紀州・有田で田舎暮らし

思いつくままに野菜や果実や漬物を作ったり、時には青春する心を求めてさ迷ったり、気ままに田舎暮らしを楽しんでいます。

あーあ 今年 初めて動噴で薬剤散布したのに

2015年07月04日 | 家庭園芸&直売所

梅・桃の収穫が終わったので、夏場に向け果樹・野菜・庭木につく毛虫や青虫などの悪質な病害虫防除をしようと、今年、初めて動噴(動力噴霧機)を引っ張り出して試運転した。案の定、何回やってもかからないので、いつもの農機店で直してもらった。

昨日、午後、梅雨の合間をぬってタンクに400Lの薬剤を調合し、散布した。今年は、必要の都度、10Lの背負い式手動噴霧器、5Lの電池式肩掛け噴霧器でしのいできた。でも、葉が生い茂って密集し、4mぐらいの高さまで枝が伸びてきた果樹には、パワーのある動噴でないと薬剤が行き渡らない。カッパを着、マスクをつけ、ゴム手袋をはめ、完全防備のサウナ状態で約2時間頑張った。

昨夜は弱い雨がポツポツ。これは織り込み済みだった。でも、今日、本降りに近い雨が1日中なんて予想外だった。うらめしや天気予報。これで、せっかくの薬剤が流れ落ちてしまった。薬剤散布後、乾けば効果があるというものの、雨で流されれば持続効果がなくなってしまう。

でも今日の雨、恨んじゃいけない。こんな梅雨の合間に薬剤散布する方が悪い。自然の恵みで育つ農産物。自然には逆えない。と、気分を切り換えるしかない・・・


桃の収穫 毎年 多収量で味良しのすぐれもの 

2015年07月04日 | 家庭園芸&直売所

10数年前に、桃の産地である桃山町の農家から頂いた苗木、この樹がすごい。果実にありがちな隔年結果(表年・裏年ともいい、1年おきに豊作・不作を繰り返すこと)がない。土壌もいいのか味も良い。いろんな果樹を作ってきたが、こんな優れた樹に出会ったことがない。

家庭園芸では農家と同じことをしない。農家向けにはJAから品種毎に薬剤散布時期・農薬名・希釈倍数・対象病害虫名の一覧表が配られたり、JA有線電話で一斉防除案内が放送される。小規模の家庭園芸で同じように防除しようとすれば品種ごとに登録された1本(袋)数千円の高価な農薬を何種類も用意し、7年も8年もかけて使いきることになる。農薬は数年で変わることも多く、2~3年で使いきらねばならない。いろんな果樹を数本ずつ作る家庭園芸では、そうした品種毎の農薬管理は難しいしロスが多くなる。

農家は手間暇をかけ農薬にもコストをかけ、味だけでなく見た目も立派にしないと高値で売れない。肥料にコストをかけ樹木を育て収量を増やさないと収入が増えない。家庭で食べる農産物、それは作り方が違って当たり前。

我が家の桃・梅・みかん・柿・梨・八朔などは農家と同じ防除をしない。桃・梅などの農薬散布は花が散る頃に1回だけ。農薬は味を良くするのではなく病害虫から守るため。肥料も殆どやらない。大半の肥料は味を良くするよりも樹木の成長のため。摘果も最小限しかしない。摘果は味を良くするのではなく他の果実を大きくするため。桃や梨の袋かけもしない。袋かけは病害虫防除のため。手間暇を最小限にして、多少の病害虫は気にせず、見た目や大きさにもこだわらず味だけを求める。樹が病害虫に蝕まれ、再起不能とみれば伐採し新たな苗木を植える。

果実でコクのある味は、日射量・気温・水の抑制・土壌で決まる。果実は大きくするよりも小さい方が味が濃縮されるという特性がある。だから、農薬や肥料は最低限にし手間もかけない。お気楽な家庭園芸だからこそ、怠惰な自分でも家庭園芸を続けられている。かくして、こだわりの出来ばえとなる。

果実を初収穫した時は、まず仏壇へお供えするのが我が家のきまり。ご先祖様への感謝を忘れずに。

明日から、アチコチへおすそ分けしなくっちゃ・・・