shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

今週のできごと 庭のお花

2019-08-31 09:42:37 | 日記(雑記帳)
28日に大風が吹き、庭のモッコウバラが倒れた。
今週は午前中から仕事が入っていたものの、運よく29日の朝は空いていたので、倒れた枝の剪定と後片付けを行い、支柱も立て直した。


お花が咲いていた時の写真と比べるとずいぶん寂しくなったが、毎年枝がよく伸びるので元気に回復してくれるだろう。


モッコウバラの隣のコムラサキが色付き始めた。もう少し熟すと小鳥が食べに来るだろう。


この時季、元気がいいのはルリマツリだが、今年は花色が淡い。例年はもっと青が濃いのだが、日照時間が少ないせいだろうか。




アサガオはこぼれ種から毎年お花を咲かせる。市販の種を播いた初年は赤や青の鮮やかな色のお花を咲かせたが、いつの間にか白一色になった。それも混じりけがなく、純白といってよいお花になった。一方、葉は大きく育つようになり、大きなものは手のひらを越える大きさになった。


モッコウバラが倒れたので、通路が狭くなり、ローズマリーの鉢を移動した。いつの間にかずっしりと重くなった。


ローズマリーにも可愛いお花が咲いていた。


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南八ヶ岳山麓ハイキング

2019-08-26 02:10:27 | 山行・旅行


8月24~25日、同郷の山仲間と一緒に、赤岳鉱泉に宿泊し南八ヶ岳の山麓を歩いてきました。
歩いたのは、赤岳山荘(標高1710m)~美濃戸山荘(同1760m)~柳川南沢~行者小屋(標高2340m)~中山展望台(同2393m)~赤岳鉱泉(同2220m)~柳川北沢~美濃戸山荘~美濃戸口バス停(同1490m)の合計距離が11.6kmです。

当初は赤岳登頂を計画していましたが、秋雨前線が列島にかかる不安定な天候から日程を短縮し、また私たちの技量と照らして無理のない計画に変更することとしました。

車で赤岳山荘まで送ってもらい、そこを9時に出発。道はすぐに2つに分かれ、右側の柳川南沢沿いの登山道を進みました。この道は沢沿いに清流のせせらぎを聞きながら歩きますが、コケに覆われた森の中を歩く時間も多く、変化に富んでいます。


2時間ほど歩き、広い河原に出ると目の前に横岳が飛び込んできます。


さらに河原を少し歩くと赤岳も見えてきますが、朝の時間は完全な逆光でした。再び森の中の小径を少し行くと、行者小屋が見えてきました。
行者小屋は昼食の時間を迎え、小屋の前には多くの登山者が休憩を取っていて、私たちも名物の行者ラーメンを注文しました。
このラーメンは別名を餃子ラーメンというようで、その名の通り餃子が3つも入っていました。


さて、行者小屋を後にし中山展望台へ向かいます。振り返ると阿弥陀岳がきれいでした。


中山展望台は行者小屋から赤岳鉱泉に向かう登山道の途中にあり、登山道から分岐した急坂の小径を高さにして30mほど登り、刈り払われた小さなピークの上で回れ右をしました。
すると、そこには何と硫黄岳~横岳~赤岳と続く稜線や、阿弥陀岳の大パノラマが広がっていました。
昨年の晩秋に、私はこの稜線を歩く計画をしていましたが、雪のため中止したところです。


こちらは主峰の赤岳(標高2899m)です。


こちらは阿弥陀岳(標高2805m)です。


主稜線に阿弥陀岳を加えたパノラマ写真を撮りました。


中山展望台から下り、赤岳鉱泉へ向かいます。30分ほど歩くと左手にヘリポートが現れ、更に数分で赤岳鉱泉に着きました。
着いたのは午後2時前でしたが、既に登山客が続々到着してきていました。この宿はお風呂が使えるのと夕食が豪華なことで、人気が高いところです。
さて、その人気の夕食ですが、ご覧の通りです。スープとご飯はお代わりができます。


翌朝は5時前に起床、5時30分に朝食を摂り、6時30分に赤岳鉱泉を出発しました。
小屋は稜線の陰になり、陽が当たりません。小屋から見上げると阿弥陀岳の山頂が朝陽に輝いていました。




赤岳鉱泉からは柳川北沢に沿った登山道を下りました。
この道は沢にかかる橋を何度も渡り、常に渓流の音を聞きながら歩きます。


途中、コーヒーを飲んだりして休みやすみ歩き、前日歩き始めた赤岳山荘に8時30分に着きました。
さらに、ここから林道を1時間近く歩き、ゴールの美濃戸口バス停には9時20分過ぎに到着しました。

2日間に観たお花のいくつかをご覧いただきます。夏のお花と秋のお花が混じっていました。
シラヤマギク(白山菊、キク科シオン属の多年草)。


アザミの仲間。


オオカメノキ(大亀の木、レンプクソウ科ガマズミ属の落葉低木)。


ハクサンチドリ(白山千鳥、ラン科ハクサンチドリ属の多年草)。


トリカブト(鳥兜、キンポウゲ科トリカブト属の多年草)の仲間。


オンタデ(御蓼、タデ科オンタデ属の多年草)。




オンタデとイタドリ(虎杖、痛取、タデ科ソバカズラ属の多年草)はよく似ています。間違えていたら、ごめんなさい。
こちらは小屋の西側に群生していたイタドリだと思われるお花です(早朝薄暗いので青味が出ています)。


ヤマハハコ(山母子、キク科ヤマハハコ属の多年草)。


ミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草、キク科アキノキリンソウ属の多年草)。


最後に、麓の諏訪郡原村(はらむら)から観た南八ヶ岳全貌です。近くに山があるって、ほんとにいいですね。


ご覧いただき、ありがとうございました。
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男体山に登りました(後編)

2019-08-18 10:06:01 | 山行・旅行
17日、男体山(2486m、日本百名山)に登りました。
前編はこちらです。
リンク⇒ 男体山へ登りました(前編)

さて、八合目でまたもや休憩した後、山頂を目指します。地図を見ると標高2250m~2320mの間は等高線の間隔が開いていて、一時息をつけましたが、その後はまた急登です。
九合目の道標は登りで見逃したので、写真は下りで撮りました。下ばかり見て歩いていたのでしょう。道標を見逃したので休憩が1回減りましたが、ゆっくり歩いているので何とかペースを保てました。
この急登が続く登山道を1日に3往復もする人に出逢いました。装備はいたってシンプルで、背中にはトレラン用の小さなザック(ベストといった方がよいかもしれない)、胸にはボトルが2本です。そういえば私のように大きなザックを担いでいる人には出会いませんでした。


標高が2400m付近から見た中禅寺湖です。少し霞がかかってきました。


そう思っているとあっという間に大きな雲に覆われて見えなくなりました。雲は徐々に勢力を増していきました。


戦場ヶ原が見えます。その向こうに見える日光白根山の山頂は雲に覆われています。


さて、もう少しで頂上です。高木限界を越え、視界が広がってきました。頂上近くは細かな赤い土砂の道が続きます。


いよいよ頂上が見えてきました。今日の6kmは長い道のりでした。


ようやく何とか山頂に着きました。標準コースタイムが3時間30分~3時間50分のところを、休憩時間を含めて4時間22分かかりました。
先ずは二荒山神社奥宮にお参りします。御神像にもお参りします。




最高地点には2mを越えるほどの高さの劔が祀ってあります。そこまで上がって写真を撮りました。


山頂はすでにシートを広げてお弁当を食べている方が大勢です。私も景色が良いところを選んでお弁当を食べました。朝食の残りとオレンジジュースでお腹が満ちました。ザックの中には食料は2食分ほど残りました。担いできた水を捨てようかと思いましたが、後は下りなので持って下りました。結局、家まで水を残して帰りました。

山頂からの景色です。
戦場ヶ原と奥にはぼんやりと燧ヶ岳が見えます。右手の大きな山は大真名子山(おおまなごさん、2376m)だと思います。


大真名子山は訪れる人も少なく、静かな山歩きが楽しめるようです。


中禅寺湖は霞んで見えます。


帰路は同じ道を、登りの半分ほどの時間で下りました。
下山後は日光市営のやしおの湯で疲れを癒し、雨が降り出したので予定していた日光植物園へは行かず、そのまま自宅へ帰りました。
かくして私のお盆休みは終わり、月曜日からは仕事が始まります。
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男体山に登りました(前編)

2019-08-18 08:12:03 | 山行・旅行

8月17日、男体山(2486m、日本百名山)に登りました。
お盆休暇中のトレーニングを兼ねて、初めて男体山へ登ったのですが、思いのほかきつく疲労困憊しました。

前夜、夕食後自宅を車で出発、日光市の「道の駅日光ニコニコ本陣」で仮眠、翌早朝に登山口がある二荒山神社中宮の登拝者用駐車場に移動、そこで朝食を摂り、準備して出発する計画でした。
「道の駅」は新しい設備で24時間営業のコンビニを併設し、Wi-Fiも使えトイレもきれいで素晴らしい環境でしたが、車の出入りが多くよく眠れませんでした。前夜の食事が多かったせいもあり早朝の食欲は乏しく、余ったパンと飲み物をザックに加え出発しました。もともとトレーニングを兼ねての計画だったので、水3Lをザックに入れていたので、ザックの重さは10kgを越えました。それでも普段の宿泊装備と比べると軽い方です。

男体山は二荒山神社の境内に当たり、神社で登拝の受付をしてから出発します。受付開始が6時と聞いていたので、少し早めの5時40分に出かけたら既に受付が始まっていました。受付を済まし、神社に参拝した後登山を開始します。




この神社が登拝者を大切にしていることが、諸々からよく分かります。専用の駐車場、下山後の靴洗い場の設置、登拝番付にはたくさんの札が下がっていました。


いよいよ登拝者専用の門をくぐって登山開始です。




登り始めは緩やかな階段です。しかも道路には膝の負担を和らげるためクッション材が敷かれています。


一合目までは5分ほどで着きました。ここまで登って登拝を終える方もいらっしゃいます。一合目には遥拝所が設けられています。




ここからが本格的登山道の始まりです。男体山の登山道脇には一合目から九合目まで道標が置かれています。二合目の道標には気づきませんでした。これは、恐らく昔の登山道とは異なり、現在の登山道が一合目から三合目までを直登していて二合目を経由していないためかと思いました。
三合目までは森の中の急斜面を直登します。ここで体調が普段と違うことに気付きました。胃が痛くむかつきます。ペースを落として歩くことにしました。後から登ってきた人に次々を追い越されます。三合目までに10人ほどに追い越されました。




三合目から四合目の間は舗装された道を歩きます。ジグザグに登るので傾斜は緩やかです。体調は回復せずさらに次々と追い越されます。初めて胃カメラを経験したときのことを思い出しました。
それでも、途中で中禅寺湖が見えてきたときは元気が出ました。この登山道からは所々で中禅寺湖がきれいに見えます。さあ、頑張ろう!




四合目まで1時間10分もかかりました。このペースだと標準コースタイムの3時間30分~3時間50分をかなり上回ります。それでも午後の早い時間には下山できそうなので、体調に応じて休み休み登ることにしました。四合目からは舗装路と岐れて再び階段と急登です。


五合目までは胃の痛みも幾分収まり、ほぼ普段どおり歩けました。ところどころお花も咲いていました。五合目からは一合登るごとに休憩を取ることにしました。


六合目辺りからは岩が露出している道が増えていきます。途中ソバナが咲いていました。写真を撮りましたが、後でみるとピントが合っていませんでした。




中禅寺湖の景色に元気をもらいます。湖はかなり下に見えるようになってきました。そろそろ高度が2000mくらいになったようです。汗をかいていますが胃の調子が心配で薄手の長袖を1枚着ました。


遠くの山には雲がかかっていますが、上空は青空です。このまま晴れてくれるとよいのですが、たいてい午後には雲が広がります。


ようやく七合目に着きました。近くで咲いているのはアキノキリンソウとヤマハハコのようです。またしても休憩です。


登山道脇には時々お花が咲いています。お花の種類も数も多くないですが、出逢うと元気が出ます。


途中で鳥居をくぐります。ここからは新たな神域なのでしょう。


そう思っていると八合目に着きました。八合目には瀧尾神社と小さな避難小屋があります。瀧尾神社にも参拝しました。






ブログの記事が長くなりましたので、ここで前編を終了し、後編では山頂への登山道の様子と山頂の風景をご覧いただきます。
リンク⇒ 男体山へ登りました(後編)
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シジュウカラの巣箱を掃除して・・

2019-08-16 17:38:32 | 日記(雑記帳)
今年、2度にわたってシジュウカラが子育てをし、いずれも無事に巣立っていった。
その巣箱を、今日、掃除した。
取り付けていたコニファーから外すと、ずっしりと重い。
恐るおそる裏蓋を外してみた。


何と、巣箱の底には、斯様に分厚いベッドが用意されていたのか。
しかもベッドは二重構造になっている。
下は土と枯草が混じったものが分厚く敷かれている。そして、上はコケと羽毛でふっくらと覆われている。


そして、その厚みたるや、10cmを越えているのだ。


驚くことはそれだけではない。
まったく、雛の糞や卵のかけらなどのゴミが見当たらないのだ。匂いを嗅いでも臭くはない。

このベッドで、雛たちはそれぞれ2週間ほどを過ごしたのだ。
すばらしい巣に驚いた。
きれいに掃除して、来年も来てもらえるよう備えるのは、私の仕事である。
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秋のお花が咲き出した - 近所の散歩道(千葉県白井市、鎌ヶ谷市)

2019-08-15 12:12:56 | 日記(雑記帳)
北海道から帰って自堕落な生活を数日過ごした。
体重も増えて、このままでは秋の山行に影響すると思い、暑い中ではあるがトレーニングを開始した。先ずは、近所を散歩した。
西白井駅から新鎌ヶ谷方向へ北総線に沿って歩く。
 

昨年まで梨畑だったところが空き地になっている。先日は表面の赤土が痛々しかったが、既に草も生えだした。


ちなみに昨年の春はこんなだった。近隣の梨畑はどんどん減っていくばかりだ。


歩きだしてすぐに観たのはムラサキツメクサの群生と、昼間は眠そうなマツヨイグサ。




さらに歩いていく。
 

鎌ヶ谷市に入ると、原野が目につく。この付近はお墓ができるそうだ。荒地よりはよいと思う。


この辺りには畑も残っている。オクラのお花がきれいだ。カボチャも咲いている。
 

そして、秋のお花を見つけた。オミナエシとコスモスだ。




藪はまだ続く。つる性のお花が咲いている。白いのはカラスウリだろうか、黄色いお花は分からない。




こんなお花も見つけた。身近にあっても名前が分からないのが残念。


町内に戻ると夏のお庭のお花がまだまだ元気だった。










週末は山を歩いてこようと思う。

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オオハンゴンソウ- 北海道占冠村

2019-08-12 09:09:53 | 侵入生物をきれいに撮る
オオハンゴンソウ(大反魂草)は、キク科オオハンゴンソウ属の多年草です。道端や空き地などで群生しているのをよく見かけます。
Wikipediaには「北米原産。日本や中国に帰化植物として移入分布している。日本へは明治中期に観賞用として導入され、1955年には野生化した。今では北海道から沖縄県まで日本全国に定着している。花期は7月から9月頃で、計10~14枚の花弁は黄色で細長く、やや垂れ下がっている。葉には毛が生え触るとざらつく。高さは50〜300cm。道端、荒地、畑地、河川敷、湿原などさまざまな環境に生育する。一株当たり1600粒の種子を生産する」とあります。
国立環境研究所の侵入生物データベースには「茎は高さ0.5~3m、無毛で白っぽい。葉は互生、下部では長柄があって羽状に5~7裂、上部では無柄で3~5裂ないし単葉。上面無毛、下面には短毛。頭状花序、径5~6cm、舌状花は黄色で10~14個、筒状花は緑黄色、花床は半球形、総苞片は葉状で2列。果実(痩果)は4稜あり、長さ5~6mm、扁平、冠毛は癒着して冠状になり、小数の歯状の突起になる。種間交配などで育成された園芸品種が多い」とあり、国内移入分布は「ほぼ全国。奈良、大阪を除く本州の全都府県、北海道、愛媛、高知、大分、宮崎、沖縄の各県」と書かれています。










※2019/08/08撮影
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十勝岳に登りました

2019-08-10 23:05:21 | 山行・旅行


8月6日に大雪山・旭岳(2291m、日本百名山)から下山後、かつて勇駒別温泉と呼ばれていた旭岳温泉で汗を流したのち、十勝岳(2077m、日本百名山)の麓にあたる吹上温泉白銀荘前のキャンプ場にテントを張りました。
吹上温泉は十勝岳登山口の一つであり、当初ここから十勝岳へ登るつもりでしたが、登山道が森林の中を通ることからクマの出没を恐れたことと、急遽単独登山になったことで万一のことを考え、多くのハイカーが利用する望岳台登山口から登ることとしました。

8月7日、6時前に十勝岳望岳台防災シェルター(突発的な噴火による噴石から身を守るための緊急避難施設で、きれいなトイレもある)で入山届を済ませました。この建物は2014年の御嶽山噴火を教訓に、かつてのレストハウスを建て替えてできたようです。


実は、望岳台へは一度来たことがあります。
有史以来何度も噴火を繰り返している十勝岳ですが、1923年に起きた144名の死者を出した大正噴火のことを詳しく知ったのは、三浦綾子の小説「泥流地帯」を読んでのことでした。その後、上富良野町にある「十勝岳爆発記念碑」を訪れ手を合わせ、そして、望岳台を訪ねたのがほぼ10年前のことでした。
今回、当初の予定とは異なり望岳台を再訪できたのも、何かのご縁だと思いました。
さて、6時15分、標高900mの望岳台から登山開始です。


望岳台からの登山道は溶岩流が流れた跡を歩くので、植物は乏しいと思いきや、多くの花が咲いていて驚きました。
真っ先に目に飛び込んできたのは、エゾオヤマリンドウ(蝦夷御山竜胆、リンドウ科リンドウ属の多年草)です。このお花は標高1600m辺りまでたくさん咲いていました。




続いてシラタマノキ(白玉の木、ツツジ科の常緑小低木)です。この木は望岳台から少し上がった辺りで観ました。


マルバシモツケ(丸葉下野、バラ科シモツケ属の落葉低木)はたくさん観ましたが、お花が残っていたのは僅かでした。


30分ほど歩くと、吹上温泉白銀荘からの道と合流します。


さらに30分ほど歩くと美瑛岳方面への分岐となります。


オンタデ(御蓼、タデ科オンタデ属の多年草)は登山口付近からたくさん見かけましたが、この辺りから避難小屋付近で群生していて、標高1700m付近まで見かけました。標高が高いところではお花が赤く色づいていました。オンタデは雌雄異株なので、白いのが雄株、赤いのが雌株なのかもしれません。1600mを越えたところでは実をつけた株もいくつか見ました。




歩き始めて1時間10分ほどで避難小屋に着きました。ここで最初の休憩を取りました。


避難小屋を過ぎると登山道の勾配が急になり、見かけるお花も減っていきます。


エゾオヤマリンドウ、オンタデ以外では、イワブクロ(岩袋、ゴマノハグサ科の多年草)を時々観ました。
田中澄江氏は「花の百名山」の中で、十勝岳を代表するお花としてイワブクロを選んでいます。


数は少ないですが、メアカンキンバイ(雌阿寒金梅、バラ科タテヤマキンバイ属の小低木)も咲いていました。


急登を登りきったところで、大きな岩に腰を掛けて2回目の休憩としました。歩いてきた道が延々と見えました。


さて、標高1700m辺りを過ぎるとお花を観ることもほとんどなくなり、いよいよ火山地帯の中に入ってきた印象が強くなります。
目指す十勝岳が目の前に見えてきます。ガスがかかっていますが寒さは感じません。


振り返ると避難小屋や歩いてきた道がしっかり見えます。高度が上がっているのが嬉しいです。


標高1730m付近のスリバチ火口の縁を歩きます。この辺りで観たオンタデは背丈が20~30cmほどで、最後のお花でした。


登山道の右側はグラウンド火口で、その向こうに前十勝岳から上がっている噴煙が見えます。前十勝岳は当然ながら登山が禁止されています。


標高が1750~1800m付近はなだらかな道が続いていて、所々海岸を歩いているかのような深い砂に足がとられます。


左手にはこのコース唯一の雪渓が現れますが、簡単に雪渓に下りることはできそうにありませんでした。


そして、いよいよ標高差200m余りの最後の急登にかかります。


最後の登りは慎重に進みます。


9時55分山頂に到着しました。コースタイム4時間5分のところ、休憩を含めて3時間40分はまずまずのペースでした。


山頂から見た北東側の景色です。雲の隙間に美瑛岳の一部が見えています。


こちらは南西側の景色です。上ホロカメットク山を経て富良野岳へ道は続いています。


登ってきた北西側の風景です。


最後に噴煙を上げている前十勝岳の姿をご覧いただきます。


帰路は同じ道を戻り、望岳台には12時45分に到着しました。最後は持参した1.8Lの飲料水のほとんどを飲み終えての下山となりました。
今日も安全に下山できたことを感謝して、最後に防災シェルターに立ち寄り下山届に記入し、テント場へ戻りました。
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大雪山・旭岳へ行ってきました

2019-08-10 05:44:03 | 山行・旅行


8月5日から4泊5日の日程で、北海道へ出かけました。4泊の中3泊はテント泊で残りの1泊は簡易宿泊施設を利用、5日の中の2日を大雪山・旭岳(2291m、日本百名山)と十勝岳(2077m、日本百名山)登山に当て、残る3日は北海道内外の移動と休養(雨天予備日)とする計画で、実際もその通りになりました。

8月6日は大雪山・旭岳登山で、前泊した東川町青少年野営場から登山口の旭岳ロープウェイ山麓駅までは750mの距離です。
ロープウェイの駅の隣に、新しくできた旭岳ビジターセンターがあり、車はそこに停めました。
15分ごとに出発する101人乗りの大型ロープウェイに乗ると、10分で標高1600mの姿見駅に到着です。




姿見駅を出ると、目の前には旭岳がどーんと聳え、姿見の池に通じる登山道の周りはお花でいっぱいです。


ミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草、キク科アキノキリンソウ属の多年草)。


ミヤマリンドウ(深山竜胆、リンドウ科リンドウ属の多年草)。


シラネニンジン(白根人参、セリ科シラネニンジン属の多年草)。


イワブクロ(岩袋、ゴマノハグサ科の多年草)。


マルバシモツケ(丸葉下野、バラ科シモツケ属の落葉低木)。


チングルマ(珍車、稚児車、バラ科ダイコンソウ属の落葉小低木)はお花が終わり、果実となっています。


姿見の池からは荒々しい火山の風景の中に入って行きますが、この描写については深田久弥氏の日本百名山を引用しましょう。少し長くなりますが、姿見の池に至る風景から始めることとします。
「勇駒別からの登り始めの、深々した針葉樹林には誰しも目を見張る。その樹林の上にスックとそびえ立つ旭岳は、この上なく美しく気高い。北海道の最高地点たるに恥じない。その林の中を歩いて、天女ヶ原という気持ちのいい湿原を過ぎると、勾配の急な坂道になり、やがて樹林帯を抜けて姿見の池へ出る。旭岳のすぐ下にある美しい池で、正面の大爆裂火口は荒々しい岸壁となり、そこから流れ出た地獄谷には諸所に白い噴煙があがっている。勇駒別の浴客はこの辺まで遊びに来るらしい。
それから先、爆裂火口の南縁をなす稜線を頂上目ざして一途の急登になる。おまけに足元がガラガラの噴出物の砂礫だから歩きにくい。幾度も立留まって息を入れながら登るにつれて、雄大な景色が展けてくる。忠別川を距てて向こうに伸び伸びと拡がった高根ヶ原、まるで山上の大グラウンドのようである。見おろすと、樹林で覆われた広い平、その縁の間に、小さな沼が幾つも光っている。内地の山に比べて途方もなく大スケールの大きいことを、ここに来て初めて登山者は感得する。」

この時間、姿見の池はそよ風が吹き続けて、山容を写すことはありませんでした。


姿見の池を過ぎると、登山道は荒々しい岩と砂礫の道になり、お花を観ることもありませんでした。


左に広がる大爆裂火口は、岩肌がきれいです。時々青空も覗き火口に陽が当たると、噴火で積った火山岩の地層が輝きました。


休み休み歩いて8合目です。砂礫の道はまだまだ続きます。


驚いたことに、9合目を過ぎると道端にお花が現れました。お花には元気づけられます。
エゾイワツメクサ(蝦夷岩爪草、ナデシコ科ハコベ属の多年草)です。


姿見の池付近でも観たイワブクロも咲いていました。


そして、お花に励まされながら、ようやく山頂に着きました。


山頂からは歩いてきた道と、その脇の爆裂火口と地獄谷の風景、そして深田久弥氏が山上の大グラウンドと喩えた高根ヶ原の風景が広がって見えます。


反対側には大雪山の2000m級の峰々が連なって見えます。次回来るときは縦走したいものです。


山頂付近には、これまで見なかった黄色いお花が咲いていました。自信はありませんが、メアカンキンバイ(雌阿寒金梅、バラ科タテヤマキンバイ属の小低木)のようです。




山頂で早めの昼食を摂り、ゆっくり時間をすごした後、登ってきた道をゆるゆる下山しました。
姿見の池は、多少風も収まり、旭岳の雄姿を写し始めていました。


付近には、多少見ごろを過ぎたもののコマクサ(駒草、ケマンソウ亜科コマクサ属の多年草)も咲いていました。


姿見の池からは、登ってきた道とは違うコースでロープウェイの駅に向かいます。途中には池沼が点在します。こちらは鏡池。


こちらはすり鉢池。


すり鉢池の周りにはお花畑が残っていました。


チングルマもまだきれいです。


池を通り過ぎると、チングルマは、果実に。


エゾオヤマリンドウ(蝦夷御山竜胆、リンドウ科リンドウ属の多年草)。


エゾノツガザクラ(蝦夷の栂桜、ツツジ科ツガザクラ属の常緑小低木)。


こうして、今回の北海道旅行のメインイベントの一つ、大雪山・旭岳登山を無事に終え、帰路もロープウェイで下山して、次の目的地の十勝岳麓の上富良野町吹上温泉白銀荘前キャンプ場へ向かいました。









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