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なぜ女子中高生の「自殺」が増えた?

2024年05月23日 03時05分24秒 | メンタルヘルスのこと>心の健康
なぜ女子中高生の「自殺」が増えた? マスコミ報道の影響「ウェルテル効果」も背景に

今も増え続けてますかね

10・20・2020

30歳以下の若い女性の自殺が増えている。ことしはコロナ禍で一斉休校や自粛生活が強いられたほか、5月に女子プロレスラーの木村花さん、7月に俳優の三浦春馬さん、9月に女優の竹内結子さん、そして今月には、女性ロックバンド「赤い公園」の津野米咲さんの自殺が相次いで報じられた。専門家は「若年層の自殺対策の無策が招いた」と指摘する。はたして若い女性たちに何が起きているのだろうか。(ライター・渋井哲也)


若年層に効果的な自殺対策ができていない

まず、一般論として、日本の自殺者数は、女性よりも男性のほうが多く、10万人あたりの自殺死亡率も高い。 ピーク時の2003年は、年間計3万2845人(うち女性9464人)が自殺していたが、2012年以降、年間自殺者数が減少傾向にあり、2019年には2万169人(うち女性は6091人)まで減っていた。

 背景には、2006年に自殺対策基本法が成立して、「自殺は個人の問題ではなく、社会的要因」として位置付けられたことがある。同年、貸金業規制法が改正されて、借金の総量規制と同時に利息の上限が決められたこともあり、中年男性の自殺者数が大幅に減少していった。 しかし、10代の自殺者数は減少の幅がせまく、自殺死亡率は上昇傾向にある。若年層に効果的な自殺対策ができていないためだ。


とくに女子中高生の増加率が顕著となっている

グラフ1(厚生労働省の「地域における自殺の基礎資料」をもとに筆者が作成)



特に、ことしは、新型コロナウイルス感染拡大防止によって、全校一斉休校の処置がとられたり、非常事態宣言の外出自粛もあった。休校や宣言が解かれても、子どもたちにとって、重要である年度末から年度初めに学校に行けなかったことは、人間関係の形成に大きく響いたとする見方がある。

 警察庁によると、2020年8月の1カ月間の自殺者数は、速報値で全国で計1854人。昨年2019年8月と比べて251人、16%増加した。うち女性は650人で、昨年より約40%も増えている。男性も6%増の1199人。自殺者数自体は男性のほうが多いが、女性の自殺が大幅に増加している。


 とくに30代以下の女性の自殺は昨年より74%も増加し、193人が亡くなっている。 2020年9月も計1805人で、2019年9月と比べると、143人、8.6%増加した。ここでも女性は27.5%の増加となっている(男性は0.4%の増加)。


 顕著なのは女子中高生だ。厚生労働省の「地域における自殺の基礎資料」に基づく筆者作成のグラフ1で、2018年1月から見てみると、女子中学生の月別自殺者数は、今年8月が最も多い(16人)。過去10年間の8月で見てみると、過去最多の自殺者数になっている。 女子高校生も同様の傾向だ(グラフ2)。


過去10年で、8月で自殺者が20人を超えるのも初めてだった。女子大生の自殺者数もやはり同様で、8月の自殺者が10人を超えたのは、東日本大震災があった2011年と翌2012年以来となっている。 夏休み明けのタイミングで子どもたちの自殺が増えると言われている(9月1日問題)。

ことしは夏休みが変則的で、8月中に夏休みが開けた地域が多い。夏休みが前倒しになったことで、9月1日問題も前倒しになったのではないかという見方もある。 自殺問題にくわしい中央大学客員研究員の高橋聡美さん(精神看護学)は次のように話す。


 「若年層に限らず、全体で増えているので、社会全体の問題が大きいと思いますが、コロナ対策で、休校措置となり、子どもたちが犠牲になったことは、たしかです。しかも卒業、入学といった一生に一回の区切りをしっかりとつけないまま、新年度に突入して、友だちに会えず、とりわけ進学した子たちは新しい友だちができないまま夏を迎えました。

心理的に孤独感を増強させたことは間違いないでしょう」(高橋さん) 警察庁の統計でも、ことし8月は、20歳未満の自殺についての「原因動機」で最も多かったのは「学校問題」だ。しかし、なぜ、女子中高生に顕著に自殺者が増えたのかの説明ができない。



ウェルテル効果を受けやすい若年層に影響が出た」
グラフ2(厚生労働省の「地域における自殺の基礎資料」をもとに筆者が作成)

ことし5月に女子プロレスラーの木村花さん、7月に俳優の三浦春馬さんが自殺した。有名人の自殺や、それに関連した自殺報道の影響はどうだろうか。 一般に、有名人の自殺報道は、若年層に影響を与えうると言われている。1986年、アイドルの岡田有希子さんが自殺したときには、週刊誌で自殺現場の写真が掲載されて、テレビでも現場から中継された。こうした過度な報道の影響からか、あと追い自殺があったとも言われている。 


「相次ぐ芸能人の自殺があり、WHOの『自殺報道ガイドライン』が守られていない報道に国民がさらされて、ウェルテル効果(マスメディアの自殺報道に影響されて自殺が増える現象)を受けやすいとされる若年層にその影響が強く出たと考えられます」(高橋さん) 


東日本大震災のあった2011年5月、前年同月比で自殺者が19.7%も増えたことがあった。同年5月13日からの1週間は2011年の日別平均自殺者数を大きく上回っていた。実は、同年5月12日にタレントの上原美優さん(享年24)が自殺していたのだ。 このあと若年層の女性の自殺者数が増えたことから、自殺報道があったためとの分析がある。

警察庁によると、女子中学生の自殺は3人から4人、女子高生は7人から11人、女子大生が12人から18人に増えた。 一方、7月になると、それぞれ女子中学生は1人、女子高生は5人、女子大生は10人に減少している。一時的な要因だったのだろうか。5月は、震災の影響もあり、毎年3月に迎えるピークがずれて、全体的に増加傾向だった。


「コロナ不安・コロナ不況のしわ寄せが若年層や女性にきた」
現場レベルでは、さまざまな声が上がっている。たとえば、望まない妊娠の相談が増えたことだ。 厚生労働省の「衛生行政報告例」によると、10代や20代の中絶件数は、2003年前後から減少傾向にあるものの、若年層ほど、より体に負担がかかる「第8~11週」で中絶手術をする割合が多い。そのため、メンタルヘルスへの影響も計り知れないのだ。 


今年のデータについては、発表は来年になるため、その詳細は現段階ではわからない。望まない妊娠からの中絶が増えたのであれば、若年女性たちの中で、健康リスクや自殺リスクが高くなっているとも言えなくもない。

 また、女性が被害にあうことが想定される事件が増加している。ことし8月までの統計で、ストーカー規制法違反が15.4%、DV法違反事件は11.1%増えている。ただし、昨年との比較で、若年女性の自殺が多い地域と性犯罪(強制性交等罪、強制わいせつ罪)の認知件数の増減とは必ずしも一致しない。 たとえば、若年女性の自殺が増えた大阪府では、強制わいせつ罪は減少している。


自粛ムードによって、屋外での犯罪が減ったとも考えられる。ストーカー規制法違反もDV法違反事件も地域別の統計が未発表であるが、屋内での犯罪が増えたということは、身近な相手からの被害にあったり、目撃するケースが増えた可能性が高い。 

「女子の自殺が増えたことの要因としては、“妊娠相談や虐待相談が増えている“という、相談窓口の現場の声もありますので、自粛生活の中で、性的な被害が少なからずあったということは、考えなければならないと思います」(高橋さん) ことし9月の自殺者数の詳細なデータは公表されておらず、関連するデータについて、各専門家の分析が出そろっていない。

そのため、7月以降の女性の自殺者数増加、特に8月の女子中高生の増加については、断定的な結論は出せない段階だ。しかし、この点は注視していく必要がある。 


「コロナ禍以前に、子どもの自殺は減っておらず、先進国の中でも最悪な状況がずっと続いています。加えて、コロナ不安・コロナ不況のしわ寄せが若年層や女性にきたのだと思います。若年層の自殺対策の無策が招いた数字だと私たちは謙虚に受け止めなければなりません。 子どもの自殺対策では、SOSの出し方教育ばかり強調されますが、大人たちのSOSの受け止め方の力量のほうがむしろ問題です。命と心のつなぎとめることのできる姿勢を私たちは身に付けていかなければなりません」(高橋さん)


 ●生きづらさを感じている方々へ(厚生労働省) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/r2_shukan_message.html




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男性ホルモンの正体とは。うつや不安感を訴える人は数値が激減

2024年05月07日 23時09分39秒 | メンタルヘルスのこと>心の健康

―[男性更年期障害]―

男性ホルモンの正体とは?



  ここ数年で、女性だけではなく男性にもあると知られるようになった「更年期障害」。一般的に男性更年期障害になるきっかけは、男性ホルモン値の低下が原因といわれている。


 だが男性更年期障害治療の草分け的存在である石蔵文信医師は、

「男性更年期障害の原因は男性ホルモンの分泌量低下が直接的な原因ではなく、単なる一症状。主因は精神的なストレスです」と断言する。その理由とは(以下、「」内のコメントはすべて石蔵医師)。

 男性更年期障害の主因が精神的ストレスという現実を知る前に、男性ホルモンについて改めて学び直しておこう。 

「男性ホルモンは『アンドロゲン』とも呼ばれていて、いくつか種類がありますが、約95%を占める代表的なものが『テストステロン』です。大胆でリスクを怖れない挑戦心や冒険心、バイタリティーにも関与が深いといわれています。


また、テストステロンを含む男性ホルモンは性欲と生殖能力を高める、骨を太くして筋肉を増強する、体毛を増やす、頭髪を薄くするといった働きが明確にわかっています。テストステロンは、スポーツ選手のドーピングに用いられる、筋肉増強剤としても知られています」 
   

うつや不安感を訴える人はホルモンが低下


 その、テストステロンを含む男性ホルモン値の分泌量減少が原因ではなく、精神的ストレスが男性更年期障害の主因となる理由とは。 


「これまでの臨床経験からすると、抗うつ剤などの薬物療法とカウンセリング、認知行動療法で対応すると、80~90%の患者さんは完治もしくは改善しているからです。また、患者さんの多くは、男性更年期障害の諸症状が改善するにつれて、血中のテストステロンの数値も上がっていきます。泌尿器科で一般的に行われている不足したテストステロンを注射で補う、『ホルモン補充療法』を行っていないにもかかわらず、です。


 当院では『ホルモン補充療法』は行いませんが、初診時に男性ホルモン値の検査は行います。男性更年期障害の多くは、うつや不安感を伴います。当院のデータでは、初診時に実に約70%もの人がうつや不安感を伴っています。また、『うつ病や不安障害(不安が過度に高まって生活に支障をきたす病気)などで以前に精神科で治療していた人』は、約50%にのぼります。 

 ストレスからうつや不安感を訴えて来院する患者さんの大半は、治療前はテストステロンの数値がかなり低いレベルに落ち込んでいます。ところが、カウンセリングを含む治療が進んで回復するにつれて、テストステロンの数値も上がってきます」

以下はリンクで


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能力が低い人ほど自己肯定感が高い理由…

2024年05月06日 23時05分52秒 | メンタルヘルスのこと>心の健康

能力が低い人ほど自己肯定感が高い理由…


2021/12/16(木) 

抜粋 全文はソースで

国立青少年教育振興機構が2015年に実施した「高校生の生活と意識に関する調査」には、「私は、勉強が得意な方だ」という項目もありました。それを肯定する者は、アメリカの高校生は65.6%なのに対して、日本の高校生は23.4%にすぎませんでした。3倍近い開きがあります。

 では、こうした自己評価は、学力の実態を反映しているのでしょうか。それを確かめるために、OECD(経済協力開発機構)が3年ごとに実施している学力の国際比較調査「生徒の学習到達度調査(PISA)」の結果をみてみます。その調査は、各国の15歳の生徒を対象として、「科学的リテラシー」「読解力」「数学的リテラシー」に関するテストを実施しています。大雑把な言い方をすれば、毎回日本は総合的にみて上位に位置し、アメリカは中間から下位あたりに位置しています。具体的にみてみましょう

2015年の調査結果をみると、アメリカは科学的リテラシー24位、読解力24位、数学的リテラシー40位となっています。日本は、科学的リテラシー2位、読解力8位、数学的リテラシ―5位で、アメリカよりはるかに優秀な成績となっています。

 イギリス人もアメリカ人と同じような傾向を示しています。このように、日本の生徒はアメリカの生徒よりはるかに学力が高いにもかかわらず、アメリカの高校生の65.6%が自分は勉強が得意だと答え、日本の高校生で自分は勉強が得意だと答えた者はわずか23.4%にすぎません。

 結局、欧米人は勉強ができなくても「自分は勉強が得意だ」と答える傾向があるわけですが、日本人は勉強ができても「自分は勉強が得意だ」とは答えない傾向があるのです。

なぜかできない人物が自信満々で、できる人物の方が慎重で不安げだと感じることはありませんか。自己肯定感がみるからに高く、自信満々に振る舞う欧米人の中でも、とくに自信満々にみえる人物ほど、その実力はあやしいといった知見が得られています。

 それを示す実験を行ったのが心理学者のダニングとクルーガーです。

 続きはソースにて 


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ストレスに強い人」「弱い人」の決定的な違い 3つの特徴を知って「疲れない心」を手に入れる

2024年04月27日 08時05分00秒 | メンタルヘルスのこと>心の健康
ストレスに強い人」「弱い人」の決定的な違い 3つの特徴を知って「疲れない心」を手に入れる

「ストレスに強い人」「弱い人」の決定的な違い
3つの特徴を知って「疲れない心」を手に入れる

大野 萌子 : 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

 こんにちは。生きやすい人間関係を創る「メンタルアップマネージャ®」の大野萌子です。

 現場で受ける悩み相談の9割が身近な人間関係であることからも、ストレスの原因の多くは、人間関係に起因します。
 同じような状況や環境におかれても、それをストレスと感じてしまう人と、ストレスと感じない人がいるのも事実。
 日々の細かなことにイライラ、クヨクヨせず「ストレスに強い人」になることができれば、心も体も健康でいられます。

 対人ストレスに「強い人」と「弱い人」の違いはどこにあるのでしょうか。
 違いを知ることで、ストレスコントロールを可能にする方法をお伝えしたいと思います。


対人ストレスに「強い人」と「弱い人」

まず、対人ストレスに弱い人の特徴を3つあげます。

(1)つねに人の顔色をうかがってしまう
相手のことを気にして、自分の意見を言いづらい。人の顔色をうかがって自分の思いや考えをのみ込んでしまうことの多い人は、つねに我慢を強いられ、心に負荷がかかっています。「悪いかな……」とか、「こんなことを言ったらどう思われるか心配……」という気持ちが先に立ち、結果的に人の意見に振り回されがちになります。


(2)「〜べき」で頑張りすぎる

人から頼られたとき、相談を受けた際などに、自分がなんとかしようと、人一倍頑張ってしまう。自分に余裕がなくても頼まれると断れず、無理をしがちです。自分で自分を追いつめやすいと言えます。また、自分を犠牲にしてまで頑張っているのに周りが評価や感謝をしてくれないことに、無力感や腹立たしさを感じることも少なくありません。さらには、相手に対しても「〜べき」という要求が強くなり、そうでない相手に腹を立てることも多く、気持ちに負担がかかりやすくなります。

(3)相手の負のパワーに敏感

人の気持ちや状況を繊細に感じ取ってしまう敏感さを持っています。ゆえに他人のマイナスな感情やパワーも自分のことのように受け止めてしまいがちです。人の悪口や悲しみ、怒りなどに影響され、自分の気持ちも不安定になりやすいのです。そうすると、人と一緒にいることが自体が苦しくなります。



次に、対人ストレスに強い人の特徴を3つご紹介したいと思います。


(1)「私は私、あなたはあなた」

「I’m OK, You’re OK(私は私、あなたはあなた)」ということを、感覚的に理解している方が多いです。余計なストレスを感じないためには、「自分の問題と相手の問題は別」と、割り切って考えられることが大切です。自分と相手の感情や行動を一緒にしないことが、ストレスから自分を守るコツともいえます。この感覚により適度な距離感が保たれ、相手と対等に関わることができるため、人間関係もスムーズに運びます。


(2)プロセスを楽しめる

ストレスに弱い人は、結果を重視して、最終的に思いどおりにならない場合に失敗と感じやすい傾向があります。例えば、資格試験に合格することだけが目的だと、不合格は、すべて失敗となってしまいます。
しかし、ストレスに強い人は、たとえ合格できなかったとしても知識が増えたことをプラスにとらえる傾向があります。学んでいく間に出会った仲間との交流を楽しんだり、有意義な経験ができたとポジティブに受け止めることができます。
このように結果だけにこだわらず、そのプロセスを楽しむようにすることで、ものごとを前向きに考えられるようになり、ストレスにも強くなります。また、自分のやりたいことが明確なのもストレスに強い人の特徴です。トラブルが起きても「なんとかしなくては」と焦るより、「どうしたら解決できるか」を優先して考えることができるのです。


(3)1人の時間を大切にできる

ストレスに強い人ほど、1人の時間を大切にします。誰かと一緒に過ごし、語り合う場があるのはカタルシス効果(心の浄化作用)を高めるには必要ですが、それと同じく、1人でいる時間は必須です。
ほかの人と過ごす時間は楽しい反面、なにかと気を使うもの。そんな環境から解放されて、誰ともつながらない自分だけの時間を意識的に持つことは心身のリフレッシュにつながり、心の疲れもリセットできます。1人の時間を大切にすることは、自分を大事にすることでもあります。自分自身としっかり向き合って自分の心が心地よい状態を保つことが、ストレスコントロールには最適です。


人との適度な距離感を保つことが重要

以上を踏まえると、ストレスに強い人の特徴は、「自分軸」がしっかりあることといえます。反対に、ストレスに弱い人は自分の気持ちよりも、人からどう思われるかという「他人軸」を必要以上に気にする傾向が見られます。「嫌われたくない」「よく思われたい」と思う気持ちが強く、相手の言葉や行動に傷つきやすくなるのです。例えば、何かに誘われたときに気が進まなくても、「断ったら悪いのでは」と思うのは「他人軸」。「自分軸」は、あくまでも「自分が行きたいかどうか」で判断します。

そして、何より大切なのは、人との適度な距離感を保つこと。ストレスに弱い人は、いつの間にか相手と近くなりすぎて、自分が消耗してしまいがちです。さらに、相手と距離が近くなることで、自分の思いどおりに動いてほしいという「依存」も強くなりがちですが、相手の気持ちはコントロールできません。そこにストレスを感じて、相手に対して攻撃的になってしまうことも少なくないのです。

人と上手な距離感を持つことは、自分の心にゆとりを持たせてくれます。ストレスに強い人の傾向を知ることで、疲れない心を手に入れる参考にしてください。


(以下略、続きはソースでご確認下さい)

 東洋経済オンライン 2021/07/05 13:00 



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死にたい…と語る患者に精神科医がかけてあげる「ある言葉」

2024年04月24日 23時08分39秒 | メンタルヘルスのこと>心の健康
死にたい…と語る患者に精神科医がかけてあげる「ある言葉」

今、「死にたいです」と相談された場合、私がかけられる言葉は、この言葉しかないと思っています。

「死なないでほしい」


【書籍オンライン編集部セレクション】
樺沢 紫苑:精神科医、作家



ライフ・社会ストレスフリー超大全
2022.9.1 3:00

コロナ禍や自粛生活などの「環境の変化」により、多くの人が将来への不安を抱え、「大きなストレス」を感じています。

ストレスを溜め込みすぎると、体調を崩したり、うつなどのメンタル疾患に陥ってしまいます。コロナ禍にベストセラーとなった樺沢紫苑氏の著書『ストレスフリー超大全』では、ストレスフリーに生きる方法を、「科学的なファクト」と「今すぐできるToDo」で紹介した。


「アドバイスを聞いてラクになった!」「今すべきことがわかった!」と、YouTubeでも大反響を集める樺沢氏。そのストレスフリーの本質に迫るーー。(初出:2020年7月18日)

「50人に1人」が1年以内に自殺未遂

日本財団の「自殺意識調査2016」によると、「本気で自殺したいと考えたことがある」に対して「ある」と答えた人が、25.4%でした。
また、自殺を考えた時期についての質問では、「過去1年以内」が3.4%、「いま現在」という人が、1.6%もいました。つまり、4人に1人は、本気で自殺したいと考えたことがあり、約60人に1人は、今、この瞬間「死にたい」と考えているわけです。

「死にたい」という感情は、極めて追い詰められ、差し迫った特別な感情のように思えますが、多くの人が抱えている共通の悩みでもあるのです。

また、同調査を元に「過去1年以内の自殺未遂経験者」を推計したところ、日本全体で53万5000人と推定されました。日本人の約2%、50人に1人が、1年以内に自殺未遂をしている計算です。

「死にたい」と思う人、実際に自殺企図として行動を起こしている人が、私たちの想像を超える多さで存在しているのです。

あのとき、どうしていたら、
死を防げただろうか…

精神科医をしていると、患者さんから「死にたいです」と相談されることがよくあります。それに対して、「どのような言葉をかけてあげると、患者さんは自殺を思いとどまってくれるのだろうか」と思いながら、25年以上、精神科医を続けています。「最適な声がけ」「最適な言葉」というものを、常に考え続けています。

また、私のYouTubeでの悩み相談にも、「死にたいです」という相談が、たくさん寄せられています。それに対して、どのように答えればいいのか。

これまで、「死にたい」「自殺したい」と言う人に向けて執筆活動をしたり、動画を発信したりしていますが、なかなかベストなアドバイスには至りません。

そうした試行錯誤の中で、今、「死にたいです」と相談された場合、私がかけられる言葉は、この言葉しかないと思っています。

「死なないでほしい」

アドバイスでも助言でもなく、ただの個人的な希望・願望に聞こえるかもしれませんが、まったくそのとおりです。

今、この文章を読んでいるあなたは、私とは一度も会ったことがないかもしれません。しかし、私の本を手にしていたり、私の動画を見たことがあれば、「小さなつながり」はあります。そうやってつながったあなたが、自殺し、亡くなってしまったとしたら、それはとても悲しいことです。

なぜそんなふうに思うのか。それは、今までに、何人も自殺した人を見てきたからです。

患者さんの立場からすると、「自分が自殺しても、医者は悲しみもしないし、なんとも思わない」と言うかもしれませんが、それは間違いです。

自分の患者が亡くなって悲しまない精神科医はいません。自分の患者が自殺した場合、「あのとき、どうしていたら、自殺を防げただろうか」「最後の診察のとき、どんな対応をしていればよかったのだろうか」「自殺したのは担当医であった自分の責任ではないのか」と考えをめぐらせます。それでも、患者さんが生きて戻ることはありません。


Photo: Adobe Stock

精神科医としての個人的な体験

私が担当した患者さんに、Yさんという女性の方がいました。パーソナリティ障害の診断で、とにかく「死にたい」が口グセでした。本当に苦しいときは、入院してもらい、何とかやり過ごしていました。私が担当した2年間は自殺未遂もなく、比較的、うまくいっていたように見えました。

その後、私は転勤となり、別の病院に異動することになりました。Yさんは別の先生へと、引き継がれました。

それから半年ほどしたある日。朝、新聞を読んでいると、Yさんが近くの川で入水自殺をして亡くなったという記事が載っていました。普段は新聞を細かく読むほうではないし目立たない場所の10行ほどのベタ記事でしたが、導かれたかのように目にしたのです。

主治医を交代して半年が経っていたので、最近の病状は知りませんでしたが、私が2年間治療していた事実は変わりません。その治療で、彼女の「死にたい」という本質的な部分に対して、影響を与えられなかったという「無力感」にとらわれました。

そのときに私が率直に思ったのが、

「死なないでほしかった」。ただ、それだけです

私は転勤する前にYさんからプレゼントをいただきました。フックの部分が動物の顔になった「洋服掛け」です。今も本棚の隅に置いてあります。それは、私にとって十字架のようなもので、それを見るたびに、自殺したYさんの顔が思い出されます。そして、思うのです。

「絶対に二度と、自分が関わる人に『自殺』など起こさない。
日本人の自殺者を1人でも減らしていく」

そんな思いから、私はYouTubeでの情報発信や執筆活動を行っています。
自殺を1人でも減らすためには、メンタル疾患の患者を減らす必要があります。それでメンタル疾患の治療だけではなく、「予防」に重きを置いた発信をしています。

メンタル疾患予防のためには、人間関係を改善したり、仕事を効率化したり、健康やメンタルについての知識を得て、ストレスを減らすことです。


本や動画によって、「自殺を思いとどまりました」「救われました」というメールがときどき来ます。この活動を続けながら、「死にたい」という人に出会ったとき、私が言えることは「死なないでほしい」という一言。それ以外に言えることはありません。


樺沢紫苑(かばさわ・しおん)
精神科医、作家
1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年からシカゴのイリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。「情報発信を通してメンタル疾患、自殺を予防する」をビジョンとし、YouTubeチャンネル「樺沢紫苑の樺チャンネル」やメルマガで累計50万人以上に精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝える、「日本一アウトプットする精神科医」として活動している。25万部を突破した『精神科医が教える ストレスフリー超大全』(ダイヤモンド社)など、30冊以上の著書がある。


以下はリンクで





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