ポルトガルのえんとつブログ

画家の夫と1990年からポルトガルに住み続け、見たり聞いたり感じたことや旅などのエッセイです。

126. 2月のポルトガルの野の花

2016-02-29 | エッセイ

1月はうんざりするほどの雨が降った。ほとんど毎日雨が降り、その合間に一日だけ晴れ間があった。そしてまた次の日は雨。ポルトガルに最初に来た時も今年によく似た天気だった。その時はリュックを担いでローカルバスを乗り継いでリスボンからエヴォラ、ベージャからファーロ、そして再びリスボンからオビドス、ナザレと、ポルトガルの南半分を旅して回った。しかし1ヶ月の旅の終わり、あと3日というところで毎日晴れて、リスボン空港を飛び立つ時は真ッパレの青空が広がっていた。今年もそのときと同じ様に、2月になったら晴れるだろうと期待していたのだが、やっぱり雨が多かった。2月の半ば近くにやっと晴れ間が広がり、さっそくあちこちに野の花観察に出かけた。

 

ランの花で一番最初に咲いたバルリア・ロベルティアナ Barlia robertiana

 

岬にも春が来た。黄色のカレンドゥラ・アルヴェンシス Calendula arvensisと紫のサルビア・ベルベナカ  Salvia verbenaca

 

岬に咲き始めたナルキスス・ブルボコディウム Narcissus bulbocodium

 

ナルキスス・ブルボコディウム Narcissus bulbocodium 

 

ベリス・シルヴェストリス Bellis sylvestris 斜面にしがみつくように咲いている。

 

リナリア・スパルテア Linaria spartea コルク樫の森で風に揺られて咲くリナリアの群れ。

 

ルメックス・アセトセラ Rumex acetosella 森の一部を色鮮やかに染める。

 

エロディウム・マラコイデス Erodium malacoides コウノトリのクチバシと呼ばれる尖った種を付ける。

 

ヨーロッパナナホシテントウムシCoccinella septempunctata の交尾。日本のより星が小さい。

 

これは虫ではなく虫に擬態した野生ランオフリス・スペクルム Ophrys speculum 今年の初花。

 

アネモネ・パルマタ Anemone palmata 思いがけない場所で小群落を発見。

 

2月後半にいっきに咲き始めた野の花。これから野の花の競演が爆発する。でも私たちは3月半ばに日本に一時帰国しなければならない。5月末にまたポルトガルに戻ってきます。でもその頃は野の花はほとんどが終っていることでしょう。残念!

MUZ

 

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