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ゆめと(ttm21)です。所感、エピソード等を気ままに綴ってみたいと思います

カウンセリングは人類の進化を促す(ジェンドリン)

2018年08月31日 | カウンセリング

 法政大学教授 末武康弘先生のセミナー「来談者中心療法」を受講しました。
末武先生はカール・ロジャーズ(写真)の弟子であり「フォーカシング」
の創案者であるジェンドリンとは米国の自宅にも招かれ、帰国後も文通を
重ねるような交友関係がありました。表題は先生がジェンドリンから直接
聞いた言葉とのことです。

 少し補足しますと「カウンセリングを通してクライエントは日々進化する。
たとえ僅かずつであっても個体がより良く変化をすればそれは周辺にさらなる
変化の連鎖を生み それが長い期間蓄積されればダーウィンが唱えた人間の
種としての進化を促す」というものです。カウンセリングに携わる人々の
背中を押す スケール感のある言葉だと思います。

 今回の講義で特徴的であったのは 末武先生が ロジャーズの理論(思想)と
ジェンドリンのそれとを一体として捉えているということです。これは先生の
習学歴からくるのでしょうが ロジャリアンの末席を自任するわたくしにとって
フォーカシングをもう少し勉強してみようとの刺激剤となりました。


 復習を兼ねてロジャーズによる「人格変化の生起のための必要にして十分な条件」
をあげておきます

1.クライエント(CL)とカウンセラー(CO)との間に心理的接触がある

2.CLは不一致の状態にあり、傷つきやすく、不安の状態にある

3.COはその関係のなかで一致しており、統合していること

4.COはCLに対して無条件の受容(肯定的配慮・関心)を経験していること

5.COはCLの内的照合枠を共感的に理解しており、この経験をCLに伝えようと
  努めていること

6.COの4と5の状態が最低限CLに伝わっていること


 ジェンドリンは「カウンセリングで、第一に重要なのはCLとCO関係性であり、

第二が傾聴で、ようやく三番目にくるのがフォーカシング等の技法である」としています。



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