トークショー終了後、サイン会会場となるカフェの前に集います。もうすぐ、彼女からサインをもらえるわけです。
午前中にならんだときに私の前にいた方と話をします。彼も、ジェーンと初めて握手できるのでとてもうれしそうでした。
10人づつ列をつくります。私は50番なので、5列目の後ろから10番目だったのですが、これは運があまり良くありませんでした。というのは、位置的にジェーンから遠かったからです。
会場では、サイン会参加者へのプレゼントとして、映画のポスターも配られました。このサイン会でサインしてくれるのは、ジェーン・バーキンと映画の監督でした。正直監督のサインはどうでもいいのですが、それでは監督のサインは映画のポスターに貰うことにしました。ジェーンの写真集よりそちらのほうに貰ったほうが、監督への礼儀にもなるでしょう。
で、いよいよ私の番が近くなりました。だいたいこの時、サインをもらう人はデジカメで彼女を撮りまくっていたみたいなのですが、私はそのタイミングを逃してしまい、撮った写真も下のようなブレブレのボケボケでした。うひゃー、なんたる失態ですが、まあ、私の人生、そんなことの連続です。
で、会場の係りの男性(ついでながらこの男性は、このブログの記事の
(1)で、下から2番目の写真でジェーンの隣に写っている男性でした)が、サインをもらうものをあらかじめ用意してくれと言いました。
私は言いました。
私「こちらのページにしてもらいたいんです」
男性「お、これはいい写真ですねえ」
こういう場で「悪い写真です」という人もいないでしょうが、彼の口調はけっこう感心したかのようにも聞こえました。
上の写真は、ジェーンが私の前の方と握手していて、係りの人が、私がサインをしてもらう写真集をジェーンに渡しているところです。監督は、すでに私のもらったポスターにサインをしています。
私の本にサインをしているジェーンに対して私はフランス語で
私「あなたからサインをもらってとてもうれしいですよ」
と言いました。が、残念ながらうまく通じていなかったような気がします。声もあんまり大きくなかったし。
写真を見てから気づいたんですけど、彼女はスーチーさんのバッジをつけていますね。前回私がサインをもらった時も、やはりつけていました。実は、スーチーさんネタでも話そうかという計画も練っていたのですが、やめました。
で、自分のサインを書き終えたら、ジェーンは言いました。
ジェーン・バーキン「
あなたの名前を書くわ」
え、ぼくの名前まで書いてくれるの!?
さすがに私の名前はBillだとは言わずに、ほんとの名前を言いました。
ところが私の名前ってかなり長ったらしい名前なので、言うのが(って、要はスペルを言ったんですけど)なかなか困難なのと、緊張しまくっていて、私の実際の名前とは少し異なるものが書かれてしまいました(馬鹿)。
でも、まあいいや。これこそまさに私の一生の宝です。絶対に手放しません。私がかりに夜逃げするとしても(しないけど)、これは逃げる先に持っていきます。また、海外移住(これはするつもり。将来は、海外でこのブログを書くことになると思います)の際も、必ず手荷物に入れて運びます。私が死んだって、棺桶には絶対に入れさせません。永遠に家宝としてまつれと強く遺言します。
写真はこちら。
すいませんね、私の名前が書いてある部分はちょっと処理させていただきました。
この日の夜、六本木の街をこの写真集を持ってやたらニヤニヤして歩いている男がいたとしたら、それは私です。
そして彼女と握手・・・・。文句なく私が今までの人生で握手した中でもっとも知名度の高い女性です。
私は思わず大声で英語で言いました。
私「あなたと握手できてほんとうれしいですよ!」
ジェーン・バーキンは私のかなりあからさまな発言を聞いて微笑んでいました。
しかし、これもほんとはフランス語で言うつもりだったので、言い終わった後すこし残念でした。ちゃんと頭の中で事前に仏作文をしておいたのですがね。
今にして思えば
Il y a longtemps que je t'aime.
あるいは
I've loved you so long.
とでもいったほうがよかったかな。ついでながらこれは、
クリスティン・スコット・トーマス主演の映画「
ずっとあなたを愛してる」の原題です。彼女と握手するチャンスがあったら、これを言おう。ついでながら、彼女はジェーンとも仲がいいとか。
いや、ジェーンだから、teじゃなくてvousにすべきですかね。一応断っておくと、フランス語のteとは親しい間柄に使い、vousは、ある程度丁寧ないい方ということになっています。英語のyouは、vousにあたります。
そうたとしたら、
Il y a lontemps que je vous aime.
になるんですかね。
満足してその場を離れました。写真がブレブレだとか名前のスペルが違っていたとか、そんなことに気付いたのはしばらくしてからです。あ、それから監督とも握手しなかったな。
正直、私もごく平凡な人物ですので、なかなかこれ以上の機会が今後人生であるのかどうか定かでありませんが、こんどジェーンからサインをもらう機会があって、それが名前も書いてもらえそうな状況だとすれば、フランス語で話をするということと私の正確な名前を書いてもらうという2つについては必ず実行しようと固く心に決めました。
先ほどの男性がまだ外にいましたのでサインを見てもらいました。男性は、
「やったじゃないですか!」
と言ってくれました。
ややドジをしたことは否めませんが、でもジェーンからサインをもらって私の名前まで書いてもらって、そして握手までしてもらえたんですからこれは言うことないですね。日ごろの私の行いの正しさが本日報われた(嘘)というものでしょう。
ともかく、ジェーン・バーキンからサインをもらえました。当分、私の周辺ではそこらじゅうで私のしゃーない自慢話が聞かれることでしょう。
ジェーンのまたの来日に期待します。