憂国の花束

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女系天皇派君塚教授・・数の問題でしょうか?

2021-06-08 09:54:53 | 皇位継承
女系天皇派君塚教授の「日本の皇室は英王室のように公務の数を増やせ」という主張に感じる違和感。
毎日新聞が主催する君塚教授の講演会に行ってみようかな、とチラっと思っていたが、この内容に沿った講演ならわざわざ聞くまでも無さそうだ。

氏は「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議 にも参加している。
この記事は、会議で述べた意見を簡単にまとめたものだそうだ。

「皇族の公務が少なすぎる」小室さん騒動で霞む"令和皇室"の本当の大問題
6/8(火) 9:16配信 PRESIDENT Online

君塚 直隆(きみづか・なおたか) 関東学院大学国際文化学部教授 1967年、東京都生まれ。立教大学文学部史学科卒業。英国オックスフォード大学セント・アントニーズ・コレッジ留学。上智大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程修了。博士(史学)。東京大学客員助教授、神奈川県立外語短期大学教授などを経て、関東学院大学国際文化学部教授。専攻はイギリス政治外交史、ヨーロッパ国際政治史。著書に『悪党たちの大英帝国』『立憲君主制の現在』(後者は2018年サントリー学芸賞受賞、ともに新潮選書)、『ヴィクトリア女王』、『エリザベス女王』『物語 イギリスの歴史(上)(下)』(以上、中公新書)、『肖像画で読み解く イギリス王室の物語』(光文社新書)、『ヨーロッパ近代史』(ちくま新書)、『女王陛下のブルーリボン』(中公文庫)、『女王陛下の外交戦略』(講談社)など多数。 



君塚教授は英国王室の歴史に詳しいようですが、日本の天皇の歴史には価値を認めていないか、興味外なのかもしれない。
英国の王室の背後には、英国の王の歴史と英国の歴史がある。
日本の皇室背後には、日本の天皇の歴史と日本の歴史がある。
負って立つものが違うのですから、単純に英国の王室のあり方が優れていて、日本のそれは劣っていると見て良いものでしょうか。

天皇ご一家や秋篠宮ご一家についてはある程度はご存じであろうが、それ以外の宮家については国民の大半もほとんど認識していないのではないか。

はい。私のような皇室好きでも秋篠宮家以外の宮家のご動静については、殆ど知りません。それは、宮内庁が退位の問題が浮上したころから宮家のご動静について全く公表しなくなったからです。
それ以前の朝日新聞には天皇皇后のご予定も今より詳しく、また他の宮家のご予定も小さいものまで丁寧に公表されていました。

戦前から戦中、婦人雑誌では、現在より多くの宮家があったにも関わらず各宮家のご日常を毎号のように写真と共に伝えていました。読者は毎号伝えられる宮家の庶民とはかけ離れたご日常に憧れ、宮家のインテリア、料理に眼を凝らし、手本としたのです。

昭和の皇室までは、庶民の憧れであった皇室、宮家の暮らしも、平成、令和ではもう憧れではなくなった。宮廷費はともかく各皇族費より多額の収入を得ている国民も多いでしょうしね。
比べて、英国の中心王族は日本の皇族方に比して桁違いの資産と収入をお持ちです。英国の中に、英王室以上の資産を持つ者はいるのでしょうか?

英国の王族と日本の皇族、負って立つ歴史が違うのに加えて経済力が違う。
ここ!重要です。

確かに皇族の方々は「公務」をされている。しかしそれはヨーロッパ、とりわけ英国の王室と比べても格段に「少ない」といっても過言ではない。日本の皇室のなかで特に多忙なのは天皇皇后両陛下と、現況では高円宮久子妃ぐらいのものであり、残りの方々は多忙な公務の日々とは決して言えない毎日を過ごしておられる。

君塚教授が言う「天皇皇后両陛下」とは、どなたを指すのでしょうか。
確かに平成の天皇皇后は忙しなく出歩いていらっしゃいましたが、所謂鑑賞系というお出ましもかなりの部分を占めていました。
令和の天皇皇后は、コロナの影響もあるのでしょうが、公務をされるのは平均週の半分くらいで、多忙とは言い難い。

君塚教授は、この後も高円宮久子さまの名は上げるが、秋篠宮殿下妃殿下の名を一切出しません。
平成の時代も令和になってからも、秋篠宮殿下妃殿下は多忙で、それゆえ内親王がたの教育が疎かになったのではないかと囁かれるくらい公務を務めていらっしゃったことは皇室ウォッチャーの中ではよく知られています。
でも、この寄稿文中、君塚教授は、秋篠宮殿下妃殿下には一言も言及しない。
教授が名を上げるのは、久子妃だけである。不思議なことだ。

たとえば、総裁や名誉総裁、名誉会長として関わっておられる団体の数である。天皇と皇后を除き、現在各種団体に関わっている皇族は12人で、その団体の総数は88である。これが英国王室ともなると、18人の王族でおよそ3000にも及ぶ団体に「パトロン(総裁・会長)」として関わっているのだ。

こういうことは、英国の王族が各団体に「パトロン(総裁・会長)」としてどのように関わっているのか、も見てみないと単純に数だけの比較で語れることではないだろう。
日本人のイメージだと「パトロン」は金銭的援助をしてくれる人、で、金銭的援助をしないパトロンなど考えられないが、英語圏ではどうなのでしょう?
団体に栄誉、名誉を与える代わりになにがしかの謝礼を受け取る、という関わり方でも「パトロン」と言うのだろうか。

君塚教授は久子妃殿下の総裁職の多さを讃えるが、意地悪な味方をすれば、家計の足し、小遣い稼ぎ、という側面もほの見えるのだが・・・。

<続く>