山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

幸せの青いタラ

2024年04月21日 | 山菜採り

 これから山菜採りに出かけるのは、二転三転どころか、四転ほどした結果決まった『近所の山 のんびりコース』だ。

 事前情報は殆どないが、A氏によると、同じ流域の山菜採り場での季節の進行が、去年に比べると、かなり遅れているらしい。

 それでも、何も出ていないということもあるまい。

 その辺の状況を確かめることが、今回の最大の目的になる。

 とにもかくにも、自分の目で見て判断することが、次のステップに進むためには必要なのだ。

 おいしいアンパンを食べて腹ごしらえが出来たころ、それまで降っていた雨が止んで、空が明るくなってきた。

 予報通りだ。

 それでは、出掛けてみますか。

 目的地に向かう途中で通る川原の桜並木が、満開から散り始めにかかり出した感じ。

 上流部の林道の入り口は、まさに見ごろの満開だ。

 林道の路上に雪は残っていないが、枯れ葉枯れ枝がところどころに目立つから、山仕事(林業)については、まだ本格的な作業は始まっていないようだ。

 車止めに着いて周りの景色を見る。

       雨上がりの霧が立ち上る

 新緑には、まだ早いのだが、ヤマザクラが花を咲かせ始めているのが見える。分かるかな?

       若いカラマツ

 植林のカラマツが芽吹き始めたようで、爽やかな黄緑色に癒される。

 足元にも黄緑色が広がりつつある。

       ヤブカンゾウや

       フキノトウ

 N川に比べると、若干季節の進みが遅いのかもしれない。

 林の中を見ると、

       コシアブラの新芽(ピンぼけ御免)

 この辺りも、間もなく山菜銀座になりそうですね。

 今日は、まだ少し早かったようです。

 ところが、

 おや? あれは、もしかすると!

       タラノメですよ

       さっきまで降っていた雨粒が、まだ残っています

       あらら、食べ頃じゃない

 タラノキ自体が棘に覆われているのは仕方がない。

 でも、更に野バラが二重三重に囲んで、タラノメを守っている感じ。

 しかしですねえ、君たちを見つけたからには、そんな障害物に怯んだりしませんよ。

 欲タガリは、手袋をはめて、鉈で藪を切り開きながらタラノメちゃんに会いに行きます。

 まるで、眠れる森の美女に逢いに行く王子様みたい。

 そして、目の前まで来たら、一番芽だけを優しくポキリ。

 見渡すと、そこら中に同じレベルに育ったタラノメがいっぱいあります。

 これは、多分、マタギがこの林への今年の一番乗り。

 人にとられた気配が全くありません。

 昨日までの高温と、夜半からの雨のせいかな。

 すごくラッキーです。

 大きめのタラノメだけを選んでいただいてきました。

 ・・・満足!

 実は、今朝、遠征を断念したN川でも、狙っていたのはタラノメだったんです。

 同じ収穫物なんだけど、かたや往復5時間コース。

 こちらは、1時間もかかりません。

 なあんだ、わざわざ危険を冒して遠征しなくても、こんな近くで、こんなにいい具合に芽吹いてマタギを待っていてくれたんだ。

 幸せを求める旅は、必ずしも遠くばかりを見なくてもいいということなんだね。

 これは、奥羽山脈の山の神様の計らいなのでしょう。

 ありがとうございました。



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