪い人間はいなかったなという印象。

 由紀の夫で、迦葉の兄である我聞がやたらといい人であったな。

 法廷ミステリーでもある本作であるが、そちらを捉えると、やや物足りなさを感じなくもない展開ではあったが、調査の過程に関しては、緊迫感もあり、興味深い作品であった。

/5

監督:堤幸彦
出演:北川景子、中村倫也、芳根京子、板尾創路
   石田法嗣、清原翔、高岡早紀、木村佳乃、窪塚洋介
於:TOHOシネマズ池袋

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