のびたとブレイク

生き生きと第三の人生を歩んでいます
うたごえ ウォーキング ボランティア 時々花と金魚

きっかけは若い娘さんの依頼 施設へ来て!

2014年07月23日 08時36分16秒 | うたごえ

数年前 2泊3日のツアーの添乗をしていた

ガイドさんは乗っていないので 私が適当な時間をとり観光案内したりトークをしていた

お客様を喜ばすように いつもハーモニカを持参して 土地にまつわる歌を披露する

 

時には 知っている歌は お客様が歌い出し 車内が合唱になることもある

これが募集の一般ツアーであり 他では無いからサプライズに喜ばれた

無記名アンケートが必ずあるが 添乗員評価はいつも良かった 芸は身を助ける

 

ツアーの終わりの頃 若い娘さんが私にメモを渡した

明るく笑顔の素敵な娘さんで 車内でも いつも私のトークにも頷いたり聴いていた

メモを見ると ぜひ私の勤務する介護施設に来てくれないかとあった

 

添乗員をして居るかたわら 墨田のうたごえ講座には日程を合わせていた

そして踊りのグループと行くボランティァ 童謡唱歌うたう会も欠かさず行く

ツアーは宿泊が多く 家に何も予定が無い日は 月に数日も無かった

 

依頼された介護施設に行った すてきな笑顔で私を迎えてくれた

しかし 実態は見て驚いた 今まで訪れた施設と違って そこには活気が無い

テーブルがフロアに幾つも配置されていて 一人か二人づつ座っている

 

全員車椅子の方ばかりである 中には眠っていたり 眼がうつろな方が目立つ

スタッフもただ 周りに立つばかり ここで何をしようかと心は戸惑っていた

歌詞もこれでは用意できず ばらばらの配置 それでも無手勝流で始めた

 

キーボードとハーモニカで 適当に曲を流す

中には聴いている方もありそうで 顔がこちらを向く 遠くだが身体が揺れている

テーブルに伏せて そのままの人も目立つ

 

私の後ろにも 数名の方 聴けば 眼が不自由で見えないそうである

そうか 歌ではなく 心に届けば良いと 神経を集中させて曲を弾く

いつか 歌わせてみたい 私の本来の目標は自らが声を発してくれることだ

 

 

数か月続けて 少しづづ反応も読み取れるようになった

ここはボランティアは今でも来ない 何かを披露しても反応が無いと行きづらい

これでは誰も行かないのも仕方が無い

 

認知症の方が多く目立つ 反応を求めるのは無理 でも それだからこそ私は行く

波乱の人生を送って 穏やかな老後を誰でも願うが 人間の尊厳を失いたくない

微かに記憶の糸を見出だしたり せめて心地よい笑顔を浮かべればと私は思う

 

スタッフに 配置を変えて貰った いわゆる対面式に車椅子を並べて貰う

私も皆さんの顔を見ながら 時には眼と眼の会話をしながら進められる

歌ってはいないが 眼をじっとこちらへ向けている人も見える

 

唇が動いている方も居る 声が出せない方も居るのだ

手や指が動いている人もいる 何かの反応があれば嬉しい

勿論歌える方も居る 廻りが歌えば勇気づけられて歌うことも出来る

 

聴くではなく歌う これは自発的に発声する 大切な事だ

歌うことによって 楽しさも分かり 単調な生活に張りも出てくる

静かなうたごえに終始するが スタッフも効果を私に報告する

 

毎回 怒ったような顔を向けていた方が 穏やかな表情になった

1回だけだが ありがとう と私の手を握って言った

終わって 近くの皆さんのところに行くと 無言で手を差し出す 私は両手で包む

 

きっかけを作ってくれた若い女性は 腰を痛めて重いらしく1年くらいで辞めた

笑顔の優しい素敵な女性 今は治っているだろうか

当時のスタッフも 殆ど変った 施設の仕事が辛いのだろうか 待遇だろうか

 

今では少し歌声が聞こえる メンバーも少し変っているけれど良い傾向だ

スタッフが真剣に協力してくれるし 荷物を運んだりして気を遣ってくれる

一番難しい介護施設 祈るような気持ちで今日も元気と笑顔を送る

 

       最後までお読みくださいまして有難うございました m(_ _)m

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