安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ユジャ・ワン(ピアノ)の新譜「ウィーン・リサイタル」や群響5月定期の演奏曲目などクラシック関連のCD。

2024-06-01 19:30:00 | クラシック

ピアニストのユジャ・ワンの新譜「ウィーン・リサイタル」が発売されたので、購入しました。また、所用で聴きに行けなかった群馬交響楽団5月公演の曲目を、参考に購入してあったCDで改めて聴いてみました。

YUJA WANG (ユジャ・ワン)
THE VIENNA RECITAL (ウィーン・リサイタル)

   

ユジャ・ワンは、超絶技巧の持ち主で、2022年に行われたウィーン・リサイタルでは、リゲティやカプスーチンの曲目も演奏していますが、ベートーヴェンのソナタ18番「狩り」も素晴らしく、古典派の作品も見事に弾きこなし、レパートリーが広く、深化していることに感嘆しました。次のアルバムも楽しみです。

(曲目)

(ライナーノートに掲載された写真)

   

   

   

(タワーレコードから購入。特典としてもらった絵はがき)   

 

【群響2024年5月公演の演奏曲目のCD】 
 

   

2024年5月公演のチラシ。指揮は原田慶一郎です。ロドリーゴ「アランフェス協奏曲」、ファリャ「バレエ音楽〈恋は魔術師〉」、芥川也寸志「交響曲第1番」と魅力的な曲目が並んでいます。

ロドリーゴ「アランフェス協奏曲」
ティボー・ガルシア(ギター) ベン・グラスバーグ指揮 トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団

   

群響5月公演では、このティボー・ガルシアがソリストとして登場しました。ガルシアのプロフィールを記載しておきます。名曲の名演といってよいCDだと思われます。(Erato 2020年録音)

   

ファリャ「恋は魔術師」
パブロ・エラス=カサド指揮マーラー室内管弦楽団 

   

スペイン出身の指揮者、エラス=カサドが、自国の作曲家ファリャの名曲を録音したもの。録音の良さもあいまって、絢爛たる管弦楽が楽しめます。(ハルモニア・ムンディ 2019年録音)

芥川也寸志「交響曲第1番」
藤岡幸夫指揮東京シティー・フィルハーモニック管弦楽団

   

芥川也寸志「交響曲第1番」を初めて聴きましたが、重厚で本格的な交響曲で、すごい作品が日本にもあったのだと、驚きました。藤岡幸夫指揮東京シティフィルも熱演を繰り広げています。(スリーシェルズ 2019年録音)

CDのライナーノートにある指揮者の藤岡幸夫さんの写真。


2023年タワーレコードクラシック売り上げTOP40、中から2作品(CD)を新たに購入。

2024-01-23 19:30:00 | クラシック

最近、CDの購入は、主にタワーレコード(タワレコ)の通信販売を使っています。長野市ではCDの新譜を置いてあるお店は無くなり、通販が頼りです。もっとも、CDが、この先、作り続けられるかも不明ですが。

「2023年タワーレコード CLASSICAL 年間TOP40」という冊子を入手しました。タワレコのホームページにある内容ですが、一覧で売れ行きの動向がわかり、興味深い。中から気になる2作品を新たに購入しました。

   

冊子の表紙。

   

2023年、タワーレコードで最も売れたクラシック輸入盤TOP40。3位までは次のとおり。

1位 イザイ:6つの無伴奏ソナタ。ヒラリー・ハーン(vn)。
2位 ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」、「火の鳥」。クラウス・マケラ指揮パリ管弦楽団。
3位 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲全集。ユジャ・ワン(p)、ドゥダメル指揮ロサンゼルス・フィル。

ヒラリー・ハーン(vn)のイザイのソナタは、ちょっと聴いてみたい。ユジャ・ワン(p)演奏のラフマニノフのピアノ協奏曲全集は、発売と同時に購入し持っていました。

   

11位から40位です。このうち、14位と19位のCDを新たに購入しました。あとの方で記します。

   

最も売れたタワーレコード企画盤。古い録音のSACD化など、タワレコは様々取り組んでいて、感心します。

1位 チャイコフスキー:交響曲第4番~第6番。ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィル。SACD。
2位 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲他。オイストラフ(vn)、ロストロポーヴィチ(vc)、セル指揮クリーヴランド管弦楽団。SACD。
3位 シャルル・ミュンシュ&パリ管弦楽団録音集。SACD。

3位のミュンシュ指揮パリ管のものが欲しいのですが、現在、迷っています。普通のCDでほとんどの曲目を持っているので、まあいいかと。でも、SACD化で音が良くなっているなら、あってもいいかなと(笑)。

   

タワー・レコードのバイヤーお勧めのCD。曲目よりも演奏者を前面に出しています。コロナ禍で開催されなかったコンサートも再開されて、若手を含めて、活躍する現代の演奏家に注目が集まっているようです。  

(上記冊子に掲載されているCDで、僕が購入したもの

   

クララ&ロベルト・シューマン:ピアノ協奏曲。 ベアトリーチェ・ラナ(p)、ネゼ=セガン指揮ヨーロッパ室内管弦楽団。

クララのピアノ協奏曲を聴きたかったので購入したCDですが、ロベルトの方も素晴らしかった。B・ラナ(p)とネゼ=セガン(指揮)は、結構ゆったりなテンポで演奏していて、冒頭に続く部分など最高。

ベアトリーチェ・ラナは、イタリア出身のピアニスト。2024年5月には、ムジークフェライン・フェスティバルで、カネラスキ指揮ウィーン響とモーツァルトのピアノ協奏曲第20番を、ベルリン・フィル定期でネゼ=セガン指揮ベルリン・フィルとクララ・シューマンのピアノ協奏曲を演奏予定。注目すべきピアニスト。

(参考)ベアトリーチェ・ラナ・ホームページ:BEATRICE RANA Pianist (beatriceranapiano.com)

   
カール・エマヌエル・バッハ(C. P. E. バッハ):ヴュルテンベルク・ソナタ集。キース・ジャレット(p)。

キース・ジャレットが1994年5月に自宅スタジオで録音。未発表であったが、30年の時を経て陽の目をたみたもの。カール・エマヌエル・バッハ(J. S. バッハの息子)の曲は、メロディに甘美なところがあり、なんとなくロマン派寄りかも。キース・ジャレットの演奏は、リズミカルで、聴いていて気持ちが良い。

   

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲全集。ユジャ・ワン(p)、ドゥダメル指揮ロサンゼルス・フィル。

この作品については、発売と同時にCDとレコードを購入しました。ユジャ・ワンのファンでもありますが、ピアノ協奏曲4曲に加えて、「パガニーニの主題による狂詩曲」も入っているので。最近のお気に入り。

(参考)ユジャ・ワン・ホームページ:Yuja Wang | Piano

 

タワーレコードホームページ「クラシック年間TOP40」のページへのリンク:

「クラシック年間TOP40小冊子」プレゼント! - TOWER RECORDS ONLINE


岡田暁生著「西洋音楽史」(中公新書)を読み、ドビュッシーやラヴェルの音楽を聴きました。

2024-01-16 19:30:00 | クラシック

岡田暁生著「西洋音楽史」(中公新書)を読みました。2005年初版で、ずっと前に一度読んだのですが、再読しました。

   

表紙

(帯裏に記載された本書の内容)

 

(著者略歴)

1960年京都市生まれ。 大阪大学文学部助手、 神戸大学発達科学部助教授を経て, 京都大学人文科学研究所教授。専門は、19世紀から20世紀初頭の西洋音楽史。主な著書に、『音楽の聴き方』(吉田秀和賞受賞)、『オペラの運命』(サントリー学芸賞受賞)、 『西洋音楽史』(以上3冊は中公新書)、 『リヒャルト・シュトラウス』(音楽之友社)、『すごいジャズには理由がある』(共著、アルテスパブリッシング)など。

(感想など)

一般の音楽ファン向けにわかりやすく書かれた良書です。著者は、『音楽を歴史的に聴く楽しみ』を読者に伝えたいとし、「このような音楽はどこからうまれてきたのか」などを考えることで、音楽を聴く歓びの新しい次元が生まれてくると、通史の意義について語っています。

初めに、「西洋芸術音楽」を『楽譜として設計された音楽』と定義し、民謡やポピュラーとの違いをはっきりと説明していて、目から鱗でした。第6章の「フランス音楽の再生」部分では、場末の音楽やロココ時代の音楽への興味などが記され、印象派の音楽を改めて聴きたくなりました。

第7章では、20世紀後半の音楽史風景は『前衛音楽、巨匠の名演、ポピュラー音楽』だと指摘し、前衛音楽における公衆(聴衆)の不在について述べています。歴史に関する本ですが、その先の展望も訊いてみたいところです。なお、モダン・ジャズについても触れていて、ファンとして、嬉しかった。

 

(目 次)

(本書記載の詳細な著者略歴など)

(参考)中公新書の岡田暁生さんの本

検索結果|中央公論新社 (chuko.co.jp)

(読了後、聴いたCD、レコード)

   

ドビュッシー「交響詩 海」。シャルル・ミュンシュ指揮フランス国立放送管弦楽団(1966年録音)。

著者の岡田さんは、『ドビュッシー〈牧神の午後への前奏曲〉や〈海〉やラヴェルの管弦楽曲の名作〈スペイン狂詩曲〉や〈ダフニスとクロエ〉は、フランクらがドイツから持ち込んだ交響詩のジャンルから発展したものと考えていいだろう』と記しています。

   

ラヴェル:クープランの墓。ヴラド・ペルルミュテール(p)(1973年録音)。

著者の岡田さんは、『印象派の霊感の源が、クープランやラモーのロココ鍵盤音楽である。・・・ラヴェルの〈クープランの墓〉についてはいうまでもなく、』と記しています。

   

ジョン・コルトレーン「A Love Supreme(至上の愛)」(Impulse)。レコードです。

著者の岡田さんは、『コルトレーンのポリリズムは、・・・ストラヴィンスキー並みの複雑さだ(有名なアルバム「至上の愛」(1965年)には、もはや娯楽音楽の要素は全くない。)と述べています。


吉田秀和著「音楽家の世界」(河出文庫)を読んで、関連のCDを聴きました。

2023-12-27 19:30:00 | クラシック

音楽評論家の吉田秀和さんのクラシックへの入門本が、文庫化されたので購入して読み、紹介されている曲の中から、聴いてみたいものをCDで聴きました。

   

表紙

(カバー裏にある本書の紹介)  

   

(著者について)

吉田秀和さんは、1913年東京生まれ、2012年に逝去された音楽評論家。著書が多数あり、2006年に文化勲章を受章。1948年に井口基成、斎藤秀雄らと「子供のための音楽教室」を創設し、後の桐朋学園音楽科設立に参加、57年には「二十世紀音楽研究所」を設立するなど幅広い活動を行った。詳細は、下記をご覧下さい。

(感 想)

この河出文庫の元は、1950年12月に刊行された『世界の音楽』(実業之日本社)なので、1950年(昭和25年)までの作品について書かれています。取り上げられた66曲の中に、バルトークやヒンデミットなど当時の現代音楽が多く含まれ、吉田さんのアンテナの高さには、驚きました。

掲載曲数が多いのは、4曲のベートーヴェン、3曲のバッハ、モーツァルト、ドビュッシー、2曲のシューベルト、シューマン、チャイコフスキーです。ドイツ中心ですが、フォーレ、デュカス、ラヴェル、ファリャなどが入り、フランス、スペインの音楽も取り上げているのには好感が持てます。

巧みな文章で曲について語っていて、その音楽を聴いているような気分にもなりました。例えば、モーツァルト「ピアノ協奏曲ハ短調」(k491)の第一楽章について、『この楽章の主題の中頃は、半音階的に下降しながら7度跳躍するという、実に印象的で細やかな感じにみちたものである。』と記しています。

(目次・・・紹介されている曲目)

   

      

   

     

   

(カバー内側にある著者略歴)

   

(本書で取り上げられた曲について、聴いたCD)

   

モーツァルト「ピアノ協奏曲ハ短調」(k491)。ロベール・カサドシュ(p)、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団。品格があって、好きな曲、演奏です。

   

フランク「ヴァイオリン・ソナタ イ長調」。イザベル・ファウスト(vn)、アレクサンドル・メルニコフ(p)。出だしが印象的な曲です。メルニコフ(p)については、最近、N響との共演をテレビで聴いたら、なかなか素晴らしく、印象に残ったピアニストです。  

   

リムスキー=コルサコフ「シェラザード」。イーゴリ・マルケヴィッチ指揮ロンドン交響楽団。著者はこの曲について、『サルタンが怒り狂うさまとか、なだめるような王妃の姿とか、いつもまことに多彩な効果的な管弦楽の手法で描かれている』と記しています。このアルバムがSACD化されたので、それを購入しました。

        

ファリャ「スペインの庭の夜」。ジャン=フランソワ・エッセール(p)、ヘスス・ロべス=コボス指揮ローザンヌ室内管弦楽団。著者は『旋律は、アンダルシアの民俗調に模し、特色あるリズムや装飾音にみち・・ピアノはオーケストラの中に巧みにとけあわされている』と記しています。今回購入したこのCDは良かった。

   

バルトーク「ピアノ協奏曲第三番」。キース・ジャレット(p)、秋山和慶指揮新日本フィルハーモニー交響楽団。著者は、『この曲は、実に僕らの胸をうつ深く澄みきったものをもっているということである。』と記しています。

【河出書房新社刊行の吉田秀和の本(同社ホームページ)】

吉田 秀和|著者|河出書房新社 (kawade.co.jp)


高崎市のJR井野駅前にあるクラシック音楽が流れる喫茶店「OLIVE」再訪。

2023-10-31 19:30:00 | クラシック

10月28日(土)に群響の定期公演に高崎に行きましたが、その前に、井野駅前の喫茶店「OLIVE」を訪れ、パスタのランチをいただきました。店内には、クラシック音楽が流れ、たたずまいは名曲喫茶です。

2台置いてあるグランドピアノも変わりなく、演奏会も開催されています。2台のグランドピアノが置いてある喫茶店は、長野県内では見たことがなく、いろいろな意味で群馬県の豊かさを感じました。

建物外観。すぐ目の前は、JR井野駅です。

入口。黒板に、お薦めのメニューが書いてありました。

座った席から店内。

ピアノ。

もう一台のピアノ。「DIAPSON」でした。楽器が置いてあるお店は、なんとなく落ち着きます。

店内では、コンサートも開かれています。

こちらのスピーカーから小音量ですが、クラシック音楽、弦楽合奏が流れていました。

座った席の後ろ。絵がかかっています。

こちらのお店では、マドレーヌを作って販売しています。

あずき、アーモンドあたりが気にかかりました。

メニュー。スープ、野菜サラダ、ドリンクのセットになっています。

ミートソーススパゲッティを注文。

セットのサラダとスープ。

キャベツ、キューリ、トマトなど。量がありました。

スープ。コンソメだと思いました。

ミートソースのパスタ。

ソースがたっぷり。

ドリンクは、紅茶にしました。クラシック音楽が流れる喫茶店「OLIVE」は、この先も長く続いてほしいお店です。

【OLIVE】

住所:高崎市井野町83-23
電話:027-361-0444
営業:AM11:00〜PM10:00 年中無休
ホームページ:music-cafe-olive